Penguin Readersの現代小説が面白い!~ [英語]多読のための読書ガイド 2022年4月号①~
GR/LR編 ~2022年4月号~
執筆:古川昭夫(SEG英語多読教室主宰)
Penguin Readers の現代小説が面白い!
Graded Readers(英語学習者用段階別読み物、略してGR)というと、古典文学の簡約版かGR作家によるオリジナル小説というイメージを持っている人も多いでしょう。
しかし、最近では現代小説の簡約版も、 少しずつ増えてきています。
特に、 Penguin Readers(7レベル構成のGR)は、版元が、現代小説を多数出版しているPenguin Random House(PRH)社ということもあり、 最近の人気小説の簡約版が多くあります。
現代の作家が書いた現代の香りのする小説は、21世紀に生きる私たちの心に響いてきます。
ここでは、 Penguin Readers の現代小説から 2 冊紹介します。いずれも若い読者向けですが、大人でも十分に楽しめる内容です。
(1)『Boy in the Tower』 (Penguin Readers Level 2)
イギリス在住の現代女性作家が小学校教師時代に書いた良作。
ロンドンの街のコンクリートの建物が倒れ始めた。
コンクリートの破片は青くなっているのが常だった。
時が経つにつれて、どんどん倒れ、少年の住む高層マンションの周りの建物もどんどん倒れていく。
どうして、彼の住むマンションは無事だったのか?
そして、いつまでも無事なのか?
謎が明らかとなり、人類は反撃をはじめる。
(2) 『The One Memory of Flora Banks』 (Penguin Readers Level 5)
旅行小説を得意とする現代女性作家が少女の自立を描いた作品。
重度の記憶障害で、あったことをすぐ忘れてしまう 17 歳の高校生 Flora は、母親と親友に世話をされて生きていた。
親友の彼氏 Drake とキスをしたことがきっかけで、親友とは仲違いし、自分のことを愛してると言ってくれた Drake を探しに、ひとりで海外旅行に出かける。
結局 Drake はダメ男だったとわかるが、旅行の過程で Flora は自分自身を取り戻していく。
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この他にも、One of Us Is Lying、 Wonder、Me Before You、How High the Moon、Simon vs. the Homo Sapiens Agendaなどの現代小説がおすすめです。
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