夏の訪れをフィリピンの文化を通して感じてみよう! ~英語多読のための読書ガイド [絵本]~
絵本編 ~2023年8月号~
執筆:柴田 里実 (金城学院大学准教授)
夏の訪れをフィリピンの文化を通して感じてみよう!
How do you know summer is here?
みなさんは、夏の訪れをどんな時に感じますか?
夏の美味しい食べ物、夏の音楽、夏に訪れた国、夏の香りなど、いろいろあると思います。
今回ご紹介する本は、そんな夏を感じさせてくれる絵本です。
夏に関する絵本はたくさんありますが、今回はフィリピンという国を通して、夏を感じてみてはいかがでしょうか。
日本に30万人いらっしゃると言われているフィリピン人。彼らの暑い国を、もっともっと身近に感じられるかもしれませんよ。
(1)『When Lola Visits』
「Lola」とはフィリピンの言語のひとつであるタガログ語で「おばあちゃん」を表します。
夏になるとLolaが会いに来てくれます。
Lola特製のmango jam(マンゴージャム)やcassava cake(キャッサバケーキ)の香りは、まさに夏の香り。
夏の特別な香りは他にもたくさん。
Lolaが帰って、マンゴージャムが無くなる頃には夏も終わり。
みなさんは、どんな香りに夏を感じますか?
The New York Public Library’s Best Books of the Yearを始め、数々の賞を受賞。
(2)『Holding On』
この本のLolaは、音楽がいつも一緒。フランク・シナトラ、サミー・デイビス・ジュニアなど、朝、昼、晩とお気に入りの曲があります。
Lolaの教えは、「If you want to hold on, you gotta sing your songs.(あきらめないで頑張るためには、自分の歌を歌わなきゃ!)」
お気に入りの曲が力をくれることを教えてくれます。
たくさんの思い出話と共に溢れる愛を注いでくれたLola。
でも、いろいろなことを思い出せなくなって……。
(3)『Cora Cooks Pancit』
まだ幼いCoraは、お兄ちゃんたちのように台所を手伝わせてもらえません。
ある日、ママが、皆のいない間に 「何を作りたい?」とCoraにお料理を教えてくれることに! Coraは大喜び。
いろいろ考えてpancit(パンシット:フィリピンの麺料理)が作りたいとお願いします。
ママはおじいちゃん(Lolo)のスペシャルレシピを教えてくれます。
皆が帰ってきたら驚くかな?
とても美味しそうで、この夏、作りたくなるかもしれませんよ。
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