白杖使用者の冒険―ちょっと面白い補助?

本日も都営バスでの話題。

いつも上野駅を通り越すバスに乗るのですが、
上野駅付近は特に、カーブが多いのかな。揺れが激しい。

この日もなかなか人が多い。

私は、少々体幹機能・平衡機能障害も影響しているため、バスや電車の中で立っていながら動いている中でバランスを保つことがなかなか難しいようで、手すりに両手で必死につかまっていても、しょっちゅう振り回されます。
あちこち身体をぎゅーっと押し付けられたり、足場をなんども小刻みにぴょんぴょん変えたり大股に構えたりしても、振り回されたり。

この日、バスに乗って運転手さんの斜め後ろ(つまり、一段高い一番前の椅子の隣少し前方あたり)に立って手すりに縋ろうとしていたら、この一段高い席に座っていた人の手がすっと私の右手首を掴み、この座席の真ん前の手すり(真横一文字についている手すり)に掴まらせてくださった。
おかげで、私は右手で真横一文字の手すり、左手で運転士さんの斜め後ろの縦に立っている手すりにつかまり、いつもより安定性を確保。
お礼を言うと、会社員か何か、働き盛りの感じの男性の声が、「ここ(の座席)、一段高いので、からだ支えてますね。」と言ってくれ、その後、なんと、大きく揺れるたびに、私の背中に背負っている鞄の取っ手の部分を上からしっかりと掴んで、私が振り回されぬように文字通り支えてくれていました。

これはまた、なかなかない、面白い斬新な援助!

まあ、もしかしたら、白杖使用者もヒトによっては、これはちょっと怖いかもしれません。後ろ斜め上からぐっと掴まれるような感覚があるので。しかも、鞄を触られることも、嫌な人は嫌ですよね。

しかし、私はバスの中では振り回されるので、しかもこの男性、ちゃんと私に伝えた上で持っていてくれたわけなので、親に上からリュックの取っ手を掴んで支えてもらう子どもよろしく(何せこの男性、一段高い席に座っているわけで、私は私で体格が小さいので)、お言葉に甘んじて支えていていただきました。
おかげで座席の壁面にどんと打ち付けられるなどすることもなく。

そしてこのかた、降りるときも手伝ってくれ、そのまま降りたところの歩道の点字ブロックまで誘導してくださり、わかれました。

少しばかり斬新な手助けをいただきましたが、これもまた、その場の人と人同士のコミュニケーションですよね。
私は助かりましたし、人混みのバスだし席が空いていないし手助けできることない…と見て見ぬふりをされるのではなく、できることをしてくださったそのお心があたたかく嬉しく感じました。

皆さんも、いつもお見守りくださり、ありがとうございます。
ほんの僅かな声掛け、手助け、お声がけもなくてもお見守りくださっているその目とあたたかいお心のおかげで、安全を確かめながら外を歩き、日々を過ごすことができております。

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