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映画「アイズ・ワイド・シャット」~キューブリックの暗号

 スタンリー・キューブリック監督の作品は、常に深い象徴性と謎に満ちています。多層構造のパズルのように謎をはりめぐらせて、隠しメッセージを見つけさせる遊び(イースター・エッグ)は、彼がはじめたのではないかと思っています。
 彼の遺作となった映画「アイズ・ワイド・シャット」(1999年、以下:EWS)も例外ではなく、フリーメイソンの儀式のシンボリズムが随所に見られます。陰謀論界隈では、ハリウッドの未成年性的搾取やエリートの悪魔崇拝を暴露したことで、キューブリックは殺されたという説があります。けれどもトム・クルーズが主演をし、ワーナーブラザーズから配給されているので、これはお墨付きで世に出たと、私は思っています。隠しメッセージについても、簡単に読み解けるものではないので、はじめから悪魔の祭壇に捧げられる意図が働いていたと推測します。
 この映画は、一見するとエロティックでセンセーショナルな作品ですが、隠されたメッセージを読み解くと、全く異なる解釈が浮かび上がります。今回は、キューブリックが隠した暗号を読み解いていきましょう😎



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