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高みを目指す

ニューヨーク繋がりのボーカリストのお話です。
彼女と出逢ったのはある日本人経営のレストラン。その当時、彼女はある大学でボーカルを学びながらそのレストランでアルバイトをしていました。
ところが、ご家族が病気でしばらく日本へ帰らないといけなくなり、代わりに入店したのが私でした。
なので、研修でひと通りの仕事は彼女から教わり、その後私がレギュラーで入ったタイミングで彼女は日本へ一時帰国しました。

そのレストランには彼女と同じ大学へ通っている友人が働いていて、その方はピアニストでしたが、私はその彼女と親しくなって一緒に音楽活動をしていました。
そして、大学で行われる卒業パーティーで演奏するから観に来てと言われて観に行くと、一時帰国から戻っていたボーカリストの彼女と久し振りに再会し、その時に紹介されたギタリストの彼氏が今の彼女の旦那様であります。 
卒業後にご結婚されて日本へ帰国後、ご夫婦で音楽のお仕事をされていたのを知っていたくらいで、特に連絡は取り合わないまま数年が経過していたのですが、一昨年にある事がきっかけで、日本でも再会したのでした。

ボーカリストである彼女は今、日本でボーカリスト兼音楽プロデューサー、ボーカルコーチとして精力的にご活躍されていますが、最近になってふと、20代の頃よりご家族が病気のため介助をしていたというお話を明かされたのです。

実はニューヨークの大学卒業後はニューヨークに残り、ボーカリストとして一旗あげるつもりでその序の口に立てそうになった時、お父さまが脳梗塞で倒れ、統合失調症の妹さまが自殺未遂をしたために大学卒業と共に帰国を余儀なくされたのだと。
ちょうど現地で私と出逢い、接点があった頃のお話です。あの当時はそんなこと一言も言わずにお辛い様子も全く見せなかった。。。
現地で音楽活動やレコーディングもこなされていた一方で、そんな大変辛い状況があったなんて!!
私にとってもの凄い衝撃的なお話でした。。。

一昨年に再会後、彼女のライブ演奏を観に行ったのですが、ご自身ではプロデュース業などの裏方の仕事の方が好きで、本当は表舞台は苦手であると語っていましたが、彼女のステージングを観ているとそんなこと微塵も感じさせないほど明るくて優しい、観客を元気にさせるような演奏でしたから、彼女に対して、私もこの人みたいになりたい!という憧れのような心境を抱かせてくれたのをよく覚えています。

彼女自身どこか輝きを感じさせるものをお持ちなのは、これまでに大変な試練を乗り越えてきたからなのだと、こんなに長い年月を経て知ることになるとは思いもよりませんでしたが、深い心の奥底をジーンとさせてくれた出来事でした。
様々な人と接していると、本当にそれぞれの人生のドラマが垣間見えます。
人が本当に辛い時は、他人に話すどころではないのかも知れません。

最近は、立て続いて家族の介護介助のお話を聞く機会に恵まれるのは、私自身もそろそろそのような時期に差し掛かっているからなのでしょうか。
周りに経験者が何人かいてくれるので、いざとなれば彼女らの経験からいろいろと学びたいと思っています。
心強い大和撫子たちに幸あれ!!!


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Life Vibration
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