トレンサップ湖で見た光景と感じたこと
前回は、
という話でした。👇
どの子にも笑顔はなく、無表情か、喪失感を抱いているような表情を浮かべている子ばかりで、ここにいる子供たちは、ほかの場所で見てきた子供たちとは、明らかになにかが違った。
この子は私のところに来た子なのだが、物を売ろうとするわけでもなく、ほかの子たちのように「ワンダラー」と言うわけでもなく、ただただ私を見つめ、なにか訴えているかのような表情を浮かべていた。
私はこの子の目を見、なにを訴えようとしているのか考えることしかできなかったが、ほかにできることはあっただろうか?
「この時の私に、なにができただろう?」
と、今でも考える。
*****
そんな子供たちを船から撮影する観光客たち。
私もそのうちの一人だったが、彼らの表情やしぐさを見た時、私は、胸が痛くなったと同時に、言葉では言い表せないなにかを感じた。
ここに住んでいる人たちは、土地が買えないほど貧しく、水上生活を余儀なくされているそうだ。
よかれと思って、子供たちにお金をあげても、子供が稼いだお金を親が飲酒などに使ってしまい、助けにならない場合が多いという。しかも、子供を学校に行かせず、一日中子供にお金稼ぎをさせている親もいるそうだ。
そんな環境で育った子供は大人になっても仕事をせず、今度は自分の子供に同じことをさせる負の連鎖が起こっているという。また、子供たちが船に近づくことで、溺れたり、船に巻き込まれたりするなどの事故が絶えない現状があることも知った。
どれくらいの子供たちがこういった環境のもとで生きているかは分からないが、そこには悲しい現実があった。
*****
また、ここに住む人たちは、当たり前のように、尿や便や生活排水を湖に流し、当たり前のように、湖の中で作業をし、当たり前のように、湖の水で野菜や果物や皿を洗い、当たり前のように、湖で採れた魚を食べ、当たり前のように、湖をお風呂のように使っているのだが、体に害はないのだろうか?そのことを考えると、恐ろしくなった。
ここに住む人たちにとっては、その生活様式が当たり前なのだろうが、外部から来た私にとって、このツアーは考えさせられることが多いツアーとなった。
今回はここで終わりです。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました(*ᴗˬᴗ)⁾⁾ꕤ
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?