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リーダーになってからでは遅い

「先月から主任になったのですが、一般社員と何が違うのかいまいち理解できていません」

「役職について数年。一度だけ研修を受けさせられましたが、特に上司からリーダーの役割についての説明もなく、手探り状態です。これでいいのかよくわかりません」

リーダーの皆さんから時々こんな発言が聞こえてきます。

特にリーダーになるための育成を受けてきたわけでもなく、本人にしてみれば急に昇進が決まったという感覚。

なぜ自分がリーダーになったのかもよくわからず、リーダーとしてどんな役割を担ってどのような業務があるのかが曖昧。なんとなく「チームをまとめるのかな」という意識はあっても、何をしていいのかわからない・・・そんなリーダーが少なくないなと感じます。

組織側としては「リーダーになってから少しずつマネジメント業務を任せながら育成していこう」というパターンが多いと思いますが、果たしてリーダーはそんなにすぐ育つものでしょうか。


早い段階でプチリーダー体験を積ませよう

私が見てきた中でうまく機能している組織の特徴として、「早い段階で次期リーダーを育てている」という傾向があります。素質がありそうなメンバーには、リーダーのフォローを任せたりマネジメント業務を学ぶ機会を与えたりと、積極的に次期リーダーの育成をしています。その対象が社歴の浅い社員であっても、20代の若手社員でも、「まだ経験がないから」「若すぎる」という言葉は聞こえてきません。やる気があって会社としても育てたいというメンバーは、積極的にマネジメント業務に触れる機会を与えています。

こうしてリーダーになる前から育成されたメンバーは、役職についた時にはすぐにリーダーシップを発揮して、チームとして良いパフォーマンスを出すことができるのです。


「優秀なプレイヤーが優秀なリーダーになるとは限らない」


当然のことながら、プレイヤーとリーダーの役割は全く異なります。

主なリーダーの役割は以下のようなものが挙げられます(※ドラッカー「マネジメント」参照)

  • 部署やチームの目標を設定する

  • 目標達成のために社内外のリソースを活用して具体的な計画を立てる

  • メンバーの特徴を把握しながら育成をする

  • チームのコミュニケーションを促進する

  • 目標達成の進捗を確認し適切にチームにフィードバックする

プレイヤーのうちは、自分の業務で結果を上げることが最優先事項となり、なかなかリーダーの役割を理解するまでに至りません。役職についてみて「リーダーの仕事ってこんなに大変だったんだ」と気づくことも少なくないでしょう。

メンバーが力を発揮し、チームとして成果を最大化していくには、リーダーにしっかりとマネジメント業務を遂行してもらうことが不可欠です。そのために役職についてから育てるのではなく、できるだけ早い段階で、リーダーになることを見越して育成をすることが重要です。

例えば、
・上司の仕事を一部任せてみる
・後輩の指導役になって人を育てる経験をさせてみる
・プロジェクトリーダーに任命する

など「プチリーダー体験」を早い段階で積ませておくことをオススメします。

少しずつマネジメント業務を経験し小さな成功体験を重ねることで、リーダーの役割への理解が深まり、実際にリーダーに昇格した時に即戦力になることが期待できるでしょう。

リーダーになってしまった・・・と不安になる前に、ぜひ自信をつけてリーダーシップを発揮できるような人材が増えることを願っています。

☆株式会社 Cosmic Consulting ☆
http://kozumi-naminoue.com

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