遅咲きの人はここが違う!
こんにちは!
こしあんです。
前回の記事では遅咲きの人が持っている「好奇心」と「思いやり」について紹介しました。
好奇心は特にボケ防止にもつながるので失いたくないものです(笑)
今回は、遅咲きの人が持っているといわれる「復活力」と「知恵」についてのお話です。
【あなたは何度だって立ち上がる!】
遅咲きの人たちはなかなか芽が出ず、何度も現実を突きつけられ、打ちのめされてしまうことがたくさんあったのではないでしょうか。
若くして安定した生活や成功した仲間たちと比べるとあなたは焦ってしまうかもしれません。
しかし、他人の人生と自分の人生を比べても何も得るものはありません。
もし得られるとするならば、「妬み」、「不安」、「ストレス」といったものになります。
なのでさっさと”自分の人生”を生きてください(笑)
さて、そんなあなたが持っているのが、そこから這い上がるための「復活力」です。
この復活力ですが、「復活するのは若い人のほうが早いのでは?」とか「誰でも持っているんじゃないの?」と思うかもしれません。
しかし、様々な研究から遅咲きの人のほうが有利なことがわかっています。
心理学の専門誌「サイコロジー・トゥデイ」(Psychology today)によれば、「復活力」とは人生に打ちのめされた人間を以前よりも強くして舞い戻らせる、言いようのない資質のことだとしています。
まるで何度だって立ち上がるヒーローのような資質ですよね(笑)
しかし、多くの人が”自分にはそんな資質があるのかわからない”と思うのではないでしょうか。
遅咲きの人たちは早咲きの人よりも失敗やジレンマを抱えながら今まで進んできました。
遅咲きの人は「逆境」と言われる時代が長く続いたため、悲観的になることもあるかもしれません。
しかし、あなたは年齢を重ねると共に、その時代を生き抜くための手段や視野を手に入れてきたのではないでしょうか。
カリフォルニア大学サンディエゴ校の臨床心理学者モートン・シェイビッツによれば、復活力は受け身の資質ではなく、「逆境に対し、計画性と決意ある行動で反応する継続的プロセスだ」といいます。
心理学者のアダム・グラントも「復活力を高める姿勢は自然と身に付くものであり、年齢を重ねるごとに熟練していく」と言っています。
つい忘れてしまいますが、あなたも若い頃に比べれば立ち直りが早くなったと思いませんか?
若い頃は小さなことでクヨクヨすることもありますが、年齢を重ねたあなたにとって、その頃の問題は「どうってことない」と思えるものがあるのではないでしょうか。
もちろん、逆境の乗り越え方というものは人それぞれ違うと思います。
そこに意味を見出す人、成長の機会だと捉え直す人などさまざまです。
変わらない事はそこから「復活」し前進しているということです。
例えば、ハーバード大学が行なった調査にこんなものがあります。
直面した逆境を認め、それを成長のための機会ととらえ直した学生は、逆境を無視するように訓練された学生よりも成績が優秀で、身体的ストレスも低く保てるといった調査結果もあります。
遅咲きの人は何度も打ちのめされた経験がありますが、その度に復活し成長しているのかもしれません。
でも、「年を重ねることで私はどこが成長しているのか?」と感じることってありますよね。
自分の成長というものはよくわからないものです(笑)
早咲きの人のほうがお金、地位、名誉と手に入れてこの先も順風満帆な人生を送っていくんだろうと想像することもあります。
しかし、「フォーブス」誌の発行人でもあるリッチ・カールガードによると、「彼らの欠点は、若くして業績を上げたために、その成功を自分の手腕だと評価しがちなことだ」といいます。
簡単に言えば「天狗」になっているということです。
若くして仕事ができる人が陥ってしまう罠ではありますが、そんな早咲きの人が挫折したときに問題が発生します。
それは、「全部自分が悪いんだ、、、」と言って自己非難と無気力に陥るか、「全部あいつらのせいだ!」とすべてを人のせいにしてしまうかのどちらかだと言われています。
一方で、遅咲き組は自己非難に屈することも、人に責任を転嫁することもなく判断することができると言われています。
若い頃と今を比べれば、若い時って自分の事で頭がいっぱいですよね。
この頃は自己イメージが少しでも欠けると、「自分」というものがボロボロと崩れ去っていくことがあります。
その点遅咲きの人の場合、同じ状況に陥ってもそれまですでに何度も社会から拒絶された経験があるために、支援を求めるネットワークが広く、早咲きの人が持っていないツールを持っていたりします。
あなたは過去を振り返り「今ならもう少しうまくやれるな」と考えたことがないでしょうか。
それができるという事はあなたが成長している証拠です。
あなたが何度も復活し前進してきた証拠なんです。
ちなみに、あなたは「復活」という言葉にどんなイメージを持っているでしょうか。
たとえば、スポーツの世界でも「○○選手完全復活!」なんて見出しがありますよね。
そのため復活は前の状態か”それ以上”にならないと復活したとは言えないような雰囲気があります。
でもこれは少し違うような気がします。
たとえば、何か失敗して打ちひしがれ無気力になっていたとします。
でもしばらくすると家に引きこもっていた人が近くの公園を散歩したり、思考に囚われていた人が見方を変えたりして、現状を変えようとほんの少しづつ動き始めます。
私はこの時点で「復活おめでとうございます」と言いたい。
あなたもそうやって少しずつ「復活」してきたのではないでしょうか。
でもこれって自分では「私は復活したぞ!」といった感じは受けませんよね(笑)
そのとき気づくことはありませんが、無気力や混乱からあなたは何度も復活しています。
そうやって長い間「復活力」を培ってきているんです。
実感がわかないのは仕方がありません。
だって、私たちは「ゼロから100」というように一気に回復するわけではありませんから。
【あなたしか持っていない知恵】
知恵とは何なのか?
ネットで調べると「一般的に知恵は判断、思慮分別の卓越性を両極に持ち、両者は相補的関係に立つといえる」とあります。
知恵についての研究では、多くの人が人生経験から知恵を取得するものであり、それは年齢を重ねることと関連していると推測されています。
つまり、知恵とは「人が持って生まれたものでなければ、ほんの数年で発達させられるものではない」ということです。
しかもこの知恵は、あなたが逆境を乗り越えていくうちに、あなたの特質と経験が融合して複雑なパターンを形成するようになり、そこから知恵が発生すると言われています。
そして、良いことに年齢とともにこの知恵は増えていきます。
コロンビア大学にあるロバート・N・バトラー・コロンビア・エイジングセンター所長シュタウディンガーによれば、「知識と経験に基づいた理論的思考と認知力は劣化しない」と断言しています。
あなたが人生を通して蓄えてきた「知恵」は劣化しないというわけです。
ただ、残念ながら最近では「老害」という言葉も聞くようになりました。
そのため年配の人にあまり良いイメージを持っていない人も少なからずいます。
しかし、ここ数年の知恵の研究では、若者よりも中高年の方が数々の社会的相互作用に長けていることが明らかになっています。
たとえば、「他者の真の意志を判断する」、「感情的反応を抑制する」といった能力は40~50歳の間がピークで、その後は晩年まで高い水準を保つそうです。
また、ニューヨーク大学神経科学者エルコノン・ゴールドバーグは「認知力のテンプレート」は年齢を重ねた人の脳でパターン認識をもとに発達し、賢い行動やよりよい決断の基盤を形成すると言っています。
つまり、あなたが「経験」や「人間関係」を通して脳に蓄えられた情報は、劣化することなく保存されています。
そのため、何か問題が起こったとき、似たようなパターンを探し出し素早く解決することができるというわけです。
【年齢と脳】
人って歳をとると全ての脳機能が低下するイメージがありませんか?
しかし、神経科学者ジョージ・バーゾキスが19歳から76歳までの70名の脳を調査したところ、前頭葉と側頭葉において、中年期になってもミエリンが増加し続けることがわかっています。
ミエリンについての記事はこちら↓
バーゾキスによれば、この絶縁体が脳に「より大きな処理能力」を与えているといいます。
バーゾキス自身も年齢を重ねるごとに「いつの間にか物事をより広い視野で見るようになった」と感じてます。
あなたも10代、20代の頃より大きな視点で物事を捉えやすくなってきたのではないでしょうか。
たとえば、20代の頃の失敗を思い出してください。
今思えば「恥ずかしい」と感じる問題もあるかもしれません(笑)
さて、この問題を考えたとき、「今ならもっと上手くやれる」と感じないでしょうか。
あなたは過去の失敗を通して知恵を手に入れています。
これはあなたが手に入れたオリジナルの知恵でもあります。
しかし、「知恵」は早咲きの人も持っているのでは?
と思うかもしれません。
もちろん持っているとは思いますが、知恵の発達は早咲きとは何ら関係がないことがわかっています。
フロリダ大学知恵研究者モニカ・アルデルトの研究で知恵は遺伝せず、自ら獲得するものだという研究結果があります。
つまり、長く生きている分、あなたの知恵の量は多くなるわけですね。
最後に、
あなたは自分の人生は「失敗」続きだと思いますか?
上手くいかないことが長い間続くと嫌になりますよね。
では、「失敗しない方法があります」と言われたら、それを手に入れたいと思うでしょうか。
失敗しない方法はただ一つ。
「チャレンジしないこと」です。
でも、そんな人生寂しくないですか?
今では信じられませんが、ウォルト・ディズニーの最初のアニメスタジオは僅か一か月で倒産しています。
ビルゲイツだって最初に立てたベンチャー企業は失敗に終わったと言われています。
エイブラハム・リンカーンも最初の選挙で大敗した後、雑貨屋を始めますがそれも数か月で失敗しています。
医師でセラピストであるラス・ハリスも23歳で本書き始め、39歳までに5冊の本を書きあげています。
しかし、それらは一冊も出版されませんでした。
6冊目の本「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない―――マインドフルネスから生まれた心理療法ACT入門」は40歳を過ぎてから出版されています。
大切なのは立ち止まらないことです。
ただし、「社会の常識」、「集団の圧力」などにボコボコにされたときはゆっくり休んでください(笑)
そして持ち前の「復活力」で少しずつ動き出せばいいんです。
理由をダラダラと書きましたが「失敗したことがある」という人はチャレンジャーでもあります。
そのことを忘れないでください。
「賢者は時を待ち、愚者は先を急ぐ」なんてことも言われます。
決して周りのペースに惑わされないように。
今回はここまで
noteの内容を気に入っていただけたら
励みになりますのでスキやフォローも
お願い致します。
それではまた次回お会いしましょう。
※この記事は主に私のアウトプットを目的に書いているものです。
参考にした資料(主に読んだ本)をもとに考察したもので、私の主観が多分に含まれています。
そのため、参考にした論文とは結論が異なる場合があります。
あくまで、一つの意見として見るようにお願い致します。
いつも温かいサポートありがとうございます。 いただいた資金は次の活動のため、主に本を買うことに使わせていただきます。 そして、それを元にまたどんどん情報を発信していきます。