見出し画像

ごちゃ混ぜツアー


旅は道連れ

今回はユニバーサルな旅行について
ちょっと触れてみようと思います。

たいらの湯創出までの道のりでも
少しその思いに触れました。

かけがえのない時間を
気兼ねなくあなたと

コレが
たいらの湯が
大切にしていきたい
思いです。

お花のトンネルで宝塚風ポーズw

今まで"たいらの湯"として
温泉旅行へお連れしてきた方々は
ほとんどが高齢者。

年齢層は25〜96歳
介護度は要支援2〜要介護5
歩ける方、ほぼ寝たきりの生活の方
事故で言葉を話すことが難しくなった方や
認知症の方や
ホノルルマラソン完走しちゃえる方
など、様々な方がおりました。

一方で、
最近のたいらの湯へ一般の観光客として
お越しになる方は・・・

外国籍の高齢者や
障害者・障害児をお連れのご家族も。

なんかクチコミかなんか分かんないですけど
だんだん増えて頂きまして
当初お届けしたかった方々に
ご利用いただけるようになってきました。

先日ご利用いただいたご夫妻も
お孫さんまでおられるとのことでした。

個人情報はアレですがめちゃくちゃ高齢↑

余裕がある時は
利用してくださる方に
どんな媒体から見つけたのかと、
来てみてどんな印象かを
可能な範囲で伺ったりしています。

貸別荘のたいらの湯は基本的に素泊まりの宿。
豪華なお部屋でもないし
涎を垂らすようなご馳走も出ない。
綺麗な和服を着た女将が出てくる事も
中心街のすぐそばって訳でも
ございません。

ただただ
これまで福祉事業に携わらせて頂いている中で、
通って下さっていたお客様、
1人で行くのが困難になってきた方、
地域の方々などが、
気兼ねなく利用できるように。

それだけを考えて作った場所です。

目が届き、声が聞こえて、シンプルで
認知症の方にも安心な、そんな空間にしたい。
そう思って準備しました。

ここまでご利用いただいたお客様の声としては

「大きな所では気を遣ってしまう」

「バリアフリーと書いてあるけど
♨️お風呂へ入るのに階段で無理だった」

「脱衣場、浴室などにかなりの段差がある」

「気兼ねなく食事できる場所がない」

など、設置前調査の際に感じた事が
今もそのまま聞かれています。

つまり

他はあんまり変わってない。

という事。

ここまでの経過

色々な参考資料として
https://note.com/corosukechan3/n/nf163aca12ef3「たいらの湯 創出への物語 ④」
でも触れていた
車椅子シニアの旅行市場や
保険外サービス参考事例集
などの資料などを見ていた同じ年(H28)。

障害者差別解消法が施行されました。

ここで「障害者への合理的配慮」
というものが示されています。(以下内閣府資料)

https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/pdf/gouriteki_hairyo/print.pdf


内閣府 合理的配慮パンフレット表紙

このH28年辺りから
いろんな場面において
こういった心の部分をはじめ
建築や街づくりにおいての基本的な考え方が
そっち寄りに促進されてきたように感じます。

「行ける所」から「行きたい所」へ
という選択を
これまでよりも出来るようになってきている。
という印象。

そして2020年(令和2年)の
東京オリンピック・パラリンピックを契機に
「心のバリアフリー」というのが
謳われるようになってきました。

一律に全ての障害に対応するには困難がある。
設備を改修するにも
多額の費用を要することもある。

けど、単に設備面などの改修ではなく、
例えば
「何か困っていることがあれば
お声掛けくださいね」など

モノを必要としない接遇の面から
より安心・より安全な
外出等に繋げていこうという
「ココロ」の部分をバリアフリー化して
広げていこうという試みです。

こういうハートフルなやつは
とっても大好き。

JINRIKI装着した車椅子

ユニバーサルなツアーについて

正直、
バリアフリーと聞くと

「階段にスロープをかける」

という程度の理解に
毛が生えたようなもんでした。

湯畑前にて

しかし、バリアフリーというのは
単なる段差の解消という意味ばかりではなく

例えば
目の見えない方へ
必要に応じ音声の案内をすることや
風景や家屋の間取りなど
物理的な造形は(必要があれば)
口頭で説明する。

触れる、味わう、香りを楽しむ。
湯に浸かる。といった

体験をベースに全体像を作り上げるような
そんな骨格で旅を作る。
そしてその中での要不要は勿論個人差があり
同伴者との相性やその日の体調などにもより
様々となる。

お出かけして楽しんでくる。
そのためにどうするか。

トイレなどにある
子供用のおむつ替えベッド。
ある程度の身長となっても
対応できるモノが必要と感じたら
将来の誰かの為に検討するとか・・・

医療が常時必要であれば
電源の確保や各種衛生材料の安全な持ち運び
必要に応じた適切な空間を
ルートの中で確保できるか。
緊急時の連絡対応体制は整っているか
周囲の理解は得てあるかなど。

この頃はだんだん理解の幅が増えて
バリアをフリーとするものは
本当に多岐にわたるのだなぁと感じています。

人工呼吸器を着けた方

一方ユニバーサルツーリズムという視点では
一定の支障がある方ばかりでなく
いわゆる健常者も当然にその対象となる。

温泉地や各観光地へ訪れる観光客。
邦人外人老若男女LGBTQ・・・
皆、誰1人取り残さない
(この表現はあんまり好きじゃないけど)
→みんながそれぞれ楽しめる
(こっちの方が好み)

そんな事を体で覚えるには
ごちゃ混ぜな感じのツアーって
とっても良いんじゃないかと思いました。

ゆるっとまるっとふんわりしてゆくイメージ。
↑全然伝えられないw

ごちゃ混ぜツアーについて

さて、そんなこんなで
今回携わる機会を頂いた

「ごちゃ混ぜツアー」です。

控えめに言っても
めちゃくちゃ有意義なイベントでした。

JINRIKIで温泉街散策

今回は
自走の車椅子ユーザー、そのご家族。
電動車椅子ユーザー、
視覚障害当事者、障害のあるお子さん、
障害のあるお子さんのママさん、
普段旅のサポートに携わる方、
施設勤務の介護福祉士さん
障害のある学生のサポートをされている方、
旅行会社時代から
ユニバーサルツーリズムについての
活動を行ってきた方や宿の運営者
といった面々が一堂に会し
みんなで温泉街を散策してきました。

みんなの愛が集結
町内巡回バス

夕方から夜にかけては
各人の思いを持ち寄って
まるで修学旅行のような
語り合いの場を持つ事もできました。

ざっくり言えば
みんなの目に触れる所に
積極的に出て行くこと。

コレだけでも
めちゃくちゃ意味がある。

その中で
みんなが感じる事。

コツコツと
コレを積み上げていく事なのかなぁと

想像だけでは推し量れない。

自分の身の周りに
その環境があるからこそ
当事者の意見なり
目線なり
思いが反映されていくんだろう。

即席温泉娘と夢のコラボw

ずっとずっと活動を続けてきている
全国の先輩方や新たに加わった仲間が
それぞれの所属を飛び越えて
みんなで手を繋いで
笑ってお出かけ出来るような
そんな未来を夢見ています。

様々なフィールドで活躍する皆さん

最後までご拝読ありがとうございました🤗

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?