なぜ、すぐに謝罪しても炎上は止まらないのか?
あまり前面に情報発信をしていませんが、僕は文字コミュニケーション上の「クレーム解決や風評被害対策」もライティングの守備範囲にしています。ちなみにこのキャリアを培ったものとして、16年間のECサイト運営が最も重要な位置を占めています。
この事をとてもカンタンに言い表せば、
「非対面の文字コミュニケーションを16年間やってきたよ」
ということになります。
これによってライティング力を鍛えてきた自負があるんですよね。
この経験については、拙著「伝わるコミュ力の教科書」にノウハウを注ぎ込んでいますが、「非対面」且つ「文字だけ」でやり取りをするのは想像以上に大変なことです。
特に、顔が見えないと人によっては別人格が飛び出すことがあります。
だから罵詈雑言を浴びるなんてことはEC運営では日常でしたし、この圧に耐えきれず辞めてしまうスタッフも多数……
次々に届くメールを開くたびに理不尽なクレームや罵詈雑言を浴びせられるのが日常なのですから心折れてしまうのも仕方のないことです。
実は、このような相手に対する接し方には"一定のコツ"があります。
端的に言えばそんな相手にも「寄り添うこと」が最重要なのですが、早期に寄り添い方を身につけた僕は逆に楽しみながら難題クレームに対応してきた記憶があります(笑)
そんなキャリアがあるものですから、文字コミュニケーション上の
トラブル相談にもお答えできますので、もしもお困りの際にはお気軽にお尋ねいただければ。
というわけで今回のテーマは、そんなクレーム対応時のポイントを
ご紹介したいと思います。
まず最初に一つ、必ず意識しておかねばならないポイントをお伝えします。
それは「対面」と「非対面」ではクレームに対する接し方が変わってくることです。
ちょっと想像してみてください。
たとえばあなたは今、飲食店のお仕事をしているとします。
何かしらのクレームを受けた時にあなたはまず最初に何をすると思いますか?
・
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・
きっとアレですよね?
そう、アレです。
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ほとんどの人はきっと「謝罪」の言葉を述べると思います。
これはまぁ普通に考えて当然ですよね。
・純粋に謝罪の意を伝えるためにも
・円滑にその場を納めるためにも
「謝罪」の言葉は必要なのですから。
でも、これが不思議なことに「非対面」のクレームにおいては当てはまらないものなのです。
仮に全ての案件で「謝罪」からことを進めようものならば、解決までに長期化することはおろか恐らくは理不尽で不利益ばかりの補償を負わされるハメになります。
だからこそ「非対面」のクレーム対応時は安易に謝る行為は危険だと心得てもらい、適当に謝罪しないようにしてください。
と、言われたところで、あなたには腑に落ちませんよね?
クレームに対して「謝罪するな!」と言われているのですから(^^;
それにはこんな理由があります。
「非対面」かつ「文字」でのやり取りにおいては誤りを訂正しにくい側面があるからです。
なぜならば「生のコトバ」とは違い文字の場合は全てコトバが記録されるから。
対面で良くある「言った・言わない」の問題とは別に、
「あなたは以前、そう書きましたよね?」
という問題が発生するのです。
しかも、クレームを付けてくる性質の人には揚げ足取りの傾向が多く見られます。
つまり、
あいさつ言葉のような気軽さで「謝罪」のコトバを述べてはいけない!
ということになるのです。
事実、EC運営スタッフのほとんどはこの”罠”の洗礼を浴びて疲弊しています。
・早期解決を目指して謝罪から始めているのに
・人間関係の道義として謝罪から始めているのに
なぜかクレームは複雑化し、こじれ、振り回され、傷つけられ、長期化してしまうのですから、疲弊して当然のことですよね。
では、謝罪なくしてどのようにクレームを解決させるのか?
それは、
直接的に問題が生じた部分にだけフォーカスして謝罪を述べるのです。
物販系ECの事例で言えばこのようになります。
▼指定日に配達されなかった時▼
▼お届け商品が破損していた時▼
いかがでしょうか?
少し他責すぎるようにも感じられたでしょうか?
しかし、非対面のクレームにおいては「曖昧さ」は本当に命取りです。
最悪の場合はゆすりなどの悪徳行為を許す結果になってしまいます。
つまり、責任の所在は限りなく明確にする必要があるのです。
もちろん取り上げた2つの事例は、事実として「運送会社に完全な非があった場合」のケースです。これを、日本人の美徳的に「自社にも一定の責任があった」というムードを出してはいけないという話なのです。
もしも、あなたがこれから先「非対面」かつ「文字」のコミュニケーションにおいて謝罪しなければいけない場面が来たらぜひ今日の話を思い出してください。
「安易に謝ることは危険行為」であること。
そして
「雰囲気に乗じて適当に謝罪してはいけない」
ということを。
文字は記録に残ります。
対面以上に配慮と神経を行き届かせましょう(^^)
情報発信には伝わるコミュ力が必要です。
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