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とあるA県B市の教育委員会と 学校をとりまく環境 (コロナ禍のイメージ)

こんにちは!夢の木Lab.マネージャーの大木さよです。

この休校期間中、そして今も、

多くの方が恐らく感じているのではないかと思うこと。

それは・・・

「国や学校に、なんでこんなに私たちの考えが伝わらないんだろう?」

一方的に下りてくる感。

学校からはプリントやメールの通知だけで、

子どもの気持ち、私たち保護者の想い、

どこに伝えたら良いんじゃーー!!!!のモヤっと感!!

もう、息切れしそうなぐらいモヤモヤしました。


なのでなので、

いっちょ探求してみようということで調べてみました。

「そもそもどんな教育機関があってどんな役割をしているのか?」

そして、

「このコロナ禍にどんな状況に陥っているのか?」

調べて分かったことをお伝えしていきますね。

腑に落ちるところ、また当事者の方々からの「こんなんじゃないんだ!」という意見。様々にあると思いますが、

私のこの探求もまた、読んでいただいた方の気づきの一つになれば嬉しく思います。


「とあるA県B市の教育委員会と学校をとりまく環境~コロナ禍のイメージ~」

※初めに言っておきますと、次に出す図解イラストは、あくまでイメージです。実際のどこかの市町村のことを指しているわけではありません。また、色んな組織のページを参考にして調べると同時に、それだけでは見えてこない、「実際の組織の中にいる人の実感や壁」を有識者の方の記事や身近な関係者の方の声から、そして「保護者としての実感や壁」を対話会などを通して知り得たお話等から、「こういうことではないか」という仮説もふくめて図にした部分もあります。ですので私個人の主観も若干入ってしまっていることをご承知おきください。

と、いうわけで、はい!これです!ザザンっ!

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これは、今回の探求で調べたことを元に私がイメージして書いた、

このコロナ禍においての

「多くの自治体(市町村)と、その自治体に置かれた教育委員会、小中学校、そして家庭においての関係性」

を図解したものです。

ちょっと画質の都合で見えづらいかも分かりませんが、

イラストを見てみましょうね・・・

まず、

真ん中に花輪くんのような髪型の「教育長」がいます。

そしてその向かって左横に市長(意地悪そうな目つきですねえ笑。)

右側には「教育委員会(狭義)」のメンバー4名様。

そして下には実務を行う「事務局」

お、左下には文科省の方がなにやらメガホンをとって、通知の紙を片手に叫ばれておりますよ…

そして、離れ小島のように浮かぶ小学校(校長や先生方)

そして同じく離れ小島…というよりもはや「カヤの外」感もある各ご家庭(保護者と子ども)

・・・

どうでしょうか?

全体をぱっと見て、感じて欲しいのは、

黄色に塗ってあるところ。

それはつまり、

教育委員会や、学校や、そして各家庭、

それぞれに作ってしまっている、出来てしまっている、

「壁」

です。

なぜこんな壁が出来てしまっているのか、それぞれの壁がどういうものか、

もう少し詳しく解説させていただきます。


教育委員会って何?

さてそもそもですが、「教育委員会」ってよく聞きますがいったい何なんでしょう?

文部科学省の「教育委員会制度について」のページにはそのしくみについて次のようにあります。

[教育委員会制度の仕組み]
○  教育委員会は、地域の学校教育、社会教育、文化、スポーツ等に関する事務を担当する機関として、全ての都道府県及び市町村等に設置。
○  首長から独立した行政委員会としての位置付け。
○  教育委員会は、教育行政における重要事項や基本方針を決定し、それに基づいて教育長が具体の事務を執行。
○  月1~2回の定例会のほか、臨時会や非公式の協議会を開催。
○  教育長及び教育委員は、地方公共団体の長が議会の同意を得て任命。任期は教育長は3年、教育委員は4年で、再任可。

※ここで書かれているのは「教育長及び教育委員からなる合議制の行政委員会」を指しており、これを「狭義の教育委員会」と呼ぶこともあるようです。一方でこの狭義の教育委員会に実務を行う「事務局」を合わせた組織全体を「広義の教育委員会」と考えます。

これを見ると、、ふむふむ、よく聞きはするけど正直直接的には関係のない気がしていた「教育委員会」(私の中のイメージは何か先生なり学校が問題を起こした時にに謝罪会見をしているところw)。全国の都道府県、市町村、大きいも小さいも例外なく置かれているんですね。

そして、ちょっと意外だったのは、「首長から独立した行政委員会としての位置付け」である点。

勝手に、知事や市長の下にいるのかと思っていました(私が無知なだけではありますが恥)。。そして教育委員会のトップとなる人が「教育長」ですが、教育長は狭義の教育委員会を代表するだけでなく、教育行政の実務を行う「事務局」を指揮・監督します。つまり、この教育長さんが教育行政においては結構な力を持っていると考えられます。

※教育委員会制度の改正の背景と変遷については、全国知事会の平成26年度研究レポートに詳しくありましたのでご興味ある方はのぞいてみてください。

と、これだけでなんだか長くなりそうなので、先の図解イラストの、「教育委員会と首長(イラストでは市長にしています)の関係性」の部分を拡大してみますね。

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こんな感じです。

まず教育長さん。この方がどういう方かは非常に重要そうです。

任命する市長さんの教育への関心具合にもよるでしょう。※市長と教育長の関係性も長く歴史や慣習等があるようですがここでは割愛します。

そして教育委員会の4人の委員さん。

会社役員の方だったり、保育園の運営に関わる方だったり、お医者さんだったり・・・「人格が高潔で、教育や学術、文化に関して識見を有する者」という基準や、必ずお一人は保護者であること(保護者委員)など多様性にも配慮されています。きっとお一人お一人は、地域や教育に貢献する意欲の高い素晴らしい方々ばかりなのだろうと推測されます。

でも、です。

月1度ほどの定例会、たった4人(?!)の合議制。

イラストにも書きましたが、本業は会社役員やお医者さん・・・

そもそもたぶん、本業で忙しすぎるでしょ?!

このコロナ禍の緊急事態では、どれほど機能するものなのでしょう。

「???」です。機能出来なくて当たり前なのかもしれません。※なので申し訳ない気持ちもありつつ、イラストでは、「ペーパー委員会」になっています。

そして教育長の下に置かれている実際の実務に対応する「事務局」の一部に、教育政策等に関係する部署があります(ここの部署の名前は自治体によって様々なため、イラスト内の名前は架空のものです)。今回の学校休校や再開の詳細について対応されていいる方々です。元教員だった方も多くいらっしゃる部署とのこと・・・当然、

中にはたくさんいらっしゃると思うんです。

「子供たちのためにすぐに動こう!!」

「なんとかしましょう!!」っていう熱意を持ってくださる方々が。

しかしながらそこには「組織の壁」があります。教育長のリーダーシップ、「責任は負うからやってみてくれ!」という潔さ。それがないと、なかなか進まないのが現状。もどかしい。

そしてもう一つ、重要なことには、

教育委員会からは「おおまかな方針」が出されるだけで(イラスト下の方から伸びている矢印がそれですね)、実際の学習面の内容や、「プリントを配るのか?オンラインを使ってみるか?」のような方法は、本来は各学校の判断に委ねられているそうなのです。

「え、じゃあなんでうちの学校は何もやってくれないの?!」

って思いますよね。

思いませんか?

私は思いました・・・

そこにはまた別の「」があるからのようです。

教育委員会と学校の壁

教育委員会内部の「壁」について説明しましたが、では「教育委員会と学校の関係」はどういったものなのでしょう?

先程も書いたように、教育委員会は学校に対しておおまかな方針を出します。が、実際には各学校・各校長の裁量に委ねられている部分が大きいのです。

ここでまたイラストの、今度は右下の「学校」にスポットを当てて見てみましょう。

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とある小学校で、熱意を持った先生が思い立ってくれています(架空の話ですので悪しからず)。

「校長!!オンラインで子ども達とつながる許可を!」

(いいねいいね!その調子!と心の中で応援してみる笑)

校長先生も、一旦は「いいですね!」と言ってくれましたが、、

学校にある機材では出来ません、、「先生個人のPCなら出来るからそれで!」となりました。

そこで校長先生も、教育委員会に掛け合ってみます(許可・要望等の矢印です)。

「教師個人のPCを使って、可能なご家庭からオンライン双方向の゛朝の会”を実施したい」と。

しかしながら、「組織」の教育委員会。対応部署がはっきりしません。

「いいよーやってみてー」って言っちゃえば良いように思われるこんな案件。

でも、部長や更には、教育長の許可を得なければならない話になり、結果的に頓挫しました。

教育委員会が恐れているのは情報漏えい等のリスクです。責任をとらされるのはここだから(謝罪会見をしているイメージそのままですね)。

予算がない、というのもあるかもしれません(予算を決め与えるのは自治体だから)。

「学校の自主性・裁量に任せる」というのがマイナスの意味で作用してしまっている部分もある。

それが今回のコロナ禍ではますます分厚い壁になり、教育委員会と学校を分断してしまっていたと想像できます。

実際、このような話は全国各地で聞かれたそうです。↓の記事がとても詳しく分かりやすく書かれています。

https://news.yahoo.co.jp/byline/senoomasatoshi/20200417-00173818/

ならばもう、校長や先生が勝手にやってしまえばいい!・・・というのはとても勇気のいることだと考えられます。学校もまた「組織」だから。「人事権」というのが絡んでくればなおさらのこと・・・。

そして、こうしている間にもどんどんと家庭は、子ども達は取り残されていく・・・。もどかしさは続きます。

家庭の壁(=私たちが作っている壁)

じゃあ、教育委員会が悪いんじゃ!学校が悪いんじゃ!

そうでしょうか?

それだけではありません。

最後の壁は「家庭の壁」。つまり、私たちが作っている壁です。

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イラスト右側、学校と家庭の部分です。

あるお母さん(もちろんお父さんも)が話しています。

「不安だけど(学校に)何か言ったらクレーマーだと思われるかしら…」

ほんとは要望したいことがあるのだけど、それで悪目立ちしてしまったり、「モンスターペアレント」のレッテルを貼られてしまったら嫌だ・・・

わかります汗

また別のお母さんはこう憤慨します。

「ほんとに困るわー!学校は何やってるのかしら!!」

これも、正直なところ、私は何度も思ってしまいました。

でもそれこそが、「モンペレッテルの壁」、「無関心の壁」、「学校任せの壁」となって私たち保護者と子どもの周りに築き上げられてしまっている。

なんということか・・・

このイラストを自分で書いて気づいたこと。

その一番の気づきは、「自分も壁を作っている一員であった」ことへの反省でした。

※ちなみに、PTAというものも確かにあったはずなのですが、この危機下に家庭と学校(さらには自治体)を繋げられたのはいかほどでしょう・・・よくある目安箱的な「市民の声」もまた然り。

おわりに

さて、最後にもう一度イラスト全体を載せておきます。

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このコロナ禍で見えてきてしまったのは、元々からあった壁。

黄色に塗られたそこかしこにある厚い壁でした。

調べれば調べるほど、その壁の厚さ、高さに愕然としてしまうようなところもあります。

しかしです。

もしこのイラストに書かれた全員が子どもたちの方向を向いて考え、対話し、アイデアを出し合って方法を決め、すぐにでも協力できるのならば・・・

こんな壁なんてすぐ薄くも低くも出来るんじゃないか、とも思うのです。

保護者が、そして何より子ども達自身が、

学校教育を良くしていく対話と協力の主役であること。

そこだけは譲ってはならないことだと感じます。

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