見出し画像

「無責任な提案」を奨励すると会社が変わる!社員の本音を引き出すマネジメント術

社員の無責任な発言を奨励することが、会社改革の鍵になる理由

会社でよく見られる状況の一つに「言い出しっぺがその仕事をやらされる」というものがあります。

社員が改善提案をすると、経営者や上司から「それ、君がやってみなさい」と言われることが多いのではないでしょうか。

これが一見理にかなっているように思えるかもしれませんが、このアプローチには大きな落とし穴があります。

「提案者=実行責任者」という構図が固定化されると、社員はこう考え始めます。

これ以上余計な仕事が増えるくらいなら、提案しない方がましだ。

その結果、社員が業務改善を見過ごすようになり、会社内で「これでいいのか?」と感じる小さな問題が放置されます。その積み重ねが、やがて大きなトラブルや業務効率の低下を招くことになります。

現場の声を早期に拾うことが企業の成長には不可欠

社員数が増え、事業が拡大するにつれて、社長一人で全ての現場を細かく把握することは難しくなります。そのため、現場で起きている小さな問題を早期に発見し、対処する仕組みを作ることが鍵です。

ここで重要なのは、社員が提案すること自体を奨励する仕組みです。しかし、もし「提案者=実行責任者」という認識が定着してしまうと、いくら提案を募っても、実際には機能しません。

無責任な提案を奨励する理由

改善提案を出すことが社員の目標とされている会社もありますが、社員は次のようなメリットを天秤にかけて行動します。

  • 提案を出すことで得られるメリット

  • 提案を出さないことで得られるメリット(実行責任から免れる)

社員が後者の方が大きいと感じると、提案内容が消極的になり、「取りあえず無難な提案だけを出して、今期のノルマはクリアしよう」という行動パターンが生まれがちです。

そこで、経営者が現場での問題を早期に把握し、迅速に対応したいと考えているのであれば、提案者に実行責任を課さず、むしろ「無責任な提案」を奨励することが効果的です。

外部の視点を活用するために

私が企業にアドバイスを提供する際、社内の人間がまったく気づいていない問題を発見することは珍しいです。実際には現場の社員が薄々気づいている問題点や改善点を、組織が放置している場合がほとんどです。

そして、問題が長期間放置されると、社員はその疑問に慣れ、最終的には疑問を感じなくなり、それが組織文化として定着してしまいます。

情報の収集と活用

経営者は、社員が情報を収集し、分析し、活用することを期待するかもしれません。しかし、社員に実行責任を求めることで、その提案が進まない場合が多いのです。組織全体で考えると、無責任な提案を奨励し、その後の実行を他の社員に任せる方が、最終的には組織の改善につながります。

まとめ

社員の無責任な提案を奨励することは、一見逆説的に思えるかもしれませんが、実際には業務改善を促進し、現場の問題を早期に発見するためには非常に有効な手段です。この方法を取り入れることで、社員は提案しやすくなり、会社全体の課題が見逃されることなく、迅速に対応できる体制を作ることができます。

★関連する記事は
↓  ↓  ↓

★弊社が仕事で取り組んでいることは
↓  ↓  ↓

★自己紹介に関する記事は
↓  ↓  ↓


いいなと思ったら応援しよう!

岩井徹朗@座組み作りの専門家
サポートは、マインドの感情とマネーの勘定を整えることで、自己成長につながる研究費に活用させていただき、得られた気づきをnoteへの記事に投稿する形で還元します。