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値上げが続く中、資金繰りを回すために忘れてはならない観点とは?
資金繰りを改善するためにメインとなるのは、やはり売上を上げて、利益を確保することです。
そして、利益とお金は異なるので、資金繰りを回していくためには、お金を早く回収することが求められます。
単純化すれば「売上=価格×数量」。
したがって、売上の観点から資金繰りを改善するには
価格を上げる
数量を上げる
時間を短縮する
の3つ観点から考えることがお勧めです。
このうち、自社主導で決めることができるのは「時間を短縮する」。言い換えれば「商品の販売条件をしっかりと決める」ということ。
今は値上げラッシュが続いていますが、価格を上げると、数量が下がる恐れがあります。また、値下げすると、数量は増えるかもしれませんが、下手をすると利益を減らすかもしれません。
あくまで、「価格×数量」が増えるように販売する必要があるのですが、これはお客様があってのこと。最終的には市場で売ってみないと、自社の打ち手が正しいかどうかは分かりません。
この点、販売条件は比較的自社主導で決めやすいのではないでしょうか。
もちろん、下請けの仕事が中心の場合は、発注先の支払い条件に従わざるを得ないケースがあります。
実際、私も前職の時、ある大型プロジェクトで上場会社のグループ会社の支払い条件に従わざるを得ませんでした。けれども、結果的にそのことが資金繰りの悪化に大きな影響を与えて、苦労したという苦い思い出があります。
売上は上がったものの、支払いサイトが長く、しかも手形払いだったので、商品を作って納入しても、手元にお金が入ってこないという状況に陥ったのです。
このため、会社によっては販売条件を自ら設定して、売上をお金に変えるための時間を短縮するのが難しいのは理解しています。
しかしながら、あえて申し上げたいのは、「販売条件は自ら設定して、主導権を確保しよう」です。
前払いで払ってもらうのと、後払いで払ってもらうのでは、長いと半年以上の違いが出ます。また、全額前払いが難しい場合でも、半額を前払いで払ってもらって、納品後に残りを払ってもらうというやり方もあります。
また、ある会社では一応販売条件が決まっていたけれど、それが社内で徹底されずに、売掛金が貯まっていたということがありました。つまり、売上は上がり、帳簿上は利益も出ているのに、思ったほど手元にお金が残っていなかったのです。
この会社の場合は、売掛金の未回収先に連絡したことと、営業担当者の目標設定を契約ベースから売上の回収ベースに変えたことで、売上は横ばいだったにも関わらず、資金繰りが15%以上改善しました。
売上を上げて、資金繰りを改善するといった場合、どうしても、価格や数量に目が行きがちです。けれども、意外と忘れがちだけれど、大切なのは「時間」という観点。
他社との競争や市場の相場観の問題で、なかなか価格を上げづらいという場合、時間の観点から販売条件を見直してみましょう。
そして、「全額前払いでもお客様が売って欲しい」という思わせるにはどうすれば良いかと検討していく中で、商品の魅力やまだ知られていない価値を見つけることができたら、それは価格と数量を増やすことにもつながる可能性があります。
弊社では感情の動きと資金繰りの流れを整えることで会社の成長につなげる仕事に取り組んでいます。
会社経営においては
キャッシュ・フロー
セールス・フロー
マネジメント・フロー
という3つのフローから捉えて、優先順位をつけると問題解決が実現します。
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