Pinterest でビジネスアカウントを作ると嬉しいこと。
「良いみたいだから、運営よろしく!」
ある日突然そう言われ、任された企業アカウント。アカウントは登録していたけれどたいして運営していませんでした。
わからないなりにPinterest Japan主催のセミナーを受け、更新を5か月続けてみて「これは嬉しい」と思ったところを ゆ る く まとめました。
ビジネスアカウントとして意識しておいた方がいい部分を重点的に書いています。(導入や操作方法についてはここでは触れていません)
ピンタレストがほかのSNSと違うところ
ツイッターやフェイスブック(最近はインスタグラムにもその傾向が)などテキストで表現されるSNSが多い中、ピンタレストは「ビジュアル」がメッセージそのもの。こんなふうに表現されています。
テキストでは伝えきれないニュアンスをビジュアルで伝え、
ビジュアルから情報を発見したり、インスピレーションを提供する場
「ピンタレストは、ビジュアル ディスカバリー エンジン」です。
ほかにも、過去の出来事を伝えたり、人とつながるSNSではなく
これから起こる自分の未来や自分自身にフォーカスした部分が特徴です。
こんな暮らしがしたい。こんなものを作ってみたい。こんな予定がある。
など、一人ひとりが目的を持ち、中長期にわたって計画を立てながら自分のピンにストックしてゆくツールです。
ビジュアルからインスピレーションを受け、未来に向けて行動し、自分の暮らしを豊かにしたい人が集まるのがピンタレスト。
私たちビジネスアカウントで運用するためには、この特徴に合わせたクリエイティブが求められます。
目的は広く知ってもらい自社サイトへ誘導
目を引かれたピンとの出会いでブランドを知ってもらい、興味を持ってくれたり、ユーザーに自社サイトに訪問、商品を購入してもらうことが目的。
ピンをタッチポイントにするイメージです。
この流れは他のSNSと変わらないと思います。
どんな表示のされ方?
作成したピンは、
・ホームフィード(個人の関心のあるピン)
・検索(検索ワードに関連したピン)
・関連ピン(表示したピンに関連したピン)
に、それぞれ関連した他のピンと一緒に一覧となって表示されます。
ホームフィードまたは検索から、気になるピンを拡大表示、その下に関連ピンが並んで…と、とてもナチュラルな流れで3種類のフィードが切り替わります。
フィードによって関連表示されるピンが違ってくるので、総合的な表示回数が多くなります。私の場合、月に一度のゆるすぎる更新ですが、5か月間続けて月間表示回数15,000まで伸びてきました。(すべてのピン数140)
表示アルゴリズムには、ビジュアル・タイトル・説明文・保存先のボード・どういったフォロワーがいるのか・どんな人が見てきたのか、他には季節要因・ランディング先の関連性を総合的にAIが判断しています。
ひとつの要素だけでは流入されにくいので、上記を統一感をもって更新していくのが良いみたいです。
反応が良かったピンはより多くの人へ露出されますが、フィードに表示されるのも平均105日の寿命があり、1週間に1回には作成するなどの定期的な運用が必要になってきます。
「ピン」「ボード」「プロフィール」を充実させる
実際に更新してゆくには、まず3つを充実させてゆきます。
「ピン」のビジュアルは、こんなことしてみたい。を軸に
投稿するビジュアルひとつひとつをピンタレストでは「ピン」といいます。
画像が縦長なのが特徴で、アスペクト比2:3(横1000x縦1500ピクセル)が推奨されています。サイズや比率が違うと一部が切れてしまったりするので厳守します。
横長の画像を使いたい場合は、複数の画像を縦長の一枚にした「コラージュピン」にします。
作成するには、直接投稿する方法、すでにウェブサイトに上げている画像を使う方法、RSSから自動で投稿する方法があります。
「ビジュアルディスカバリー」と謳っているので、投稿する画像は特に気を使います。イメージとしては、商品をただ載せるのではなく「商品のある情景」や「こんなことしてみたい!」と思ってもらえる、未来を描けたり、インスピレーションを与えるものが反応が良いです。
実際に私は住宅系のカテゴリーを運用していますが、ただ施工技術をみせるような開放的なリビングの写真よりは、住まい手の暮らしに合わせて作った造作家具が入った洗面所や、趣味の展示コーナー、ピアノ部屋の実例など、暮らし方の参考になったり、世界観の強いピンが多く保存されたり拡大表示されています。
拡大表示された場合だけ説明文が表示されます。ここでさらに詳しいことを知ってもらうために自社サイトへの流入をうながす文章を入れています。
関連するURLも必ず入力して、知りたい内容の確認に飛んできてもらうようにします。
受け皿になる自社サイトは関連するページをあらかじめ用意します。
ECサイトに繋げたり、商品をよく知ってもらう工夫をしています。
2020年7月にローンチし、ビジネスアカウントでは動画ピンを上げることができるようになりました。静止画の中で動いている画像はそれだけで注目されやすくまだ数が少ないので、どんどんいきましょう。ハウツーやストーリーを伝えるのに最適です。
ユーチューブからも動画ピンはできますが、直接投稿でないと自動再生されません。
ピンをカテゴリーに分ける「ボード」にも工夫を
それぞれカテゴリーに分けて見やすくフォルダ分けします。このフォルダの様なものをボードといいます。コルクボードみたいなイメージでしょうか。
はじめにひととおり作っておくと、ピンを作成した時に割り振りしやすいです。
ボードの説明もいれて属性の肉付けをします。編集できることに気付かない人も多いので忘れずに。
分け方もユーザーファースト。
ユーザーがどんなボードに入れてくれるかな?と想像して作ります。
(わたしの場合は、新築やリフォーム検討中の方が各部位でボードを分けられていると想定し、素直に「キッチン」「子ども部屋」「外観」などにしましたが、素敵なピナーのボードを研究するのもありです。)
「プロフィール」は興味を持ってくれた人が訪れるページ
ツイッターと同じでトップページは世界観を表す場所。
カバー画像や、特集ボードはシーズンに合わせて画像を変えていったりの工夫をします。
デフォルトはアップロードしたピンたちが斜めに並んでいる状態で、ボードを指定したり、一枚絵をアップロードすることもできます。
プロフィール欄などの「設定」では、自社サイトや、インスタグラムなどのサードパーティーアカウントと連携します。ここが肝なので後述します。
運営で嬉しいところ
ピンタレストは、ウェブサイトに上がっている気に入った画像をブックマークするような使い方です。ピンされると自社サイトが被リンク状態になります。
サイトパワーの強いピンタレストにリンクされている状態なので、SEOの強さを利用させてもらい、たくさんの方にブランドを知ってもらえるチャンスになるのではと思います。
ビジネスアカウントとしてやっておくこと
日々の更新の前に、はじめに設定しておきます。
ドメイン・ウェブサイトと連結
設定 → ドメイン・アカウントの認証 で入力します。
先ほどお伝えした自社サイトや、サイドパーティーアカウントの連携をしてゆきます。
自社サイトにタグを埋め込み認証します。3種類の方法があるのでやりやすい方法で。
ウェブサイトと連携させると、プロフィールのURLのとなりに地球マーク
🌐(こんなの)がつきます。
連携されたウェブサイトから保存されたピンは、他の人にピンされたピンにもプロフィール情報が表示されます。
通常のピンより情報を盛って載せてくれるので嬉しいところ。
もう一つの嬉しいポイントは、ウェブサイトにつながるアカウントが多く存在することになり、そのウェブサイトに繋がるピンが、より多く存在するほど、より多くの人にフィードで表示されることになります。
自社サイトのページにコードを張り付けることで、画像に「保存」ボタンを表示させることもできます。第三者がピンしてくれることで自動的にピンタレスト上で回遊してくれたらありがたいです。
と、嬉しいことがいっぱいあるので、必ずドメイン・ウェブサイトと連携するようにしてください。
RSSフィードから自動投稿もできるようになります。webの担当者に組み込んでもらう必要があります。
ピンタレストに自動投稿されるのを想定して自社サイトのページを作成すると更新時間の短縮にもなりそうですね。
サードパーティーアカウントの連携
Instagram・Etsy・YouTubeと連携できます。
連携したプラットフォームで投稿されたピンに、アカウントクレジットが表記されます。
例えば、インスタグラムに投稿した画像やコンテンツからピン投稿すると、インスタグラムなどのアカウントクレジットがピンの説明文の下に表示されるようになります。第三者が連携したプラットフォームからピン作成してくれた場合も表記されます。
ピン立ての工数も減りますし、こんなんいくつあっても嬉しいですからね。
こんな機能もあります
リッチピン(記事・レシピ・プロダクト)
より詳細な情報がピンのUIに組み込まれるので、何のフォーマットか伝わりやすいのが特徴です。
・記事リッチピン(ブログなど)見出し/ライター名/説明文が表示
・レシピリッチピン(レシピ関連)材料/調理時間が表示
・プロダクトリッチピン(ECサイト)商品価格/在庫情報が表示
自社サイト側で設定する必要がありますが、詳細な情報を表示してくれたり、変化する在庫情報を同期してもらえるのは嬉しいです。
ピンタレストの情報をもとに購入行動を起こした割合が高いのも納得です。
🍵
最後に
広告の配信は、まだ日本ではできないですが(2021年現在)そのうち実装されそうです。どんなふうに変化してゆくのか楽しです。
以上、更新してゆくのに嬉しいポイントをお伝えしました。
良ければ参考になさってください。
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