脳卒中になって、人生面白くなってきた~妄想野郎になってしまった(前編)~
~愛犬とリハビリして、再生医療受けて、MBAを取って、起業を目指している人の話~
私はまず、高齢者の生活を守りたいと考えた。鬼の様に経営に関する本を読みあさった。発症から2年がたち、本を読むことは苦でなくなっていた。
高齢者や障がい者の為になる事業を行おう。それこそ自分が行うべきことなのだ。ただお金がない。家でも売るか。妻とコパン(愛犬)が困る。借りるしかない。
何と銀行からお金を借りるには、事業計画書なるものがなければならないという。とりあえず本を読んで書いてみた。財務計画も仲間も知識も何もない、ただ夢だけの事業計画書。
後に私はこの計画書で、色々な方を困らせる。
妻に事業を行うというと、ただただ呆れていた。まずは高齢者の何を知っているのだと。確かにおっしゃる通り。まずは高齢者の近くで働くことを考えた。高齢者向け施設で働くには、どうすれば良いのだろうか?
近所の方が介護職員として、老人ホームで働いていた。お話をお聞きすると、介護職員初任者研修という講習を受けなければならないのだという。とりあえずそれを取ればいいのだな!目標が決まった。
講習を受ける為に、各校のパフレットを取り寄せた。価格は学校によって違ったが、9~5万円程度。私は資格取得後、入社すれば全額返金される学校を選択した。なんと仕事も斡旋してくれるのか!さっそく申し込みを行い、授業料を振り込んだ。
授業は講義と実務で130時間。最速での取得を目指し、働きながらの2ヵ月間、土曜日と日曜日の終日をあてた。身体が万全でない私に取って、正気の沙汰ではなかった(笑)ただ色々な年齢、目的な方達がいて、私にはとてもよい刺激になった。
コロナもあり、卒業してから1回しか会えてないな。またみんなに会いたい。
授業は大きく分けて、講義と実技となる。
講義はずばり座学。この知識、意外と現在の私の基盤になっている。介護についてはもちろんだが、病気・死生観・心について、様々なことを学ばせてもらった。
実技は高齢者をベッドから車いすに移動させたり、高齢者が寝たままベッドのシーツを交換したり。自分自身の力を使わず、高齢者には不快感を与えず、中々奥が深い。ただその方法を、私に聞かないでもらいたい。もうすっかり忘れてしまった。
晴れて講習を修了し、私は研修に行くことにした。訪問介護、通所リハ、有料老人ホーム。研修と言っても、1日ずつ体験しただけだが。
まずは訪問介護。私の心を折ったのは、介護ではない。自転車移動だ。この頃には自転車も少し乗れるまでに回復していたが、移動距離がとんでもない。訪問先で何を話していたか、さっぱり覚えていない。これでは迷惑をかけてしまう。
通所リハは、正直体力的には楽であった。だが高齢者が20歳そこそこの、理学療法士を神様の様に崇めていた。理由は単純。リハビリマシーンの利用の順番が早まるから。これは何か違うと感じた。
最後の有料老人ホーム。若い職員は熱量が高く、ベテランは淡々と仕事をこなしていた。皆プロであった。排泄の処理、入浴、皆が熱心に行っていた。その熱心さの中で私が違和感を持ったのが、食事の場面であった。2~3名の利用者に対し、1人の介護士が付く。利用者は口を開け、介護士が1人ずつご飯やおかずを入れる。人がいないのだからしょうがないのだ。ただこれは何か違うと感じた。根本から変えないと。もちろん夜勤があるシフトは、私の体力では不可能であった。給与を聞いて妻にも反対された。そんなこと、本来もっと早く調べますよね。実に私らしい(笑)
介護従事者を私は心から尊敬をするし、頭が下がる。ただ偉そうなことを言えば、日本はこの方達の犠牲に甘えていてはならないのだと思う。
次に何をすれば良いか?そうだ、自分が得意なことを絡めた資格を取ろう。色々調べてみると、福祉住環境コーディネーターというものがあった。これ取れば、人の役に立てるんじゃねぇ?もう詳細は割愛するが、半年程ユーキャンで勉強して、2・3級を一緒に取った。
結論。介護士の資格がないと、私のやりたいことにはあまり意味がなかった。介護士の資格をとる為には、実務が3年必要。見事に振り出し。普通もっと早く調べますよ。何とも私らしい(笑)
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