脳卒中になって、人生面白くなってきた~妄想野郎になってしまった(後編)~
~愛犬とリハビリして、再生医療受けて、MBAを取って、起業を目指している人の話~
もう何だか分からなくなったが、勉強はしたのだから独立しよう。私は本を読んで作った、「自称・事業計画書」で起業をすることにした。内容は、加盟店が電子割引クーポン券を発行すると、近所を歩く高齢者のスマホに届く。高齢者はそのクーポンで、割安で商品やサービスを購入できるというもの。
ちなみに、加盟店がどう集まるのかは聞かないでください。どんな仕組みで、高齢者のスマホにチケットが届くのかは聞かないでください。今の私でも、皆目見当がつきません。とにかくその橋渡しを行うことで私は手数料をもらい、お店はハッピー。高齢者もハッピー。
この計画書を、大学院大学という何だか小難しい所へ通っている近所の方に見てもらった。かなり困っていたが、ご自身が取り組まれた事業計画書を持って来て、熱心に説明をしてくれた。それしか私を止める方法がなかったのだと思う...
その頃テレビで、寝たきり社長という方を知った。お名前は佐藤 千務さん。脊髄性筋萎縮症で寝たきりだが、社長をしているという。私は出版されている本を全て読んだ。何だかよく分からないが、すごい人がいるものだと思った。
Instagramで、佐藤社長の起業に関する講演会があることを知った。生でお話を聞くチャンスだ。無償だという。私はすぐに申し込んだ。
これが私のMBAを取ることになるきっかけ。
会場はSBI大学院大学。場所は六本木。私には場違いな場所。前職でこの近辺が再開発を行っていた際、よく建材を納めにきていた。それ以降全く来ていなかった。
場違いな人間が、場違いなエレベーターに乗り、場違いな高層階の会場へ。それにしてもこのSBIって何なのだろう?まぁいいか。
まず、司会の方からSBI大学院大学の説明があった。経営学を学ぶ学校なのだという。お~勧誘だったか。騙されたというのが第一印象。
その後の佐藤社長の話は、大変興味深いものであった。佐藤社長はここの生徒だったのだという。ゼミで佐藤社長を担当された2名の先生と、セッション形式で講演会は行われた。佐藤社長は障がい者雇用の事業計画を作られ、実際に事業として進めているらしい。
その後軟禁されることもなく、会場を後にした。そういえば私の「自称・事業計画書」を見てもらった近所の夫婦も、大学院大学で学んでいると言っていた。ここで勉強すれば良いのか。良く分からないが、まずは調べてみよう。
数日後、SBI大学院大学に細かい話を聞きに行った。何がビックリしたかって、授業料。起業の為の資本金がなくなってしまうじゃないか!
事務局で教えてもらったのが、「教育訓練給付制度」。私の場合雇用保険に入っている為、半額近くが国から返却されるのだという。ただし2年間で卒業し、最低限度の成績を残さないと返却されない。この当時の私の身体と頭のリミットは21時。もちろん仕事もフルタイムだ。さて、一体全体どうしたものか?
その数日後、近所の方が卒業した学校のオープンキャンパスに連れていってもらった。この学校は一流大学が母体。参加者人数もとんでもない数。ここの教授の講義を聞き、私はとても感銘を受けた。面白い。ただ六本木の場違いなエレベーターよりも、更に場違いな感じを受けた。
後で知ったのだが、MBAには大きくわけて2種類ある。修士(経営管理学)と経営管理修士(専門職)詳細は割愛するが、修士(経営管理学)の方が学問的な意味合いが強く、経営管理修士(専門職)の方が実務的と言われている。この大学は修士(経営管理学)であった。漢字も怪しい私が、場違いだと感じるのも無理はない(笑)
ちなみにこの教授は、SBI大学院でも1コマだけ授業を持っており、私は運よく授業を受けることができた。
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