「ラブリセット 30日後、離婚します」の多幸感を邦画はもっと学ぶべきなのだ。
そりゃ韓国映画のほうが信用できるんだよ。
この映画でまず、へえと思ったのは「ブルックリンでオペラを」と同じ楽天×松竹映画だということ。公式サイトの作り方が同じなので、発注先はきっと社内なんでしょか。洋画メジャーが苦戦してる中、いろんな座組で輸入が行われてるね。
「ラブリセット」なんてのは、韓流ドラマにありそうなタイトルだが、原題は「30일」。英語題は「LOVE RESET」。くっつけてそのままな邦題やん。
カン・ハヌルとチョン・ソミンのカップルが劇的な結婚をするも関係は冷え込んで離婚を決意。ルールで離婚を認められるには30日の冷却期間があるのだが、その際に二人は交通事故にあい、記憶を失ってしまう。お互いのことを認識できないけれど、期限内に夫婦として互いを見つめなおす…という他愛のない話。
いや、本当に他愛ない。なのに、2時間が爆笑とキュンであっという間だった。なんという構成技術だろう。上出来なロマンティックコメディの見本と言える。さほどお金がかかっているわけでもなく、キャストも映画的には“ほどほど”のメンツだ。脚本構成、笑いのタメとはき出し、運びのテンポ。どれも一級品だった。
韓国では2023年10月3日に公開され、22日間連続でランキング1位だったとのこと。動員も200万人超えだそうで。
面白くて華のある映画はみんなが観流のだってことだね。
要所要所で見せてくれるチョ・ミンス、キム・ソニョン、ユン・ギョンホらの顔も効いている。
都下の劇場はガラガラ。奥さんに連れられた老夫婦(ワシもか)、お一人様女子(年齢層広い)しかいない。
韓国映画、劇場公開してくれてるうちが華なので、もっと見に来てほしいもんだが。