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映画評 『シンウルトラマン』

評価:☆☆(5つ星採点)

誰でも知っているウルトラマンの映画リメイク作

実はウルトラマンのリメイクって超沢山有って

帰ってきたウルトラマン(リメイクと言っていいのか少し判断に迷うが、まあタイトルからして)

ウルトラマングレート

ウルトラマンパワード

ULTRAMAN
シンウルトラマンに匹敵する、わりかし本気リメイク作、しかしヒットしなかった

ウルトラマン ミレニアム (プロジェクトウルトラマン)
(タイのチャイヨー・プロダクションと中国が合作で作ろうとしていたウルトラマン、違法制作で存在自体が消滅した)

ULTRAMAN 
CGアニメ版、リメイクと言うか続編かな?

ここから数えると実は今回は7度目のリメイク作である、もっと有るのかもしれない

『ULTRAMAN_n/a』という、謎のショート動画もありましたな

あと『AΩ 超空想科学怪奇譚』という小説が有りまして、ゴニョゴニョ…

「7度目のリメイク作でまたクズだったとしても、前例も皆それなりにクズなので、そんなに気にしなくてもよいのでは。だって将来の8度目9度目のリメイクもきっとクズでしょう?」と思わないでもないのですが





雑談は終わりにして映画評に入りますと

ラストの、姿形が同じだけの別人に「おかえりなさい」と言ってもまったく意味ないだろうと思うのだがどうなんだろうか

『トップをねらえ! 』のパロディなのかなとは思うが、一体なんなのか

「敵が出た、倒す」を繰り返す形式で、物語に軸がないのでなんとも盛り上がらない
一応「宇宙人たちが地球に興味を持ち出して侵略に励んでいる」という設定が有るのだが、それは宇宙人たちのナイショ話であって
地球人やかとく隊の人たちは知らないので盛り上がらない

初代ウルトラマンの劇場版でTV版数話をまとめた
『長編怪獣映画 ウルトラマン』『実相寺昭雄監督作品ウルトラマン』という映画があるが、それを意識してパロディ化しているのかも知れない

戦う相手が宇宙人や人型率が高いのも寂しい理由かも
やはりしゃべりながら宇宙人と戦うより、怪獣と戦って欲しいよね

樋口真嗣監督の作品はなんだか微妙な場合が多い、なんだろうな
編集がモタモタしてるかなとか思うが、熱心に見返した事があるわけでもないのでよく分からない

特撮はCGは悪くないのだが、逆に作品の微妙感を強調してないか
顔はとても美人だけど、演技が死ぬほど下手な女優を見た時の歯がゆさみたいな物を感じる

主演の斎藤工さんという方、主演なのに印象的なアップショットやマスターショットなどがまったくなかった気がするが
主演でそれは流石にかわいそうではないかと
ただこの役なら頑張れば役者として印象が残せる役でもある気もするし(実際同作で山本耕史演じるメフィラス星人は人気になったわけだし)、本人の問題もあるのかな?

クライマックスのゼットンは『エターナルズ』のラスボスそっくりだが、
意識してるのかな


庵野秀明(今回は監督やってないけど)の実写作品で毎回気にかかるのだが、主要キャラたちがずっと同じスーツ姿ってどうなんだろうね
アニメだと「設定が増えるから面倒だ」とか有るのだと思うが
映画における衣装替えというのは、精神の変化とか物語の変化を演出として描く事が多いので(だからハリウッドのアクション映画って終盤よく上半身裸になるでしょう?)
ずっと同じ格好というのは精神性が何も変化していないという事になる
映画で最初から最後までまったく着替えない人間って、スティーブン・セーガルとかMrスポックとか、却って異質に見えてしまうんだよね
ダラダラした演出のシンウルトラマンでは余計気になる

アニメだと戦うのに変身するとかロボット搭乗で着替えるとか、仕事の時は着替えるので、演出上被るとかそういう問題が有るのかな
そもそもこの問題に気づいてないのかもしれない


まあそういった事をつらつらと観客として考えはするけど、つくり手がそういった事を考慮して作るほど高尚な作品でもないのも分かっているし
それでいてこういった考察させて稼いでいる系なのも分かっているので
なんかなあ…


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クリスチーネ郷田
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