足ツボと妊娠出産
私が施術させていただいている足ツボマッサージは、体に溜まった毒素を排泄し、各臓器の機能を高める効果があるので、様々な症状に効果を感じていただくことができます。でも、私の師匠からいくつかの事例で、足ツボマッサージを避けるように教わりました。
その一つは、妊婦さんへの施術です。特に妊娠初期は胎盤も完成していませんし、妊婦さんの体にとって胎児が異物であると認識してる時期でもあるので、流産や早産の危険が伴うと教わりました。その為、初めて来てくれる方には、妊娠の有無を必ず尋ねるようにしています。
ところで、妊娠中のツラい症状といえば、つわりです。つわりの有無、症状の強さは本当に人それぞれで、特に何もなかった人もいれば、ある特定の匂いを嗅いだだけで嘔吐する場合もありますし、妊娠初期だけで済む人もいれば出産するまで続く人もいます。
つわりは病気ではないと言われ、ただただ吐き気と嘔吐に耐えるしかなく、ひどい嘔吐が続く場合は悪阻と診断され点滴を受ける方もいるでしょう。そんな方のために、足ツボマッサージをする側としてどうすることもできなわけではありませんが、どちらにしても気休め程度のことしかできません。
そんな状況の中でも、なぜか体に良くないものが食べたくなるというのはよく聞く話です。マクドナルドのフライドポテト、インスタントラーメンのスープ、スナック菓子・・・。お腹の赤ちゃんのためにできるだけ口にしないでおこうと誰もが思うものですが、この時ばかりは大目に見たという方も多いでしょう。
オーストラリアでは、妊娠中にどうしても食べたくなる衝動をPregnancy cravings と言ったりします。よく聞くのはチョコレートやケーキの甘い物、またはチーズと言った味の濃いものを欲するようですが、チーズと言っても種類により、ソフトチーズは細菌や微生物が問題となるので妊娠中は避けた方が良い物とされています。
日本では、体重管理を厳重に行われるので、妊娠中の体重増加は10~12キロまでが理想と言われていますが、オーストラリアでは20キロ増加は当たり前のようです。極端な体重増加は、妊娠中の合併症や産後の健康にも影響を与えると言われてはいますが、オーストラリアは妊婦さんに厳しい体重管理や制限をかけたりしません。体重や体形に関しての認識の違いもあると思います。
でも最近は、世界共通でジム通いが流行し、上下揃ったマタニティージムウェアをカッコよく着てウォーキングしている妊婦さんをよく見かけるようになりしまた。
妊娠中はつわりや体重管理だけでなく、むくみに悩まされる方や思いがけず妊娠性高血圧や糖尿病になる方もいるでしょう。でも、多くの場合、出産と共に改善していきます。もし、その後も高血圧や糖尿病、産後の肥立ちなどの心配がある場合は、足ツボマッサージでお手伝いできます。
赤ちゃんや家族のために、自分の健康を維持するためにも足ツボを役立ててください。
★毎週月曜日更新。次回は10月14日です★