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師匠の存在があるということ

私には、足ツボと仏教どちらの分野にも師匠が存在します。
足ツボの師匠は香港人女性のL先生、仏教の師匠は日本人のお坊さんR師です。

御高齢のL先生からの指導で強烈に印象に残っている事があります。
主人は10年前に癌を患いました。ステージ3でした。
その事をL先生に報告した時の事。
主人と私の双方の両親、友達を含め、私の周囲の人達は主人が癌になったと聞き、驚き、悲しみ、私の事まで心配してくれました。
でもL先生は違いました。
私が「主人が癌になったんです。」と言った途端、L先生は驚く様子は全くなく「あー、大丈夫、大丈夫。癌になっちゃったもんは仕方ない。あなたには足ツボがあるでしょう。手をこまねいてないで、やることやってたら大丈夫だから。」と言ったのです。
拍子抜けした私は「そっか、癌になっちゃったもんは仕方ないよね。私にできる事をやればいいのか。」と、この時のL先生の言葉で肩の力が抜け、目が覚める思いがしました。
結果的に主人は2週間おき、半年間の抗癌剤治療を無事に終えて、今でも元気にしています。むしろ、昔よりも元気なくらいです。

そして、もう1人の師匠であるお坊さんのR師。L先生は御高齢でしたが、R師は私よりも年下です。私はL先生でもそうだったように、もっと理解したいことがあれば、R師にも何の遠慮もなく質問をします。岐路に立たされてる時はもちろん、日常の些細な心の迷い、大切な人達の手助けをしたい時、私は何をすべきかその度にR師に問います。

足ツボでも仏教でも、全ての事に当てはまりますが「物事を自分勝手に判断しない。 」というのは、L先生とR師を通じて私が学び得た事の一つです。
世の中は孤立の時代で、いくら信頼のおけるパートナーやママ友がいようが、不安になるとGoogleで検索して答えを求めます。
そして更に心配になる。自分の頭の中でいろいろな想像をして、誰にも相談せずに、表情は笑顔どころか暗い影を落とし、心も体も輝くというような話ではなくなります。

状況を正しく把握、評価し、背中を押してくれるスペシャリスト、師というのは、これからの時代を生きていく上で、誰にとってもとても大きな存在になると思います。
何かに迷った時、不安になった時、仏教のスペシャリストであるお坊さんをたずねることをお勧めします。

毎週月曜日更新。次回は4月22日です。★


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