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あれもこれも迷走神経反射 採血と生理痛と夫の優しさと

迷走神経反射

ストレス,強い疼痛,排泄,腹部内臓疾患などによる刺激が迷走神経求心枝を介して,脳幹血管運動中枢を刺激し,心拍数の低下や血管拡張による血圧低下などをきたす生理的反応。

一般社団法人日本救急医学会 医学用語解説集 https://www.jaam.jp/dictionary/dictionary/word/1103.html

迷走神経反射 (めいそうしんけいはんしゃ)
この難しそうな文字の羅列が、自分の人生で経験したあれこれの正体のようだ。


採血

大学を卒業し、社会人になって入社時の健康診断の採血の時のこと。
採血時に何回か針を刺し直された。血管が見えにくかったのだろう。その光景を自然と見てしまったけれど、その時は特に何ともなかった。

その後血圧を測るコーナーに移動した。
座って血圧を測られている時に、
あれ?すごく低いですね〜何か気持ち悪いとかあります?と聞かれた頃には、もう気持ち悪くて視界が狭くなり全身の力が抜けた感じだった。

さすが病院。何人かの看護師さんかスタッフさんが駆けつけてくれて、対応も迅速で近くのベンチに横にならせてもらって、声をかけてもらって、回復した。
迷惑かけてごめんなさい〜と、一体自分に今何が起きたのか分からず怖かったところから、回復してホッとしたのか泣けてきて、なぜか笑えてもきて、笑えるようになったらもう大丈夫よ。と言われた。

まず、社会人になった、就職した、入社したばかりという緊張感のある時期でかなり緊張していたこと、
初めて行く大きな病院での健康診断だったので、病院の緊張感、朝食抜きの空腹感、水分不足感、暑い日ですでにここに来るまでに汗で水分がさらに不足している状態が、余計に良くなかったのではと思っている。

それ以来採血の瞬間はなるべく見ないようにして(自分は別に大丈夫と思っていても自然と緊張感が増す気がする)、体調が心配な時は横になって採血をさせてもらうこともある。

生理痛

私は、生理痛が重い。痛み止めは欠かせない。
生理痛に加えて、下痢が起こり、痛みと冷や汗と震えと血の気が引く感じで脳貧血のようになり倒れこみ痛みにもがき苦しむことも年に数回ある。
(病院では異常はないと言われた)

自己診断だが、おそらくこれも迷走神経反射なんだと思う。
同じような症状がある人がいてネットで読んだ時、この謎のつらい症状は、自分だけじゃなかったんだと少し安心できた。

初めてなったのは大学生の頃だったので、
かれこれ10年くらい、たまに戦っている。

私調べによると、生理が始まるタイミングと寝起きのタイミングが重なるとこの症状が出ることが多い。ただ100%ではない。大丈夫な時もある。むしろ大丈夫な時の方が多いは多い。

寝起きで、急に腸が活発に稼働しだし、排便したい波が通常より強く、腸にあるものを全て出したいかのように、腸と子宮が共に収縮しているような感覚だ。排便が断続的に続き、結果的に下痢になるのでトイレに座っていたいが、あまりの痛みと気持ち悪さで、座っている体勢もきついので、移動も困難なので最短距離でトイレ近くの床に横たわって足をクッションで上げる体勢で貧血感を楽にして痛みに耐えるのとを行ったり来たり。

この時ばかりは、神に、(特に信仰はない)
普段小さいことでウジウジ言ってごめんなさいどうか症状を落ち着かせてください薬を早く効かせてくださいと祈りを捧げている。

朝、この感じは危ないと思ったら早めに痛み止めの薬(腸の過剰な収縮にも効く成分もちょうど含まれている)を飲むが、この症状が出てしまうこともある。出た場合も30分程耐えると薬が効いてくるのか、痛みがおさまる。この薬を作ってくれた人本当にありがとうと言いたい。もしこの薬を飲まなかったら30分じゃ済まないのかと思うとゾッとする。いつもより時間が進まない長い長い地獄の30分である。

夫の優しさ

夫とはよく話をしていて、この件も理解してくれている。仕事などの無理のない範囲で、
この症状が起こりやすい生理初日頃の周期になると、早起きをして、自分の好きなことをしながら、私を遠目で何気なく見守ってくれている。私は知っている。

トイレをなるべく使わないようにあけといてくれ、基本心配してるそぶりを見せないように何もしないが、私の異変を感じとるとすぐさま駆けつけてくれ、優しく声をかけてくれる。

痛いね、でも大丈夫だよ!ほら深呼吸して〜!吸って〜〜!吐いて〜〜〜ふ〜ゆっくりね、そうそう、良い調子!もう一回せ〜の吸って〜、と、
凄まじい痛みと貧血的な気持ち悪さで、呼吸がすこぶる下手になっている私を先導して、深呼吸を手伝ってくれる。これは本当に助かる。

そしてぱぱっと慣れた手つきで、クッションとブランケットを2個ずつを持ってきてくれる。
クッションは、床に横たわって痛みに耐える時に貧血感を緩和させるために足を高く上げる用と、頭を置く用だ。
冷や汗をかいて血の気が引いて手足は冷えてしびれている。寒いようで暑い、暑いようで寒い、よくわからない状態なので、
横になってブランケットを適当にかけると少し安心する。上にかける用と下に敷く用だ。

昔、夫の前で初めてこの症状が出た時、
顔を真っ青にして床に横たわり痛みにのたうち回ってあまりの痛みに声が出てしまう私を見て、
これはさすがに救急車呼ぶ?
と言ったことを忘れない。
初めてこんな姿を目の当たりにしたら驚いてしまうだろう。
時間が経つと落ち着くのは分かっていたので、
救急車は呼ばず、付き添ってもらった。夫レスキュー。
こういう時は、かなり心細くなるのでいてくれるだけで助かった。

1人の時にこの状況になった時は、
今までの経験を活かして、
なるべく客観的に自分を見る。今呼吸が苦しいな、お腹が痛いけど痛みとしてはそんなに強くないよと自分を自分で励ます。声に出す。大丈夫大丈夫〜あと何分かすればおさまるよ〜もう少しだよ〜と自分の口から耳に入れる。意外とこういうのが大事な気がする。

対策

深呼吸を意識的におこなう、
早めに痛み止めの薬を飲む、
長い間トイレに座った状態でいないようにする、立ちっぱなしで何かをし続けないようにする、
なるべく足を高くして半分起き上がった状態でソファで横になるような楽な体勢でいることで、貧血的な要素が緩和される気がする。
のたうち回るほどまでにはいかないように制御できている気がする。

気にしすぎないこと、ストレスを溜めないことも大事だと思う。

まあ何より健康第一だ。
反射なので、しょうがない部分もあるが、
健康のありがたみと、夫の優しさをさらに実感する出来事だ。
私もその優しさを見習いたい。

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