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半年断酒明けまで18日

2014/12/13

今年最後のカウンセリングへ行った。


まず私が話した。

11月半ばまではお腹の調子が悪くて過敏性腸症候群の最悪レベルに達していたが、友人に教えててもらった手作りヨーグルトが功を奏し、嘘みたいに快腸になった。

世の中は宴会シーズン。本当は出席しなければならない仕事の会合も私は断っている。

前のような強烈な飲酒欲求も無くなってきた、それは落ち着いたとか他の楽しみができたとかそういう良い傾向からではなく、諦めている、希望を失っている感じ。
飲んでいた時と比べて明らかに元気が無くなった。
でも年が明けたら飲む。それがあるから年内は絶対飲まない自信がある。やっと刑期終了だ。

豊見先生は私の話を聞き終わるとゆっくり切り出した。「お腹の調子が良くなったのは良かったですねぇ」

「来年から飲む分けですか」そう言うちょっと呆れたように付け加えた。

貴女はまたすぐ元の酒飲みに戻りますと言いたげだったので
私は「もう前のような飲み方はしたくありません。」「カウンセリングも続けます。」と先手を打つように言い返した。

そうだ。“半年完全断酒”と決めたのは豊見先生で、私はちゃんとそれを守ったんだ。

すると先生は、

「しばらくやめることができても再飲酒してしばらく経つと元の飲酒パターンに戻ってしまう人は結構いますねえ」
「だから、月に何回とかどのくらいの量など決めてそれを守らなあきません。そのハードルを自分でどんどん下げるようになったらまた断酒してもらうこともあるでしょうね」

といつもの柔らかい関西訛りで言った。この先生語り口は優しいが、時々恐ろしいことを言う。また断酒なんてムショ戻り。断酒なんか二度とするもんか。

本当は私はここに来たくないと思った。カウンセリングなんて受けなくても正常にたまにお酒を楽しむ人になりたい。いや、なってやる。

豊見先生には半年間支えてもらったことへのお礼を言い、一応来年の予約を取ってクリニックを後にした。

外に出るともう真っ暗だ。
駅に向かう道すがら居酒屋の割引券を何枚も渡されそうになった。昨今は女性の一人飲みも普通になったから一人で歩いていてもどんどん渡してくる。

今日も飲まない1日だ。

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嘉殿エリサ
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