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「何者かになりたかった、でもなれなかった。」何でもない自分を見つめ直す、心揺さぶられる熱い物語。

2021/8/13 「お題に参加します。#マンガ感想文」

最初にお伝えしたいのですが、私は全く漫画を読みません。笑

家には一冊も漫画はありません。
漫画を読んだ記憶といえば、
兄弟が持っていた「ドラゴンボール」か「メジャー」かな。
それも小学生くらいの時なので、
自分が興味を持って漫画を買ったりとか、
そういうのは一度もないので、ほぼほぼ漫画の知識はありません。笑

でも、先日社員さんとオンラインでお話ししている時に、
漫画の話になって、「これだけは絶対読んで欲しい」と、
1冊の漫画をゴリ押しされました。
その漫画は、アプリなら無料で読めるよ!とのことで、
その場で、すぐダウンロードして読み始めました。

結論から言うと、めちゃくちゃ良かったです。
漫画がこんなにも「学びの教材」になるなんて、思ってなかったから。
目から鱗って、こう言うことを指すのかなって、
あまりにも刺さる言葉ありすぎて、正直驚きました。

今日は、この漫画を読んだ感想をまとめていきたいと思います。​


ストーリー

(簡潔にまとめられているサイトがなかったので、自己流でまとめました。
漫画の要約はやったことがないので、力足りずだと思いますが、
漫画初心者の私が、私なりに「あらすじ」をまとめてみました)

この漫画は、広告代理店を舞台に、「天才」と「凡人」が共に闘う物語。
闘うというより、意識しあって、競い合って、
お互いがお互いに大事な存在になっていく、そんな感じです。
主人公・朝倉光一は絵を描くことが好きで、デザイナーを目指し、
美大に入学します。でも、そこでエレンという”天才”に出会ってしまう。
そして光一は、デザイナーとして広告代理店で働き始めます。

「天才ではないけど、何者かになりたい。」
そう言い続ける光一の前に、
トップモデルや写真家、エレンのような天才が次々と現れます。

どんなに頑張っても「凡人」から抜け出せない。
自分とはかけ離れた天才を前に、光一はどうするのか、
そして「普通」になりたいと願う「天才」はどうするのか、
「天才」と「凡人」は、どんな人生を選択するのか。

迫力のある描写と、個人の感情の動き、現実と憧れ、
読み進めていく毎に、感動して心が熱くなります。
「凡人」な私だからこそ刺さるものがありすぎて、涙も出てくる。

「天才になれなかった、全ての人へ」
きっと、あなたの心も、熱く震えるはずです。


心に刺さる名言ばかり

ここに載せているのは、ほんの一部です。
本当は1話毎に、沢山の名言が溢れています。
私独断で、選りすぐりの名言をまとめてみました。

①夜空の星だって、月なんかは自分で光ってない。
 太陽に照らされて光って見える。脚光を浴びたいか、有名になりたいか?
 照らされている星を羨むな。照らされることを待つな。
 スターを照らす側の人生だってある。
考え、悩み、学ぶ。
 それが天才になれなかった人間の持ちえる、唯一の武器だ。
③自分の人生がいつ始まるかなんて分からない。
 何かを得たときに、始まる人生もある。
 何かを捨てたときに、始まる人生もある。
 そればかりは、お前ら本人にしか分からない。
④選ばなかった道を思って泣くんじゃない。
 胸を張れ。創作もまた言葉だ。
 君は、君が選んだ生き方で幸せになりなさい
若いときほど、「今だ」って時があるんだよ。
 我慢して、我慢して、我慢しまくった先に現れる、蜘蛛の糸。
 それに喰らいつけないなら、なんでこんな地獄にきたんだよ。
⑥人生の可能性は、1つだけじゃないと思う。
 何かを失っても、必ず新しい道がある。
⑦天才ってものは、ただ単に才能がある人じゃない。
 時代に何かを残し、人々を前に進める人だ。
 僕たちは天才ではないけれど、才能の光に照らされてここに来た


学んだこと

漫画の中で、1番勉強になった箇所があります。
それは、才能の正体の話をする場面。
漫画の中で、才能の正体とは「集中力の質」と表現されています。

それぞれタイプが存在しているようで、
「集中力の深さ」
「集中力の長さ」
「集中力の早さ」

この3つの掛け算が「集中力の質」になる、と。

もっと詳しく説明すると、
「集中力の深さ」・・・集中力の強度
「集中力の長さ」・・・集中力の継続時間
「集中力の早さ」・・・集中力に入るまでの瞬発力

深く深く沈み込んで集中するタイプと、そして浅く集中するタイプ。
長時間集中するタイプと、短時間集中するタイプ。
すぐに集中できるタイプと、集中するのに時間がかかるタイプ。

この掛け算こそが、「質」に繋がると書かれていました。
自分のタイプはどれか、それを知ること。
そして、今ある長所を伸ばして、
今できていない短所をカバーできるように、
集中のスイッチを入れるための自分流のルーティンを見つけたり、
そもそもの環境自体を変えてみたり、
そうやって、「凡人」でも「集中力の質」を上げることで、
才能を最大限に発揮することが可能になる、と。
この漫画を通して、学ぶことができました。


「左ききのエレン」を読んでみて

正直、ここまで熱中するとは思っていませんでした。

私の中で漫画って、「ドラゴンボール」のイメージが強くて。
サイヤ人とか、ナメック星とか、
日常とは全く違う、訳のわからない世界観が描かれています。
絶対起こり得ないことを想像して読むのが好きという方が多いから、
漫画というものは好まれているのだと、それは理解していましたが、
私は、どちらかというと「日常」に近いものが好きだから、
自宅に置いてある本も、
ファンタジーよりも、ノンフィクションやエッセイなどが多い。

でも、この「左ききのエレン」を読んで、
漫画=フィクション、という概念が変わりました。
もちろん漫画は全てフィクションの世界ですが、
広告代理店が舞台なので、私の中では半分半分みたいな感覚です。
とても面白かった。時間を忘れて、夜中まで読んだのは初めてでした。


大人になって、漫画を読むと感じ方が全く違いますね。

先日「環境がいかに大事か」という動画を見たのですが、
その方は、例としてドラゴンボールのクリリンを出していたんです。
クリリンは、地球人。
サイヤ人の悟空やベジータと比べると、そりゃ元々の素質が違う。
でも、大勢のサイヤ人の中にいたから、
地球人のクリリンはあそこまで強くなった。強くなれたのだ、と。

小学生の頃は、強い弱いで単純に判断していましたが、
今考えてみると漫画から学ぶことって、沢山あるのだと痛感しています。

「左ききのエレン」も一緒です。
「凡人」には、凡人なりの悩みがあって、
「天才」には、天才なりの悩みを抱えている。
自分の能力を受け止め、その自分とどう生きていくのか、
今の自分と重ねて、考えてしまう箇所がありすぎて、
漫画に、こんなにも心が揺さぶられるとは思っていなかったです。

これまで漫画とかけ離れた生活をしてきましたが、
私の世界は、少しだけ広がった気がします。

「左ききのエレン」
この作品に出会えて、本当に良かったです。

#マンガ感想文


おりょう☺︎

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