見出し画像

アナログマンガ描きがAIでマンガ描いてみたらこうなった、その2~Kindle本の告知漫画(PRマンガ)描いてみたら

大人の自由研究ということで、前回の記事の続き!


▼各所でマガジンに取り上げていただきまして、誠にありがとうございます!

▼前回までの記事はこちら!

前回の記事が、発表から数日、
じわりじわりと色々な方のマガジンに取り上げていただけまして、
びっくりしております。
しかも、以前から大好きでひそかに読んでいた方とかもいたりして、
どっきどき、動悸が!
「わ、マガジンってこう使うのかあ!」と、
今さらながら知った次第です、
取り上げてくださった皆様本当にありがとうございます。

そして、調子に乗ったわたしは、さらなる研究をしてみました・・・!

▼宣伝マンガ(PRマンガ)を描いてみました

私はContigo編集部というグループを運営しておりまして。
Kinde出版の中でも、ハンドメイドや絵本やマンガなど
クリエイティブ系の書籍出版支援をしています。
自分で自由に本を作って全世界に発表できるって最高ですよね!

その編集部で一緒に仕事をしてくれている
編集部員の吉田はつみさんも
実はKinde出版で本をシリーズ出版しています。

「UVレジンを楽しむ本」という3冊の本なのですが
これが密かなベストセラー書籍でして。
(出版すると、宣伝前なのにベストセラーになっちゃうんですよヒソヒソ)

そこで、ふと「この本の宣伝マンガ(PRマンガ)をAIを使ってつくってみたらどうなるかな」と思い立ったのが昨夜のことです。

思い立ってからシナリオ~完成まで約7時間。
5ページの宣伝マンガをAIでつくってみました。

どうぞ!

『UVレジンを楽しむ本 基礎編 PRマンガ』

▼考察 宣伝マンガの分野はAIが圧勝の予感

なぜ宣伝マンガを描こうと思ったのかというと……

「多分相性がいいだろう」っていう直感はもちろんのこと、
さらに理由がありまして。

作家さんは、絵柄で身バレしてしまう。
(あ、この絵って〇〇〇さんの絵だ)って結構わかってしまう。

だから、マンガが描ける(シナリオ作れる、ネーム作れる能力がある)から宣伝マンガで副業したいんだけど、

『自分の絵柄で副業はしたくないんだよなあ~』
っていう人、案外いるんじゃないか」
と思ったからです。(どうですか、絵描きのみなさま!?)

なぜって、自分の絵柄は魂込めたオリジナルマンガで使いたいわけです。
この気持ちって多分、有名無名も、
上手い下手も関係ないのではないでしょうか。

絵柄って、絵描きにとっては指紋と同じようなものなんです。
自分の絵は、何百枚と似たような絵が並んでいてもわかるんです。
たとえどんなにうまく真似されたとしても、
絵描きの目はスナイパーの如く一撃で、自分の絵を見分けるでしょう……

一方で、こうしたPRマンガを発注する依頼主のほうも
「癖のない、万人受けする、
誰が描いたのが気にならない絵柄がいいんだよなあ」

って考える可能性が大いにあるのではないでしょうか。

なぜって、PRしたいのは商品なんです。
お客さまの記憶に残ってほしいのは、商品の良さなんです。

PRマンガはたしかに
商品をカジュアルに説明するのにとても適していますが、

読者がそれを見た時、
「あ!〇〇〇先生の絵だ!」となったら最後、
マンガ好きの読者は絵柄に意識が集中しちゃうんです。
(え、マンガ愛が過ぎる私だけ……?( ´艸`))

ちがうちがう、そうじゃな~い!
PRマンガのマンガは非個性がいいんです。
って、絵描きとクライアントと、双方が歌いそうですwww

というわけで、ことPRマンガに関しては、AIマンガは相性が最高かと。

なにしろこの5Pのマンガ、思い立ってから完成まで7~8時間ほどです。
なんたる時短。

わたし自身は、普段からマンガ作り慣れていますし、
マンガの添削サポートで毎週コマワリ添削をし続けているので
この程度のページ数なら、わざわざ描かなくても脳内で組み立てられる
という理由もありますけれども

それにしても5Pのカラーマンガなんて
1から手書きで描いていたら絶対に無理です。
1週間はかかるんじゃないかと。

しかも、このシナリオとコマ割りって
結構技量やセンスに大きな差が出るところなんです。

もしも「シナリオ書ける&コマ割りできる」っていう方がいらしたら
AI画像生成を組み合わせれば
かなり最高の副業になり得そうな予感です。

ただし、例の如く、「絵を描くのが大好き、もうほぼ人生の習癖のようになっている人が、それをやるかどうかはまた別問題」ですが……。
(でも、やりたいことをやって生きていく上で、お金はだいじよね)

▶蛇足:「まんがでわかる〇〇〇作戦」

「絵柄じゃなくて、キャラの個性でもストーリーでもなくて、
本の内容そのものの理解が第一」っていう分野だと

当然ながら、今ちまたにあふれている「解説マンガ」も相性は抜群です。
解説マンガは非個性がいいのでAIマンガ向きです。

マンガでわかる×今話題のアレ
マンガでわかる×文字で読むのは難しそうでめんどくさいアレ
マンガでわかる×リアルでは人に聞けないアレ


こんなところでさらっと言っちゃいますが……
重要なのは「アレ」の部分。

「今話題のアレ」なら
YouTubeで急上昇ランキングを見張ったり
「難しい系」は
税務とか、英検とか、何かしらの古びない専門知識系の基礎解説
「人に聞けない」は
まあ、・・・察してください( ´艸`)

Kindle出版×AIマンガで、美女以外で割と稼ごうと思ったらこの路線かと。
(今はもうさすがに、AI美女は売れないよね)

今までの自分のKindle本のラインナップの中に、
本来なら読んで欲しい読者を取りこぼしているかもしれない、
という本がある人は
「導入部分や基礎部分を(外注で)AIマンガにする」という手もあるかと。

ただし、例の如く×2回目
「絵を描くのが大好き、もうほぼ人生の習癖のようになっている人が、それをやるかどうかはまた別問題」ですが……。
(でも、お金はだいじよね×2回目)

▼シナリオとネーム(コマ割り)が肝です

さてさて、
このマンガの制作において、
どこまでがAIでできて、どこまでが人の能力なのか、
という点を振り返ってみましょう。

今回の制作工程とAIの関りは以下の通りです

①ストーリーを考える←自分(脳内のみ)
②シナリオを書く←ChatGPT←自分が修正
③ネームを描く←自分(脳内のみ)
④絵を作る←DALLE3
⑤マンガを作る←自分 Canva/Comic Creator

「ChatGPTがシナリオもコマワリも書いてくれます。
あなたは画像を当てはめるだけなんです!」
なんて、いかにもラクチン儲かりまっせ、
っていう誘い文句で誘っているAIマンガ講座がSNSで乱立し、
バンバン広告が流れてくる昨今です。

「え~本当かいな」と
わたしもChatGPTにシナリオを書いてもらいましたが……
あかんです( ´艸`)
ChatGPTのシナリオは、このままでは使えません。

シナリオって「ドラマと省略と構成の芸術」なんです。

ストーリーを読者に伝えるのに
「セリフでダラダラ語ったり」
「ナレーションでダラダラ語ったり」
「主人公が、最初はこれして、次はこれして、その次はこれして
だからこうなりました」
なんて時系列に事細かに並べたりしたら、
だっる~い作品になります。

しかもChat GPTのシナリオにはドラマ(葛藤)が薄いんです。

今回のマンガでも、Chat GPTがつくったシナリオに
女の子が、「難しいのかな」ってちょっとしょぼんとするシーンを
新たに付け加えています↓


Chat GPT君のシナリオは、「可愛いレジンアクセサリーをつくろう~!」「わ~い!」「たのし~い!」「できた~」っていうシナリオだったんです。

それじゃダメなんです、ほんのちょっとでいいから、(できないかもしれない)っていう「葛藤」を入れないと、ドラマにならんのです。

(新井一先生のシナリオ教本を学び直してほしいぞ、AI君)

あともっと言えば
文字でわかるストーリーから
耳でわかるシナリオに変換するっていう
その意識も大事だったりして……

現状では、Chat GPTのシナリオはだっる~~いし、
文字認識から聴覚認識への変換も上手くできていないので
こういうもろもろを自分の脳で汗かいて修正する必要があります。

しかも、マンガのコマワリも「省略とテンポとアクセントの芸術」なんですね!

シナリオができたらそのままマンガになるわけじゃなくて
今度はこれを、
聴覚認識のシナリオから
視覚認識のマンガに変えなくちゃいけない。

絵が並べばマンガになるかというと
そんなことは全然なくて
マンガにはマンガのセオリーがあり
読みやすく、ページをめくりやすくするコツがいっぱいある……

ので、たとえAIマンガといえども、
ちゃんとしたものを作ろうと思ったら
人間の脳が汗をかく必要がある領域がほぼ8割だと思います。

▼ファン化はどこで起こるんだ?!オリジナル絵か、AI絵か。


色々やりながら思ったのですが、
結局のところ表現方法がアナログであれ、AIであれ、何であれ、問題は、「どこでファン化が起こるのか」じゃないの? と思い至りました。

(PRマンガの場合は、マンガそのものへのファン化は起こらなくていいんですが、自分のストーリーをマンガにしたいマンガ描きにとっては、
ファン化って、ストーリーやキャラクタ―に起こるのか、個性ある絵に起こるのか、はたまたAI絵でも起こりうるのか、が気になります・・・!)

というわけで、まだまだ夏の自由研究は続く!(のかどうかわからない!( ´艸`))

▼普段の発信はこちらのTwitterにて!
お友達になってくれたらうれしいです!




いいなと思ったら応援しよう!

Contigo編集部| Kindle出版サポート@UIKO
よろしければサポート(投げ銭)いただけましたら嬉しいです。

この記事が参加している募集