シャルロットが宇宙可愛い「聖剣伝説3 TRIALS of MANA」を超える力でクリアした
「聖剣伝説3 TRIALS of MANA」を1回クリアしました。デュランを主人公、仲間はアンジェラとシャルロット、クラス4取得と追加ボスまで触れているので見てない人は注意してください。
スクショはあんま撮影してないのですげえ適当です。
「聖剣2」もそうだったけど、説明書の復刻はコレクターズアイテムとしてすごくよかったなと思う。
リメイクのお手本のようなリメイク
少し思い出語りをすると、自分は「聖剣2」「聖剣3」の頃は兄弟や親戚で協力プレイしていたので、1人でクリアするのは初めてでした。「聖剣2」は例のボス勝利フリーズバグのせいかやり直し頻発してまあまあ覚えてたんだけど、「聖剣3」は“紅蓮の魔導師という概念”を除き、フラミーが女の子って言われて「ウッソやろ?!?!性別の概念あったんか??!!2でそんなこと言ってたっけ???」ってなったレベルなのでお察しください。
なので思い出はそれほどないのだけど、手応えとしてものすごく「SFC時代の古き良きRPG」を残しつつ、ちゃんと現代のゲームらしい操作感や爽快感、グラフィック、BGM、演出などを取り入れていて、いわゆる「リメイク」と聞いて真っ先に想像する作品のお手本のような再構成だなと思いました。同じ時期に遊んでた「FF7リメイク」とは全然違う方向性でした。
音声も付いているし、多少シーンの変更や矛盾の修正などはあったようですがセリフもほぼそのままで、若干日本語……というかボイスとして聞くと「おや?」と思うような言い回しもあえてそのままっぽいですね。ここはオリジナルのファンの感情を大事にした結果だなと思います。ボイスによる印象の変化は多少あるかもしれませんが、ボイスついてもデュランはいい意味でSFC時代らしい口の悪さがあったし、シャルロットは大天使・諸星すみれちゃんという声帯を得てパーフェクトな存在に進化したし、アンジェラはかなりワガママなイメージあったけど今回すごい可愛いなって思ったのでヨシ!
ストーリーは本当にSFC時代の代表作の1つという感じで、すごくテンポよくまとまってて改めていいなと思いました。あと何より「死」に意味があるというか、まあ国家戦争だからそれなりに死人が出るわけですよ。不特定多数は不特定多数の死だけど、主人公キャラクターの顔見知りが死んでてもおかしくないというか。人類滅亡とかそういう大量殺人を浴びてたせいか、このくらいの規模の争いでこのくらいの人が死んだ、というのをちゃんと体感できたのがよかったなあと。わりと死者自体は多いけど「この人死んだらさすがに不憫だな」って子にはちゃんと救済あるのも、無慈悲すぎない世界でよかったですね。
紅蓮の魔導師は、なんかこう、完膚なきまで叩きのめして「おちこぼれが命を代償に他人の力で成り上がり、散々格下の相手をなぶり殺してきたのに、それでも勝てない相手を前にした時の気持ちはどうだ?」って絶望する顔が見たかったはずなんだけど、なんか思ってたよりすごい爽やかだったな……。オマケに絆のお土産(リンクアビリティ)も貰ってしまったから、なんかこう……かみ砕く時間がほしい……。
あとデュランとアンジェラのペアってすげーいいなと思ってたんだけど、これ幻覚じゃなくて公式だったんですかね……?いまいち確証が持てない。でも公式だったらすげー嬉しい。
BGMもあまり強烈なアレンジじゃなく、環境の変化に合わせて奥行きを足したというようなイメージで、層こそ厚くなったけど原曲に近いアレンジだったように思います。個人的にスクウェア・エニックスのオーケストラでめちゃくちゃお名前を見る宮野幸子さんがご参加されてるのがすごく嬉しかったな。この方のオケアレンジすごく好きなので。もともと「聖剣」の音楽は菊田裕樹さんの時点ですごく完成されていたと思うのですけど、今回のBGMはリメイクで聞いても、もちろんオリジナルを聞いてもよかったのはすごい。
それと、エンドロールに演奏者の個々のお名前もちゃんと明記してくれるとこ好き。室屋光一郎ストリングスとか、いいですね。あとエンドロールといえば、スタッフを日本語(漢字)で流してくれるのがよかった。高速スクロールするローマ字は読みにくいし、こっちとしても頑張ってくれた人たちのお名前はできるだけ覚えておきたいですからね。そういやFF14でお馴染みモルボルこと室内俊夫氏のお名前も確認できて「この人、本当に偉んだな……」って思いました。
システム回りあれこれ
操作は基本的にデフォルトだけど「FF7リメイク」を遊んだ直後だったせいか、□で攻撃しようとする誤操作が大発生したのでこれと回避○だけ入れ替えました。アイテム拾おうとしてローリング落下ってのがたまにあるのでオススメはしません。慣れたけど。
ひとまずオリジナルのストーリーをクリア時点で22時間程度、そこから追加ボスを倒すまで3~4時間くらい(難易度はノーマル→途中からハード)でした。もともと周回前提の仕組みですし、当時SFC~PSソフトの頃は60時間くらいかかってたので、3周前提の構成としてはちょうどいい時間かなと思いました。演出面ではボイスの分カットシーンが伸びたでしょうけど、移動面にかなり手が入っていたと思うのでその分サクサク進んだ印象ですね。なので差し引きちょうどよくなったのかなと。
ダッシュもいい感じだし、行先マーカーで悩んだり迷ったりする時間もなくなったし(逆に隅々まで調べたいマンとしては逆に行けばいいからそれでも役に立った)、ブースカブーが爆速仕様になってるし(あんま使わんかったけどマジで爆速すぎてふいた)、かといって移動の体感がオリジナルと劇的に変わるほど手を入れたわけでもなく。例えば女神像同士でテレポできるとか、そういうのあっても不思議じゃないくらい、最近は移動を簡略化するシステムって当たり前じゃないですか。それに慣れ切ってるんで若干面倒くさいなと思うこともあったけど、だからといって行き来が超面倒な場所もそうなかったのでいい塩梅だったと思います。
サボテンくん探しも、ご褒美の内容は地味に嬉しいって感じで探索必須ってわけでもなく、でもあちこち回る意味ができたし、キラキラで拾えるアイテムもバカにできないし、探索が楽しいのはいいですね。逃走時間短縮は、通り過ぎたいだけのシーンで地味によかった。ただ短くなりすぎて、バトルエリアギリギリで戦っててうっかりスティック倒してるとすぐ離脱して「Oh……」ってなるのが1~2度あったな(ただの不注意である)。
育成ポイントの割り振りやアビリティ、リンクアビリティもプレイヤーごと、クラスチェンジ後にも個性を出しやすい部分で良かったんじゃないでしょうかね。育成ポイントは振り直しもそこまでコスト掛からないし、すぐ振らなくていいから自分は上げたいところだけ上げて、あとはクラスチェンジした後に振ってました。それにしてもリンクアビリティが強すぎというか便利すぎでは……?ってくらいいい感じのものばかりですげえ。縛りプレイしたければ使わなければいいだけなんで、そこも自由度は残してる感じですかね。自分は、例えばデュランは力と守に極振りしてあとはゼロとか、そういうのばっか。メガテンのころから極振りスタイルが変わってない。
そして何より、バトルがすごく面白かった。大きな変化は攻撃に予兆が入るようになり、攻撃範囲も目視できるようになった点でしょうね。もちろんなんでもかんでもじゃなくて普通に目視で避ける攻撃もあるし、制限時間内にオブジェクトを壊すギミックなんかもあるし。予兆が見えるようになったんで不意打ちでいきなり轢かれることもなくなったわけですが、その分しっかり避けることにカタルシスを感じるようになった気がします。いちおう、理屈の上ではノーダメ可能なようですしね。雑魚バトルでもノーダメだと経験値ちょっと余分に貰えるので、そのあたりきっち狙っていくのが楽しくなります。
どうでもいいけど、カーミラなんてたいそうな名前を与えた敵に「うっふんプリプリ」なんて雑な技名つけてるあたりすげえSFC時代を感じて爆笑した。こういう時代だったな!!
で、タイトルの話になるわけですが。自分はFF14をかれこれ6年遊んでまして、まあこれがありとあらゆるギミックの巣窟みたいなもんなんですわ。MMORPGなんでアクションゲームじゃないけどギミックの種類やら予兆やら攻撃マーカーやらを必死で覚えて、安全地帯を覚えて回避して……なんてのを6年やってるわけです。そりゃもうありとあらゆるギミックが出てくるんですけど、程度は違えどゲームという同じ制約の中で作ってればそりゃ似たような挙動のものは出てくるんです。
つまり……初見でも“視える”んですよ。
わりと真面目に、見た瞬間に「あっこれはこう避けて安地はたぶんその辺でこうクリアするんだな」ってのが弾き出されるんですマジで。オマケにこっちは「予兆が二重円になっていて、内側の円と外側の円が重なった瞬間に起爆する」っていう超親切設計。どのタイミングでローリング回避すればいいのか“視える”んです。マジでリアル「超える力」を体感してしまった。
ちょっと話が逸れるんですけど「聖剣2」の記憶なんですが、蘇生する天使の聖杯とかMP回復する魔法のクルミが死ぬほど高かった気がするんです。今回はかなり拾える……といっても、魔法のクルミはそんなにないし、武器防具アクセサリーを常に最新版に更新してたからルクもねえ。一方、仲間はアンジェラとシャルロットという魔法アタッカーでHPはすこぶる低い。AIもそこまでおバカではありませんでしたが、デュラン操作してるとかなり簡単に溶けるんですよ2人とも。
なので、いちいち蘇生させるのもアイテムもったいないし、魔法のクルミ貴重品だから……って、ボスではまずアンジェラを操作してMP尽きるまで魔法連打→落とす、シャルロットを操作してMP尽きるまで魔法連打→落とす、まとめて壊さないと面倒なギミックが出てきたときだけしぶしぶ蘇生……という非人道的な行為を繰り返していたんですが、デュラン1人だと回避に集中できるし、むしろ楽しいんですよ。ボスはほぼ最終的にソロで倒すのが多かったですね、経験値も全員平等に入るし。
ま、アイテムめちゃくちゃ安いんですけど。いくらでも買えるんですけど。それに気づいたのは確かもう神獣とのご対面を果たした後でした。
結果的に、ソロで戦うとすげえ楽しいという知見を得たのでよかったです。さすがに神獣以降は真面目に回復して落とさないようにしてるんで、やってないけど。というか紅蓮の魔導師のリンクアビリティのおかげで無限MPを得たアンジェラと、両親のリンクアビリティ(たしか)でMP消費量を抑えまくったシャルロットが火を噴いているんでヤバイ。あまりにも楽勝すぎて難易度をハードに上げたレベル。終盤ほどアビリティの組み合わせの自由度も上がるんで楽しいです。
予兆がないほうがよかったという人もいるかもしれませんけど、そのぶんヒット&アウェイが分かりやすくなりましたし、脳汁でる瞬間もすごくはっきりしてるので、これはこれでいい調整だったんじゃないかなと思います。初見殺しというか即死ギミックでストレス溜めるより、予兆に合わせて適切な回避と攻撃っていうほうがね。別に初見殺しするゲームじゃないですしこれ。
3Dモデルについては、フォトリアル系を追求してもコレジャナイ感がすごいし、適度なバランスだったと思います。アンジェラがえっちすぎてびびったけど……立体の威力すげえな……。クラス4のデザインはまだ1つしか見れてないですけど、シャルロットの闇がめちゃくちゃ可愛くて、可愛すぎて泣きそうになったレベルなんで言うことないです。
気になったところ
そんなわけで100点中3億点はカタイとおれのなかで話題なんですけど、まあ好みレベルですが気になったことも。
竜帝、3Dモデルだとなんていうかまあうん。普通に竜はカッコイイんだけど。
こっから真面目に。
ボスと同レベルかマイナス1~2レベルってレベル上げすぎなんですかね……?とくにクラス3にチェンジしてから敵が紙切れすぎて(そりゃ強くなるタイミングだけど)、普段は余裕ないからイージーで乗り切る自分ですらノーマルじゃ全然物足りなくてハードにしたレベル。「ハードがノーマルでは?」って思う程度に逆アトラス現象で面食らいました。
自分はアクションが得意ってわけでもないからそこそこの歯ごたえで楽しかったけど、上級者は一体どこで歯ごたえを得るんだろうと気になってしまった。まあ、もともと聖剣シリーズってそこまで難しいゲームじゃないし(子供時代にクリアできたんだから)、追加ボスが段々強くなるらしいし、ブラックラビが最強らしいのでそこで手詰まり感じたらまた感想変わるかもしれません。
3Dモデル自体には基本的に言うことないんですがメインキャラクターはいいんだけど、その他のキャラクターのボイスありイベントシーンでなんか妙にぐにゃぐにゃしてるような感じがあって話が入ってこない瞬間があったんだよね。好みの差だろうけど。別にアマゾネスとか女性に限った話でなく。あとシャルロットの両親の目が人形っぽいっていうかエイリアンみたいにギラついてて怖かったんだけど、生者じゃないから……?
クラス4とか、追加ボスとか、オマケをクリア後に特化したのは英断だと思います。これだけ完成されたゲームに変な追加は野暮だし。で、クラス4のエピソード、アンジェラとかシャルロットはまあ良かったんですがデュランはちょっとうーん。あれ、国王と戦ったらダメだったんだろうか(というかそう信じてたから盛大にずっこけた)。あとの3人はどうなるんだか。
すごくいいリメイクだったのは間違いないので、聖剣シリーズの入り口としてもいいと思います。このメンツだとケヴィンがびっくりするほど出てこないので、ブラックラビ倒したら2周目を誰でやるか悩んでますけど、とりあえずケヴィンは絶対入れようと思いました。
聖剣コレクションも買ってしまった。