【漸化式】 〈10型〉 S[n]→a[n]
このシリーズでは、【数列・漸化式】について解説します。
全部で14の型がありますが、それぞれ独自の解法があります。どこを見て型を区別するのか。どうやって「1型から4型」に帰着させるのか。
「漸化式を解く」プロフェッショナルを目指しましょう。
[Method] 〈10型〉 S[n]→a[n]
・S[n] が n で表されている
・S[n] が a[n],a[n+1] などと n で表されている
・a[1]=a の記述がないのが特徴
(ここでは、S[n] は、初項から第n項までの和を表すものとします)
漸化式は、基本的に
「初項」と「隣接2項 a[n+1] と a[n] の関係式」
の2式で構成されていますが、この型では、S[n] を含んだ関係式がただ1式のみ提示されています。ですから、通常の漸化式を作ることを目指します。
「初項」については、第一項だけの和=初項 と考えられるので、
a[1] = S[1] = a
であることを用います。
言われれば当たり前なのですが、なかなか自発的に導き出せることではないように思います。
一方「隣接2項の関係式」は、a[n+1] と a[n] との関係式であることから、 S[n+1] - S[n] = a[n+1]
であることを用います。
この際、 a[n] の二面性を考慮する必要があります。
ここから先は
711字
/
10画像
この記事のみ
¥
120
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?