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2回目の授業参観【後編】~娘の頑張りと先生の涙~

前回の続き。前編はこちら↓

さて、徐々にオオトリの私の娘の発表が近づいてくる。

少し、娘のクラスの事を紹介しておく。

このクラス、30代後半の女性が担任。
この担任、なかなかクラスをまとめるのに苦労しているらしく、度々他の保護者から苦情を受ける。
頑張っているのだが、生徒に対して感情的になってしまったり、説明や統率が下手でまとまっていない、といったのが苦情内容で多いとのこと。
前回の授業参観でも1年生の息子のクラスよりもざわざわしていたなーという印象。

プログラムの途中で休憩があり、廊下に出る。
廊下には子供たちの作品が飾ってある。
前回の面白かったな、子供たちの大喜利大会。
今回は…、
「2年生の思い出を詩にしてみよう」
ということで思い出の詩とそれに関する絵が描いてある。

「かぞくでうみにいった、足があつかったけどたのしかった、またいきたい」
なるほどなるほど、日記みたいだけどいいねえー。

「しゃぶしゃぶいっぱい食べておなかしゃぶしゃぶ」
これ詩かなあ、標語みたいになっているね。
おなかしゃぶしゃぶってどういう意味なんだろうな、描かれている男の子は笑顔だしなあ。

詩でも日記でも標語でも家族という思い出を書くんだね、みんな。

うちの娘の作品はどこだ…あった、「かみ」というタイトル。
「かみに絵をかいた。まちがえたらけして、さあかこう」
これ、詩っぽい。
詩だけどなぜ「かみ」をテーマに??
めちゃめちゃ深いぞこの詩…。

発表会に戻る。
2重飛びの発表は娘だけではなく、娘も合わせて3名、他2名は男の子だ。
まず最初の男の子が飛ぶ、
「1,2,3…」
会場全体で回数を数える。
なんと51回。凄いぞ男の子!
しかし純粋に応援してあげていた今までのクラスメイトの発表とは違う。
30回くらいからブラックしみずが少しつぶやく。
「失敗して!」
なんとひどいことを。頑張っているじゃないか男の子。
しかし、娘が最後に飛ぶ、娘が1番であって欲しいじゃないか。
2番目の男の子が飛ぶ。
「もういいよ、もうこれ以上は止めて!」
ブラックしみずの想いは実らず54回、先ほどのこの記録を更新。

もうここまで来たら腹をくくろう娘、
プレッシャーに弱く、保育園の発表会の時はいつも泣いていた娘。
大丈夫だ、失敗しても挑戦に意味がある。

飛び始めた!
よしよしいいぞいいぞ
「51、52、53、…」
会場全体が盛り上がる。
「54、55…」
記録更新、一段と盛り上がる。
「60」
ここで終了。
記録60回。
会場から大きな拍手。
嬉しい、父は最高に嬉しい。
何でも買ってあげるぜ娘。#バカ親

 
全員の発表が終わり、感想を子供たちで発表し合う。
「2重飛び、3人とも凄かった」
「ルービックキューブ、諦めずに挑戦したらできたのでよかった」
「ピアノが3人とも上手だった」
発表する子も自分が印象に残ったものを発言する子が多いが、まだ感想で触れられていない子の事を言う子がチラホラ。
小学2年生でも差が出るね。

最後、先生が
「わたしは本当に2年2組の担任で良かったと思います」
と締めの言葉。
いろいろ大変でしたね、先生。
すると女の子がひと言
「先生の進め方も良かったと思います」
先生、涙。
本当にいろいろ大変だったんでしょうね。
でもこの発表会で頑張る生徒と自分を重ね合わせて頑張ったのでしょうね。
自分が生徒を見ているだけでなく、生徒は自分を見てくれていたんだ、そして、褒めてくれた。
この先生にとっても貴重な挑戦だったのでしょう!

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