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娘と息子とかつ丼と味噌カツ丼

「パパ、明日はどこ行くの?」

土曜日の朝から次の日の予定を気にする娘。

「どこ行きたいの?」
「うーんと、ディズニーかユニバかラグーナテンボスか」
「1日ではいけないからもっと近くの所にしよう」
「じゃあ、ボーリングかボルタリングかトランポリンか」

日曜日、妻が用事があり私が子供たちを1日中遊びに連れていかなければならない日。
私一人で見るのはかなり久しぶり。
娘もたぶん嬉しいのだろう。
前日からどこに行くのか気になっている様子。
息子はと言うとスマホでyoutubeを見ながら聞いているのか聞いていないのか興味がないのかあるのかないのか分からない。

日曜日、ボルタリングに決まった。
ボルタリングに行く前、3人でswitchのマリオワンダーをやる。
小学生の頃、よく弟たちとマリオやったなあ。
ワンダーはほぼやったことが無かったが、小学校の頃の手続き記憶が生き、まあまあ出来る私。

ワンダーは息子の方が娘よりも上手。
最初は仲良くやっていた娘と息子だが、徐々に娘が怒り出す。
「もう、いや。辞める」
自分が上手に出来ない苛立ちを我々にぶつける。

「途中で辞めるのはだめだよ」
「いや、もうやらない」
「そう」

娘にはちょっとだけ甘い私。
差別ではない。
パパの本能であると思う。

仲が良い→どちらかが苛立つ→終了、というルーチンが終わりボルタリングへ。
2ヶ月に1回くらい行っているボルタリング。
50本以上のコースがあり、簡単なコースから順に攻略していくルール。

ボルタリングを始めた当初は身体が軽い息子の方が娘よりも先にコースをクリアしていった。
すると拗ねる娘。
しかし直近では身体の大きさや力も必要で娘が息子を抜かしていった。
すると拗ねる息子。
「俺はもう駄目だ、これ以上進めない」
「あきらめるな、最後までやり切りなさい」
息子には泣いても最後までやらせる私。

さて、今日はどうなるだろう。
どちらかが進むとどちらかが拗ねる。
今日はどっちだ?と思っていたら良い塩梅で2人とも同じペースで攻略している。
何ならお互いステージの攻略方法を教え合っている。

「パパ、前よりも〇が3つ増えた」
「俺も!」
こんなに爽やかなボルタリングの終わり方は初めてだと思う。

たまたま差がつかなかったからなのか、それとも成長した証なのか。

「昼ごはん、何を食べたい?」
「うどん(娘)」
「焼肉(息子)」
相変わらずバラバラである。

お互い譲ろうとはしない2人。

「2人が揃わないとご飯いけないよ」
「焼肉は嫌だ」
「おれはうどんは嫌だ」

こんなやり取りが続くのが日常である。
その為、私が「今日は回転寿司」とか強引に決めることが多い。

娘が息子に提案する。
「じゃあ、かつ丼はどう」
「かつ丼いいねえ」

おっ、揃った。
意見が揃ったぞ!

ちょうど通りがかった道沿いに松のや(松屋のかつ丼版)があったので入ることに。
「私これ」
「俺これ」
娘は普通のカツ丼。
息子は味噌カツ丼。
同じものは嫌なんだろうな。

ちょっとでも違うものにしてそれぞれ自分だけを見て欲しいんだろうな。
姉弟といってもライバル。
親に褒められたい、見てもらいたい、その気持ちが本能的に行動に出ているんだと思う。

2人ともかつ丼普通盛は食べきれないと思い、私は小盛のカレーに。
「パパ、キレイに食べきれたよ!」
「俺も!」

これからは大人の1人前にしないとな。

2人とも成長しているんだな、と実感した1日でした。

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