中国の越境EC市場の変化!いまの対中販路開拓について知っておくべきポイントは?
11月21日(木)午後は、都内で「中国越境ECとビジネス環境の最近動向および日中コラボの商機」と題したセミナーを開催いたしました。今回のセミナーは、弊社の受託元の蘇州市相城区より依頼を受けて行いましたが、いい機会に、最近の中国越境ECのトレンドを来場者の皆さんに紹介しました。
メディアの報道では、中国経済の不調や日本企業の撤退を取り上げられる内容が多いです。しかし、それでも弊社宛に中国のEC市場に参入したいという相談はかなり入っています。相談企業は、既に日本国内市場で実績を持っている中堅規模の会社が多いです。代表的な質問は、中国市場の成長性に対する正しい見方や、市場参入の注意点と勝負の仕方などがあります。
そこで、これらの企業様にお伝えしているポイントは、今回のセミナーでも述べさせて頂きました。以下の通りです:
中国ECマーケットは引き続き成長しています;
一方、競争が激化し、中国製品の競争力がさらに向上しています;
市場は、プレミアム欲求とコスパ志向性の二極化が進んでいます;
日本商品のマンネリ化が生じています;
変化のスピードが速いため、日本企業は、中国市場に対する理解度が永遠に「未完成形」だと認識すべきです。
特に、近年の日本商品のマンネリ化は本当に残念な話です。コロナ以前のように、新規参入者なのにその商品が「ダブルイレブン・独身の日」を通じて一夜に有名になった、という嬉しい「出世話」は殆ど聞こえなくなっています。
一番大きいな原因は、中国市場いまも尋常でないスペードで変化し、そんななかで地場の中国企業が思った以上に商品企画力からデザイン力、製造力などが向上しました。同じ中国人同士ですし、消費者に対してどう自社の商品を宣伝するか、中国企業は持ち前の営業力も発揮しています。
それに対して、コロナが落ち着いた後も、日本企業は中国出張を敬遠しがちになり、大事な現場に対する理解が停滞し、現場離れが続いています。
越境ECは、オンライン販売であり、しかも日本国内にいながら展開できるクロスボーダーの物販ですが、しかし、消費市場の変化や現地消費者の肉声などはオンラインで拾うのは難しいでしょう。
例えば、いまの越境ECの中国人利用者は、年齢層や住んでいる地域によってその消費志向が全く異なってきます。また、北京、上海などの大都市のほか、いわゆる中国「2線、3線」の地方都市・田舎の在住者も越境ECをよく利用しています。この消費の実態は、中国に行かずに、公開された統計数値またはメディアの報道だけに頼ってはつかめられないでしょう。
また、中国のECでよく利用されるライブコマースは、大変手軽に始められる販促ツールですが、なぜ中国で流行っているか、効果的な話し方はどうすべきか、商品紹介のタイミングはいつか、などなど、それもある程度現場に浸ったまま吸収する必要があります。
つまり、中国従来通りの販売と比べると、ライブコマースは「人(消費者)」重視の売り場づくりに徹底しています。オンラインで現れてくるインフルエンサーの親しみやすいキャラや話術によって、消費者のブランドロイヤルティを育んできます。ライブコマースを取り組んでいないと、一定の機会ロスを甘んじることになる、と言っても過言ではありません。
セミナーの話に戻ります。ケーススタディでは、Inagora社の事業展開も紹介しました。
ちょうど、セミナー開催後の翌日11月22日の午後は、中国訪問の30日間ノービザ政策が発表されました。これによって、日中間の経済交流が以前より少し活発になるでのは、という話がありました。
私達はその通りだと思います。来年は、日中間ビジネスの流れはこのノービザ政策によってきっと大きく変わります。そして、越境ECを含めた中国市場開拓に関する事前のご相談はもちろんのこと、ご要望に応じて現地まで視察ツアーもご案内できますので、ぜひお気軽にご連絡ください♪
#想像していなかった未来