中之島バラ園9「やはりバラ苗の好きな部分は台木」
noteで書いている2022年の「中之島バラ園シリーズ」ってまだ最終回の記事を書いていない。
そう思いつつ「ドラえもん」や「ちびまる子ちゃん」だってまだまだ続いているのだから最後ってあえて書かなくてもいいかなとも感じている。
それで今日は以前書いた記事と少し似ているけどちょっと違うことを書きたいな。
俺は綺麗に咲くバラの花が好きだ。
そして苗自体が好きである。
特にこの「台木」の部分が。
中之島バラ園シリーズの「3」と「5」で違うバラ苗の台木を載せているけど今回はまた違うもの。
1メートル以上に育つようなバラのほとんどは「接ぎ木」と呼ばれる方法で育てられる。
上の写真では右の地面から縦になっている強い品種のバラ(これが台木)の下に根が出ていて、前方に1本だけ深い緑色をした枝があり、これが咲かせたい品種の枝。
これは穂木(ほぎ)と呼ばれる。
この両方をくっつけると小さな「新苗」というものができる。
あっ、写真は後で書くけど新苗じゃないよー。
だから1年前は咲かせることよりもバラ苗自体をしっかり育てたいので、つぼみがついたらそこに栄養分が向かないように、つぼみをポキッと取ってあげないといけない。
もったいないけどそれが大事。
これは摘蕾(てきらい)と呼ばれる。
蕾を摘むからね。
で、意外とつぼみってつきやすい。
だから何個も摘まれる。
秋になるとだいぶ成長するのでやっと1度だけ咲かせることができる。
こんな感じなのでバラ園にいきなり「新苗」が植えられることはない。
植えられるのは2年目に入った「大苗」という頑丈になっていて春から花が咲くようなもの。
だいたい3本くらいの枝があってそこから上に伸びて咲くと綺麗な花が咲く。
これがシーズン中に俺らが見ている綺麗なバラの花。
しかしバラは意外だけど病気にかかりやすいし、年数が経つと枝が古くなり元気な花が咲かなくなることがある。
上の写真は緑色の枝が1本しかないよね。
これは天気(特に梅雨)や病気、害虫など何かのきっかけでバラ苗自体が弱った可能性が高い。
痛んだ枝を台木の部分からカットした跡が左側(円状になっている)に見える。
なので他のどんどん咲くバラ苗たちと比べて花も少なかったから人気もなく、ただそこに植えられてちょこっと咲いているだけ。
もし最初に3本枝があって1本がダメになると台木には2本しか残らないのかな。
と思うかもしれないね。
そこでもう一度写真を見てほしい。
拡大してもかなり小さいけど台木の部分と枝の間に5ミリくらいの赤い小さな「ツノ」のようなものが見えるかな。
実はこれは新芽。
ベーサルシュートと呼ばれていて台木の部分から出てくる。
かなり早いスピードで成長して新しい枝になる。
俺はこの成長の仕組みが「すごいよなぁ」と思っている。
上でベーサルシュートという専門用語を使ったけどバラって新芽のことを「シュート」と呼ぶので、そう思ってもらえるとありがたい。
しかもベーサルシュートが出るにはまず根がしっかりと土に張っていないといけないし、栄養分などあらゆるものが揃わないといけない。
だからこういう写真のバラほど大切に育てないといけない。
ちょっとのミスで全て枯れてしまうこともある。
それで俺はよく思うことがある。
中之島バラ園ってすごく丁寧に園内のバラたちが管理されている。
これはねーここのバラに関わっている人たちがすごいと思う。
もちろん多くの人がやって来て見るので美しさを損なわないためという理由もあるけど、葉の部分も美しい緑色で基本的にバラは園芸用の薬剤を散布しないとこれほど綺麗な状態はキープできない。
だから俺たちが見えないところで色んな人たちが頑張ってくれている。
もちろんバラ苗自体もしっかり土に根を張って成長しているけどね。
今日は久しぶりにバラの話でした。
では、また。
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