【ホクモリ!①】ちょっと普通じゃないプロスポーツチーム「ヴォレアス北海道」
北海道のスポーツを多くの人に知ってもらう投稿、略して「ホクモリ!」
第1回目はプロバレーボールチーム「ヴォレアス北海道」です。(以下ヴォレアス)
※参考:https://voreas.co.jp/
1回目に取り上げる題材として適切ではないかもしれません。笑
「ヴォレアス」は普通のプロスポーツチームでは無いからです。
その普通じゃないところについて説明をする前に、まずはヴォレアスのMission、Vision、Valueについてみていきましょう。
Mission:未だ見ぬ熱狂と誇りの共創
Vision:< ACTION (モアアクション)
Value:世界基準/VOREASから皆様へ/現在から未来へ
キーワードとしては、繰り返し出てくる「共に」「世界基準」「課題解決」「未来を創る」でしょうか。
ここまでは、別におかしいところはありません。
続いて、注目して欲しいのは、「VOREAS GREEN DEAL宣言」です。
VOREAS GREEN DEAL宣言は、スポーツチームとして日々活動する中で、ヴォレアスが違和感を抱き、課題意識を持った「経済」、「環境」に関わる問題の解決へと向かっていくための宣言とのこと。(チームHPより抜粋)
少し堅苦しいですね。
具体的にみてみましょう。
スポーツといえば「クリーン」「健康的」というイメージがあるでしょう。
しかし実際は、試合会場では飲食物の容器などのゴミが溢れ、試合の紙チケットがゴミとして捨てられています。
また会場の周りでは、ジュースや高カロリーな食べ物が売られています。
全然、「クリーン」でも、「健康的」でもないのです。
そんな現状に違和感を持ち、課題解決に向かおうというのが「VOREAS GREEN DEAL宣言」なのです。
ここまで聞いても、まだ何が普通じゃないかわからないですね。
むしろ、素晴らしいクラブと言えるでしょう。
それでは何が普通じゃないのでしょうか。
それはこの3点に凝縮されていると私は考えます。
①「ジャンクフード」の提供禁止
②「ハチミツ」の販売
③「SLOW SOLUTION」
①「ジャンクフード」の提供禁止
先ほど「VOREAS GREEN DEAL宣言」でも述べていましたが、スポーツイベントには「健康的」でないもので溢れています。
代表的なものといえば、ハンバーガーやピザなどのジャンクフード。
これは収益性を高めたいスポーツチームとして、当然の判断といえます。
スポーツ会場は「非日常空間」であり、普段節制している人も今日くらいは良いかという気分になります。財布の紐も緩みがちです。
しかしヴォレアスでは貴重な収益源である「ジャンクフードの提供」をやめました。
スポーツチームである限り、サポーターの健康に悪い影響があってはいけないからです。
またジャンクフードを食べ過ぎて体を壊したら医療費がかかります。
その医療費の負担は回りまわって未来の子供達が負担することになります。
未来を創るスポーツチームがこの事実を無視して良いはずがありません。
ヴォレアスのValueを考えた結果の判断というわけです。
②「ハチミツ」の販売
スポーツチームが何故「ハチミツ」を売るのでしょうか?
通常スポーツチームが販売をするのはユニフォームやタオルマフラーなど試合観戦で使用するグッズが多いです。
当然ヴォレアスでも観戦グッズは販売しているのですが、その他に「ハチミツ」を売っているのです。
ここにもヴォレアスのValueが関係してきます。
ヴォレアスの掲げる「世界基準」はプレーレベルだけを指すものではありません。
販売する商品にも「世界基準」が求められます。
ヴォレアスの社長が世界基準だと認めた「はちみつ」だからこそ販売をしているのです。
そして、先ほどの医療費にも関わってきます。
このはちみつを先に食べておくことで、そのあとに食べるものによる血糖値の上昇が緩やかになるというのです。
つまりこのはちみつが、「健康を考えるきっかけ」となることを願い商品化しているのです。
③「SLOW SOLUTION」
現代の課題解決の主流は、「FAST SOLUTION」と言われ、日本のみならず、世界が急速な課題解決を目指しています。
地球規模で様々な課題を抱える現代において、少しでも早く課題を解決しようというのは自然な流れと言えるでしょう。
それなのに、何故ヴォレアスは、ゆっくり課題を解決する「SLOW SOLUTION」を選ぶのでしょうか?
ヴォレアスはこのように警鐘を鳴らしています。
「急速な変化に耐えられるのはごく少数の経済的に”強い”立場にある企業・個人だけで、多くの企業・個人は変化に対応しきれず、必ずどこかに社会的・経済的な歪みを生じます。」(チームHPより抜粋)
誰も取り残さず、できるだけ多くの人を未来へ連れていきたいというヴォレアスの願いが「SLOW SOLUTION」に繋がるのです。
どうだったでしょうか?
普通じゃないと言ったのは決して「変だ」「おかしい」「間違っている」というわけではありません。
ヴォレアスが目指すMission、Vision、Value、そしてVOREAS GREEN DEAL宣言に対して、普通じゃないくらい真っすぐに向き合っているチームであることを皆さんに伝えたかったのです。
現代のスポーツビジネスにおいて年々「収益性」が重要視されています。
収益性を高める為には、原価率の高いジャンクフードや砂糖たっぷりの飲料を提供することが一番の近道です。
グッズにおいても大量生産して原価を下げて売り捌くことが収益性を高めることに繋がります。ましてや食べ物は品質の維持や管理という観点でリスクがあり、手を出すべきではないとも考えられます。
でもヴォレアスは違うのです。
全ての人と共に未来を創る。
その為にできることは全て妥協せずにアクションするのです。
この判断が正しいのか、正しくないのかは正直わかりません。
でもただ一つ言えるのは、「このチームの取り組みが上手くいき、他のチームも追従してくる未来」を見てみたいということです。
このようなチームが我が北海道にあることを誇りに思います。
是非北海道を盛り上げていって欲しいです。
いかがでしたでしょうか。
第1回目はプロバレーボールチーム「ヴォレアス北海道」を取り上げさせて頂きました。
次回以降も色々なチームについて取り上げていきますので、「ホクモリ!」を楽しみにして頂ければと思います!
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