【英語】セーフティバントはセーフティバントじゃないよ
数日前ですか
大谷選手がセーフティバント決めましたね
セーフティーバントも決めた!現れた“ニューオータニ” https://www.sanspo.com/baseball/news/20210521/mlb21052105030001-n1.html @sanspocomから
バントで話題になるんですから、大谷フィーバーは留まることを知りませんね。
セーフティバントちゃうよ
まぁ大谷選手が何をしたかはこの際よくて、今回取り上げるのはセーフティバントです。
皆さん、薄々気づいてると思いますが、セーフティバント(Safety bunt)は完全な和製英語です。注意しましょう。
じゃあ何というの?
はい、英語でセーフティバントは
a bunt hit
と言います。
めっちゃ単純ですよね?
なんで日本でバントヒットと言わないのか不思議です。
その他、forを伴うときもあります。
a bunt for a hit
hitの前にbaseを入れて、a bunt for a base hitとも言えます。
forのあるなしでどういう違いがあるかははっきりとは言えませんが、
なんとなくforを使う場合は、それを「狙って」バントした、という意図が入り込んでくる気がします。
single
hitの他にsingleも使います。
a bunt single
a bunt for a single
singleというのは単打って意味ですよね。たとえば
I hit two singles today.
といえば、2本単打を打ったという意味になります。
バント2塁打はどうなのか?
singleが出てくると、じゃあdouble(二塁打)やtriple(三塁打)はどうなのかと気になりますね。
ありがたいことに、最近のMLBではデータに基づいた守備シフト(defensive shift)を引くようになってきたので、ガラガラに空いたスペースに転がして、バントが二塁打になるケースが少なからず出てきました。
動画にもあるように、バント二塁打は
a bunt double
です。
かなり意図的に二塁打を狙っていると思われるときは、a bunt for a doubleも使っていましたよ。探してみてください!
ちなみにこれ2019年までのバント二塁打の歴史です。
こんな感じで、bunt tripleもbunt homerun(どちらもエラー絡みなので記録上は見たことないけれど)も使われています。
Pino achieved a bunt homerun!
セーフティバントの誤解
最後に、なんでそもそもセーフティバントと言われることになったんでしょうか?
これをスッキリさせたいです。
まずa safe hitという言葉があります。
これはa base hitと同じで、安打(ヒット)のことです。
このsafeを応用して、ヒットになるバントのことをセーフティバントというようになったということが考えられます。
また、その使い方を強化したのがa safety squeeze(セーフティスクイズ)かもしれません。これは正しい英語です。
セーフティスクイズというのは、スクイズの場面でボールが転がったのを確認してから、ランナーがホームに突入するプレーですね。
これは普通のスクイズより安全に行いたいときに取る作戦ですが、このバントを成功させるイメージが、safetyという言葉と結びつき、ヒットを狙うバントとしてセーフティバントという言葉を生み出したのかもしれません。
ま、仮説です
おわりに
いかがだったでしょうか?
長くなりましたが、少しでも参考になったら嬉しいです。
ではまた