【野球小噺】女子プロ野球が消滅したことに関して
女子プロ野球が終わった。
活動10年、最後は3人残ってなんとか復活を目指した。
しかし、その甲斐虚しく敗れ去った。
三人の中の一人、西山小春はこう締めくくった。
最後の3人になるまで、女子プロ野球再誕生という取り組みに携われたこと、悔いはありません
第一感
なんでこうなったのか?
私は女子プロに詳しくないのだけど、素人なりに思うことはある。
それを一旦書き留めておいて、後々自分の考えを検証するのに役立てたい。
なので、この投稿は参考になることがほとんどないと思うので、忙しい現代人は読まないほうがいいと思う。
プロとは何か
まず女子野球と聞いて自分が思うことは、言葉に気をつけなくちゃいけないけど、「つまらなそう」「迫力がなさそう」「プロのレベルなのか?」ということがある。もっと分かりやすく言うと、ホームランを30発打てて、150kmの球を投げられるかということだ。今やプロ野球ではそれが当たり前となって、見る人の期待値も高まるばかりとなる中で、最多のホームランが2本(2018年)というのは寂しすぎる。
ちなみに、日本のプロ野球に性別の制限はない。制限はないのに、一人として女性がプロ野球選手(NPB)として誕生していないのは、そういうことなのだと思う。
女子プロは何を目指すべきか
一つは、オリジナルのコンテンツを作り上げるということになると思う。男性と比較して、どうしてもプレーが見劣りするので、それで魅せようと思っても、なかなか人はついてこない。どういう魅せ方があるのかと言ったら、欽ちゃん球団とか、ホリエモンが参画した複合的なエンタメを提供するリーグだとか、あるいはアイドルがやってるようなことも参考になると思う。具体的な提案はないけど、とにかく野球のエンタメ化というのは、一つの施策だと思う。
女子プロ野球から脱する道は?
冒頭で最後まで女子プロの再建に尽くした人たちには頭がさがるけど、そもそも女子プロにこだわる必要があるのかという問題も提起したい。
今や性別といった概念が揺らぎ、多様な性のあり方が議論されている。男であれ女であれ、また非男であれ非女であれ、あるいは性別を超えている人であれ、誰であれ、一緒くたにプレーできるプラットフォームがあってもいいのではないか?そこで野球をしながら、社会を風刺したり、時には選手同士で本気の議論をしたっていい。野球がお笑い劇場に行くような感覚で観れたら、これは一つの興行だと思う。
社会構造の壁
とは言いつつ、私は、"女性が女性として輝く"、そのためのプラットフォームが必要だという立場で、本音を言うと、社会構造が変わらなければ、女子プロの発展は難しいのではと思ってる。
いくら企画力で勝ったとしても、野球の質が担保できなければ、それはもう"プロ野球"とは言えないし、長く続けるのは難しいと思う。
とにかく、人が必要だ。女子で野球をする人は増えて来ていると聞くけど、そんなの微々たるもので、連続性・継続性・質の担保という意味においては危うい。もっと人が増えて、リーグが多くの選択肢から適当な人を選べるようになり、本当に優れた一部の人で構成される。選ばれなかった人はファンとして応援する。そういうそもそもの構造が生まれない限り、リーグ運営は難しい。
それを考える上では、そもそも日本において女性の競技人口が少なく、社会参画も遅れているというのが主要因なのだ。簡単に言うと、"男社会だから男のプロスポーツがビジネスになる"である。この構造を根本的に見つめて、そこにメスを入れようとする気概がなければ、女子プロはいつになっても発展できないだろう。
最後に
アメリカでは、男女の不平等をなくすためにタイトルⅨという法律を作った。これにより、全米の学校では、スポーツをする男女比率がほぼ同等となり、これによって女子スポーツが急速に発展した。この問題に関して、株式会社ドームの安田秀一氏が詳しい。
また、安田氏がスポーツを通じて、社会をより良くしようと奮闘してきたインタビュー動画がある。これも参考にされたい。
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