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忘れかけていた子どもの頃の気もち

中学生の息子から強く勧められた、辻村深月の「かがみの孤城」。久しぶりに一気に読破した。

主人公は行き場の無くなった中学1年生の女の子。中学生の繊細な気持ちがとてもよく描かれている。

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中学生の子を持つ親として、はじめは子どもの気持ちを理解するのに、どこか参考になるのではと、第三者的目線で読んでいた。

しかし、そのうち自分が中学生だった頃の、思春期ならではの親への不満、学校での複雑な人間関係、心をしめつけられる痛い思いが蘇ってきた。

親はなぜ自分のことを理解してくれないんだろう?もどかしさを超えた悔しい気持ち。

「好きにすれば。」「いいんじゃない。」完全否定をするわけではないけれど、心から全てを肯定してくれているわけでもない。顔を見ればすぐ分かる。

そんな微妙な態度は、結局否定と同じ。親の顔色を伺いながらGOすべきかSTOPすべきか、判断を子ども自身に委ねるところは余計に酷かも。

親になった今、自分の物差しからはみ出たことを子どもから望まれた時、自分はどんな態度を取っているだろうか?自分の物差しを子どもに押し付けてはないだろうか?

頭ではわかっていても、心まで追いついていない、そんな自分。「いいんじゃない。じゃ、そうすれば?」言葉とちぐはぐな態度が表している。

子どもは親から頼られると、それは信じてもらえているという喜びになる。
子どもは親から信じてもらえると、それは認められたという自信になる。
親の心からの応援は、子どもにとって何よりも心強いパワー。

そんなこと、子どもの時にわかっていたことなのに。。。
忘れちゃいけない。子どもにもっと謙虚でいよう。

(芹川)

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