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ヤングケアラーの高校生のリアルな苦悩を知りました。


ご覧いただきありがとうございます。NPO法人トイロです。

大阪の吹田市でこの6月から、学校に行けない子ども達への体験と学習の補償を実現するためのサードプレイスとして活動しています!

「吹田市 フリースクール トイロ」で検索いただき、当団体の詳細をご覧いただければ嬉しいです!

今回は、トイロへ相談の電話をしてきた、ヤングケアラーの高校生の苦悩をお届けしたいと思います。

数回本人とやり取りした中で、自分のような学生の現状を知ってもらえたらありがたいということで、今回noteに書いていく運びとなりまりました。

最後までお付き合いください!



22時過ぎ。トイロの教室に電気がついていたから。


それは、その日中に仕上げなければならない提出書類を仕上げて帰ろうとした、22時過ぎの事でした。

そんな時間まで教室に残っているのは初めてでした。

すると、電話が鳴りました。

高校生からでした。

「マンションから、教室の電気が点いているのをみて思わず電話しました。遅くにすみません。相談に乗ってください。」

突然の電話でした。

内容は、祖母の介護の手伝い。父は居ないため、母が働いているので、下の2人の世話と、家事をしなければならないこと。そのため、高校に行くのが物理的に難しくなり、退学をせざるを得ないこと。自分の時間は、ヘルパーさんが来る、不定期の10:00~14:00の間の2時間しかないこと。

などを彼は話しました。

「トイロさんで勉強することはできませんか?」

彼は、それをおそるおそる聞いてきました。

サポート校ではないですが、勉強しに来るだけならいいですよ。と答えました。

すると、「授業料を払う余裕がないのですが、それでも可能でしょうか?」

とても困りました。

我々も、できるなら、無料でどうぞと言いたいです。

しかし、行政から補助が出るわけでもなく、立ち上げたばかりの我々には到底、いつでも無料で来ていいよという訳にはいきませんでした。

無力です。

その後、2:00ごろまで彼の話を聞きました。

話が終わってからも、受話器をなかなか置くことができず、ただただ情けなさを反芻するだけでした。



教師時代にも何もできなかった。


この記事に、私の教師時代に体験した現実の厳しさを綴っています。

併せてご覧いただければ幸いです。

ここに出てくる彼は、今、何をしているかわかりませんが、高校の途中で、授業料を払えなくなり、退学をしたということを聞きました。

家庭環境によって子どもの将来の選択肢が狭まってしまうなんて、どうにかできないのか。生きる希望を届けることはできないのか。

この想いはありました。

しかし、それを何とかするには、教師の私も、NPO法人トイロ代表としての私も、あまりにも力が無さ過ぎました。

無力が言い訳になっていないか、現状をしっていながら、何もしない大人でいいのかと、自問自答を繰り返しました。



トイロに力がないなら、周りに力を貸してもらったらいい。


トイロと関わりの深い、吹田市で子ども食堂をされている代表の方の活動を間近で見て、確信しました。

複数の大人で、少しづつ支援しあって、大きな支援を生み出す。

ああ、トイロに力がないなら、周りの人たちから力を借りればいいんだという考えにいたりました。

自分一人で何とかしようとするからできないのであって、同じ思いや、理念に賛同してくれる方たちと一緒に実現していけばいいんだ。

これが、今のトイロの活動の原動力の1つに加わりました。

そして今、ヤングケアラーや貧困家庭の子ども達が、授業料を気にせずに学びに来れるシステムを作っていっています。

それが、「フリースクール奨学金制度」です。



親の努力とか、本人の努力とかで片付くわけではない。


子どもが介護を手伝う環境、生活が苦しくて、教育にお金を使えない環境。

それに対して、「それって、親の努力が足りないんじゃない?」という声を聞くことがあります。

そんな単純な話ではないんです。

親が働きもせず遊びほうけているとか、育児放棄しているとか、そいったケースだけではないんです。

事故でパートナーが介護に必要になったり、コロナで失業を余儀なくされ生活が苦しくなったりとケースは様々なんです。

いずれにせよ、子どもが教育や体験を受けられないことが問題なんです。

子ども達には教育機会が補償されなければならないのです。

負の連鎖をそれで断ち切れます。

子どもが生きる希望と、将来の選択肢を持つためには教育と体験が必要です。

そして、学校以外で教育を受けようと思えばお金が必要になります。

そこを、サポートしていこうと、トイロは9月から動き出しました。



フリースクール奨学金実現に向けた、寄付型クラウドファンディング。

動物の驚異

Syncabaleにて、キャンペーンを始めました。

それが、マンスリーサポーターを募っていく活動です。

10人の大人が月に1000円の寄付で、1人の子どもが月に4回学びに来れるシステムです。

もしくは、奨学金で、授業料の1部を負担するシステムです。

誰でも支給するものではなく、総世帯収入、ヤングケアラー達の家庭状況、シングル家庭、兄弟姉妹同時入会、学ぶ意欲、トイロでの学習状況、3ヶ月に一度の面談による審査。

これらを考慮して、いくら支給するのか、継続して支給するのかをスタッフと判断していきます。

主に、演劇教育の部分での支給を考えています。

授業料を気にせず、演劇の授業を受けて、人前で公演する所までが1つの区切り。

人前で公演をやり遂げることで自信をつけて、今後の学ぶ意欲につなげる流れ。

これを、奨学金で実現していきます!

これをみなさんでやり遂げたいなというのが、トイロの強い想いです!

下記に、Syncableのトイロのページのアドレスから、我々の想いをご確認ください!

子ども達に、生きる希望を届ける取り組みを一緒にやり遂げていきましょう!

よろしくお願いいたします。

https://syncable.biz/campaign/1877/


最後までご覧いただきありがとうございました!


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