元不登校の実話②正木さん(仮名)の場合。前編
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吹田市で学校にいけない子ども達のサードプレイスを運営しています、NPO法人トイロです。
先日、codino esakaさんで職場体験に行ってきました!
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さて、今回は、「元不登校の実話シリーズ」第2段になります!
正木さん(仮名)の不登校当時のリアルを書いていきたいと思います。
現在は、2児の母で、文房具メーカー勤務。
子育てと仕事の両立をされている、パワフルママさんです!
お話しした時、まさか、想像もつかない孤独で、荒んだ青春時代を送っていた方とは思えなかったです。
では、どのような青春時代だったのか。
ぜひ、最後までご覧ください!
「たったそんなことで。」といわれ続けて来た子ども時代。
長女の小学校の入学式。
私は、スーツの上着を忘れるほど緊張していました。
娘のことだけではないです。
私自身が、入学式で人生が一変したからです。
私の時とは場所が違うけど、長女の入学式も、あの独特の雰囲気が漂っていました。
始まりの合図。
静まる会場。まさに当時の入学式と同じ。
講堂のにおいがさらに記憶を呼び覚ましました。
そして聞こえる記憶の声。
「たったそんなことで。」
そう、今思えば「たったそんなこと。」
けれども、当時は私にとって消し去ることができないトラウマでした。
自分の声が嫌い。人に声を聞かれたくない。
私は、小さい時から声がかすれていました。
周りの友達みたいに澄んだきれいな声になりたかったです。
だから、人前でこの声を出すのがとても嫌でした。
そして、小学校の入学式。
なぜか私の学校では、一人一人の名前を呼ばれて、返事をするというのが伝統でした。
「はい」
この一言。
たったこれだけ。
けれども、私にとってはこれが試練でした。
入学式に行きたくないというより、みんなの前で「はい」と言いたくないが強かったです。
前日に母に、入学式に行きたくないと訴えたけど、「はいって言うだけ。それだけのこと。」となだめられ、結局参加することになりました。
あの時、入学式に行ってなければ、私の人生が変わったのだろうかと、中学生の私も、高校生の私も問い続けていました。
それは、入学式で「はい」が言えず、周りがざわついて、私は講堂を飛び出し、それ以来学校に行けなくなったからです。
きれいな声の持ち主に生まれ変わりたい。
小学校は1度も登校しませんでした。
中学校は最初の3回です。
その間、私の家庭はめちゃくちゃになりました。
私が小4の時です。
2つ下の妹が居たのですが、私と母のけんかを毎日見る内に、心がすり減って、小2で自傷行為を繰り返すようになりました。
母は毎日のようにリビングで泣き、「もういい加減にしてほしい」と嘆いていました。
父は毎日母と言い合いをし、私が入学式であんな目にあったのは、母のせいだと責めていました。
毎週末、家族でお出掛けをしていたのに。
晩御飯はみんなそろって、笑いが絶えなかったのに。
幸せだった時間が今はもうない。
この声のせいだ。
きれいな声の持ち主に生まれ変わりたい。
もうこんな人生を終わりにしたい。
私させえ居なければいいんだ。
そこから、「死」という言葉が私を埋め尽くしていきました。
そして、中学生になった私は、自傷行為と、暴れて部屋中の壁に穴を開けるということを繰り返すようになりました。
母は憔悴し、うつ病になり、父はやつれて、家で話すことがなくなりました。
救いだったのは、妹の自傷行為がおさまり、学校に居るときだけが楽しい時間だったので、学校には休まず行っていたことです。
そして、私を恨んでは居なかったこと。
大人になってからわかりました。
それがわかったとき、「ごめんね」を何度繰り返しても足りませんでした。
私が中2だった時の夏休みが空けた頃、妹にとても辛い思いをさせたからです。
どうしてあんなことをしてしまったのだろう。
それが私の一番の後悔です。
前半はここまでとなります。
正木さんの最大の後悔。
この先にどんなことが待ち受けているのか。
そして、何があって人生が変わったのか。
後半ではその部分が明らかになります。
そんな後半もぜひご覧ください!
最後までご覧いただきありがとうございました!
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