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【ないから作る】 Triumph TRシリーズ (2024/9月号)
TR4 ひとまずの完成です!
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ブレーキランプを作る
レジンプリントであればクリアレジンで作るという手がありますが、うちはFDMプリントなので、いったんプリントしたものを型取りしてUVレジンで置き換えます。
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青い型は、ブルーミックスという型取り用のパテで作っています。おゆまるという、温めると柔らかくなり冷めると固まるという樹脂粘土もあるのですが、結構熱いうちに作業しないといけないので意外と大変なのです。
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こちらは白と青の2つのパテを混ぜると30秒ほどで硬化を始め、10分ほどで固まります。混ぜた時はかなり柔らかいので、細かいディティールでもきちんと型がとれて重宝しています。
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置き換えたクリアパーツは曇りがありますが、クリアレッド等を塗るので問題ありません。
フロントウィンドウの窓枠を作る
窓枠のクロームトリムや、黒枠の塗り分けはカーモデル制作工程の後半の結構面倒な作業として有名です。ミラーフィニッシュを貼る、ガンダムマーカーで塗る、など、いろいろな方法がありますが、今回は枠ディティールそのものは3Dプリントせず、アルミ線で作ることにします。
さて、一口にアルミ線で作ると言っても相手は3次元曲線なので、正確な形を作るのは結構大変です。そこで窓枠の3D形状データがあるという利点を活用して治具を作ります。
![](https://assets.st-note.com/img/1726785268-Jc84WEvIfxwpP0hMQRYdoH9B.jpg?width=1200)
こちらのプリントされたブロックは、側面に溝が彫ってあります。この溝は窓枠の形状そのものとなっていて、この溝にそってアルミ線を曲げてやると、正確な形状を再現できます。
出来上がったものがこちら。
![](https://assets.st-note.com/img/1726785412-gbiZXetlAo90HRCmw54zxYnq.jpg?width=1200)
そして合体!
![](https://assets.st-note.com/img/1726785508-y9kqb3MHeWSYCvU6lfAxh18t.jpg?width=1200)
なかなかいい出来ではないでしょうか? しかも型がある限り何度でも同じ形にアルミ線を曲げられるので、失敗を恐れずに作業できます。
フロントウィンドウのクリアパーツを作る
フルスクラッチのカーモデルで困るのはクリアパーツ、特に窓ガラスパーツです。ここでも3Dプリントであることが助けになります。
窓ガラスのクリアパーツはバキュームフォームで作ります。その際の型をプリントしたものがこちら。
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バキュームフォームは意外と表面の小さな凹凸も再現してしまうので、型といえど念入りに表面処理が必要です。でも一度型を作ってしまえば何度でもつかえるので、手間をかける甲斐はあります。
ただし、このパーツは内部は空洞なので、バキュームフォームをする際に長く熱にさらすと内部の空気が膨張して型が歪むことがあるので、アクリル板を熱している間に一緒に型も熱に晒してしまうと型が壊れてしまいます。アクリル板の加熱がOKになってから素早く型を配置して、押し付けるようにします。
今回は0.5mmのアクリル板を使用しました。十分に熱した方が失敗がないだろうと思って長めに加熱したところ、できたものが薄くなりすぎたり、内部に気泡が発生したり、加減がわかるまで結構やりなおしました。整形に必要なギリギリの加熱で押し付けるタイミングは繰り返して覚えるしかないようです。
そして完成へ…
組み立て工程も想定通りにいかなかった点がいくつかあり、これは今後の改良の課題として残りました。それでもとりあえず形になったことでかなりの満足感を得られました。
![](https://assets.st-note.com/img/1726786565-owRBiQFeT0kdyqSOn9MxvcUA.jpg?width=1200)
撮影した写真は後ほど完成品ギャラリーにアップいたしますのでお楽しみに。
ではまた。