【ないから作る】 Triumph TRシリーズ (2024/3月号)
今月のお品書きです。
Triumph TR4の組み立て
TR6の出力が一通りできたので、シャーシー、インテリアはそのまま再利用してTR4のモデリングを進めました。当初、ボディももう少し共用できるかとおもったのですが、結果的にドアパネルしか使い回せませんでした。
TR3とTR4はシャーシーが共通(リアがリーフスプリング)、エンジンは4気筒、TR4AとTR5、TR6がシャーシー共通(リアがセミトレーリングアーム)、TR4Aは4気筒エンジンだけれど、TR5、TR6は6気筒エンジンという構成になっています。
テストショットを組み立てたものがこちら。途中でグレーのフィラメントがなくなったので、残っていたアイボリーのフィラメントに切り替えました。
初めは適当に決めたトランクのサイズが小さすぎてスペアタイアが入らなかったのですが、スペアタイアを入れられるように調整しました。
インテリア。TR6とほぼ共通ですが、シートだけヘッドレストのないものに変更。
ドアやボンネットのヒンジが次の課題ですね。エンジンはまだありませんが、これもぜひ作りたいと思っています。モデリングは終わっています。なにぶん細かい部品が多いので、出力は色々と考える必要ありそうです。
フロントウィンドウのクリアパーツを作る
カーモデルを自作する際に最も問題になるのが、市販のキットではクリアパーツで作られている部品をどうするか、だと思います。ウィンカーなどは小さいのでレジンなどで比較的簡単につくれますが、フロント、サイド、リアウィンドウのガラスは面積が大きく曲面で薄い…となかなか作るのが難しいです。
3Dプリンターで直接クリアパーツを出力できれば良いのですが、クリアレジンの透明度はまだ望むレベルにはなっていませんし、FDMプリントでのクリア成型も望み薄。
現時点での現実的な解決策はバキュームフォームということになります。手作業でバキュームフォームの型を作るのはパテを盛って削ってを延々と繰り返すことになるので、3Dプリントで型を作れるということが非常に助けになります。
ネットを検索すると掃除機で自作されている方もかなり見つかりますが、こちらはAmazonで1万5千円ほどで購入できます。本来は歯科用のものらしい(マウスピースなどを作る用)ですが、ヒーターと吸引機能が一体になっていて扱いやすく、しかもこの値段であれば問題ないでしょう。
欠点と言えるのが成型エリアが12センチ正方形程度しかないことですが、1/24のカーモデルを作っている限り、一番大きい部品であるフロントウィンドウでも一度に2個並べて作れるくらいですから、特に問題ありません。
あと、この機械は爆音です(笑)
素材は0.5mmのアクリル板です。何回かトライしましたが、温める時間とアクリル板を降ろすスピードのコツが掴めればそれほど難しいことではないことがわかりました。
3Dプリントした窓枠にピッタリ! 完璧です。
Triumph TR6の塗装
さて、出力してあったTR6は塗装を進めています。クリアの乾燥待ちで、この後研ぎ出しをして組み立てです。もうほぼ市販のキットと同じ手順。
ボディカラーはフィニッシャーズのピュアグリーンに、色の源マゼンダを少量加えて調整しています。ピュアグリーンは「ピュア」という名前がついているように彩度が高めで、そのまま塗ると結構眩しいです。フィニッシャーズの塗料は彩度、明度が高めのものが結構ありますが、調色でそれらを下げることはできても上げることはできないので、塗料の仕様としては多分狙った仕様でしょう。
クラシックなブリティッシュグリーンになったかと思いますが、マルーンなどと同様、ムラなく仕上げるには非常に難しい色です。
内装のオレンジレザーは、ディープイエロー(山吹色)にレザーブラウン(タン)とマゼンダで調色しています。この手の色は何度か作っていますが、今回はなかなかいい色になったかと思います。
この後は…
今回テストショットを組み立てたTR4Aは、TR6のシャーシーを流用しています。この後TR3を作るためにはリアがリーフスプリングの旧型シャーシーが必要です。そうすれば旧シャーシー仕様のTR4、TR3、TR2へと進められます。6気筒エンジン+TR4ボディ+後期シャーシーを組み合わせるとTR5になる…という流れになります。
まだまだ先は長いですね。
あと一つ発見が。Triumphのプラモデルはグンゼ産業の旧キットTR3だけしか出ていないと思っていたのですが、今のところ海外オークションサイトでしか見当たらないのですが、どうやらTR7のキットが出ているようです。
今月はかなりガッツリと進みました。この調子で引き続き進められればいいですね。
ではまた。