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【ないから作る】 Triumph TRシリーズ (2024/10月号)
今回からTR5の完成に向けて2年目のスタートです。ではお品書きから。
完成からの反省
TR4を一応完成まで持って行けたので、その過程でのうまく行った事といかなかった事を挙げてみましょう。
まず、思いのほかうまくいったのはドアのヒンジ。ヒンジの回転軸の位置はほぼベストと思える状態でした。
一方、前後フェンダーの取り付け精度が不十分で、ドアとの隙間が一定幅でなかったりしていました。ここは取り付けダボが十分な精度が出るように改良する必要があります。
また、ボンネットのヒンジの取り付け位置もなかなかうまく治りませんでした。これはヒンジが取り付けられるフロントのインナーフェンダーの取り付けの精度が悪かったことに起因していると思われます。設計通りに組まれていれば開かないはずの隙間が空いているところがあったのに、それを無視して先に進んだ結果、ボンネットのヒンジを取り付ける段になってトラブルになった…という流れでした。この辺も見直し必要です。
トランクのヒンジも非常に小さいパーツで作られているので(1ミリのパーツに0.3ミリの穴を開けている)、強度的にはどうしようもないのですが、この辺はなんとか金属加工でパーツを作れないか模索したいところ。
TR6のボディパネルを塗装した時の研ぎ出し失敗からの反省で、ボディパネルの下地処理の徹底と、クリア層の厚みを意識した希釈率の変更などはうまく出来ました。
塗装に関するトラブルは、赤を使ったことによるパネル色ムラでした。隣り合うパネルはできるだけ一緒に塗装したつもりですが、それでもうまく行っていない部分はありました。
今の設計では、市販のプラモデルキットのようにボディがひとかたまりになっていないので、できるだけ組み上げた状態に近い状態でボディパネルを一気に塗装出来る塗装リグを作るのもいいかと思っています。
なお、エンジン、シャーシー、足回りに関してはほぼ問題なく組み立てができたので、設計として満足のいく仕上がりでした。
ボディ形状の修正
完成品は展示会に持って行きましたが、ご覧いただいた方のご意見や、その場でじっと完成品を眺めつつ気づいた点を直したいと思います。
まずボンネットの全体形状。全体的に中央の尾根に弓なりになっているのですが、先端は上から見ると中央が尖っているへの字になっているため、正面から見るとボンネットの前端が真っ直ぐに見えてしまいます。
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もう少し中央を持ち上げる事で、真正面からみても弓なりになるようにします。
![](https://assets.st-note.com/img/1728720196-6FhfzElRLtd2GBTpv3nx9wJC.png?width=1200)
もう一つ、実車の写真と見比べると、ヘッドライトが少し小さめの印象です。これは手に入る市販のライトレンズのクリアパーツの大きさにあわせたためではあったのですが、ひとまわり大きいライトレンズパーツが手に入ったので、そちらを使うことにして1ミリ直径を増やします。
![](https://assets.st-note.com/img/1728720348-OjvgCrxmI7h04LVoeTPDuYKN.png?width=1200)
併せてボンネットのヘッドライトアーチ部分もひとまわり大きくしてあります。
次はトランク周り。実はトランクパネルの左右幅が間違ってました。これは単純なミス。クリアランスを取るための数値が間違っていたため修正しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1728720805-0mV7fgIBqsRTLZW9d8H2FEhN.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1728720828-SDjgbu6JUQBxZpe9iYm32Rks.png?width=1200)
トランクリッドでは、ボディ後下パネルとの合いがイマイチでした。これはトランクのラッチのあたりで干渉があったために起きたことで、これも修正してきちんとトランクが閉まるようになりました。
TR4からTR5へ
内部的には、TR4は4気筒エンジンですが、TR5は6気筒エンジンになります。サスペンション形式はTR4はリアがリーフスプリングですが、TR5(実際にはTR4Aから)はセミトレーリングアームになっています。この辺りはTR6用に必要な部品は作ってあるので、問題なし。
外装としては、ヘッドライトの外側にあるスモールランプがTR4では上下に2つ付いているのに対してTR5は1つになっています。その代わりフロントフェンダーの前端にメッキの飾りパーツと共に方向指示灯がついています。
またその飾りパーツからサイドのプレスラインに沿ってメッキモールがドアまで伸びているので、そのあたりの飾りパーツもつけていきたいところ。バンパーのオーバーライダーの位置も多少違うようです。
ボンネットの右側に盛り上がっているバルジ、TR5ではこれの長さが長いロングバルジと呼ばれているものが使われているようです。まあこれはTR5に限った事ではなくて、カスタムパーツのサイトを見ていると、ショートバルジ、ロングバルジと好みで付け替えている方もいらっしゃる模様。
オープンカー全般に関係してソフトトップもなにか考えたいところです。稼働して開け閉めすることができるものが作れればいいのですが、まだその辺はノートライなので、色々模索はしていきたいところ。差し当たっては畳んだ幌くらいは作っておきたいですね。
このあとは
現在、絶賛シャーシーパーツを出力中です。ボディパーツのデータ修正も終わったので、引き続き出力もしていきます。次回の展示会は1月末の予定なので、それまでにはTR5を仕上げたいと思います。他の車もね(笑)
では、また。