自分の可能性を拡げるもの
昨日は上司との面談で、2019年にグローバルチームで新しくイニシアティブを取るプロジェクトを1週間でまとめて提案するように、という宿題をもらった。
海外勤務の打診やプロモーションの期待も伝えられ、以前の自分であれば手放しで喜ぶと同時に即決で受けていたんだろうなと複雑な気持ちになる。
これまでの人生で、キャリアや仕事以上に優先すべきものなどなかった。
今思えば当然だけど、自分なりに頑張ったつもりだった就活はそんなに上手くいかなくて、それでも必死に3年続けた。
何の後ろ盾もなく上京して、ゼロから色んなものを築いてきて、がむしゃらに仕事してきたと思う。チャンスに対して貪欲に、躊躇なく手を挙げ続けてきた。
30歳になった今、自分軸での意思決定が幸せに直結しなくなっている。
最初にそれを認識したのは、去年「レゴ®シリアスプレイ」のワークショップに参加したとき。
MIT が提唱した教育理論「コンストラクショニズム」を基にLEGO社が開発したメソッドで、ビジョンという見えないモノをレゴブロックを使って「見える化」することでイメージを表現するというもの。
参加する前は、きっと自分のキャリアや仕事のことが前面に出るんだろうなと思っていた。
ところが、「私の人生の幸せ」というテーマで明らかになったイメージは、夫との結婚生活だった。正直、結婚してからの家事負担は大きいし、キャリアや仕事への制限も増えたし、ここで家族の話が出てきたのは本当に意外だった。
これまでの私は、家庭を優先することは自分のキャリアにとってマイナスでしかないと考えていた。
社会人になって初めての仕事は、新卒採用担当として、役員面接で男子学生の点数を女子学生よりも高く修正することだった。性別によって「下駄を履かせる」という現実を初めて目の当たりにし、とてもショックだった。
そのときの気持ちを糧に、女性の活躍を支援するNPO的な活動を続けてきた。別に男性に何の恨みもないが、男性優位の社会、ルールを疑問に思う場面は多かった。
自分が家庭を持ち、その気持ちはさらに増した。
どうして働く女性にはこんなにも障害が多いのだろう。自分の非力さが嫌になるが、「キャリアも家庭もなんてワガママ」と誰も言われない社会にしたい。その気持ちは変わっていない。
まだまだ未熟だけど、自分だからこそできる形で働く女性の支援がしたい。自分のためにも、自分より後に生まれた女性たちのためにも、すべての男性女性の幸福のためにも!