彼女たちの視線を、独り占め。「東京彼女」
過日、東京ミッドタウン日比谷の「BASE Q HALL」で開催中の「江口寿史イラストレーション展『東京彼女』」へ。
文字通り、初期作品から描き下ろしも併せて、江口寿史さんが描いた“彼女”たちが一堂に会するイラストレーション展。
どうしよう。
こんなにたくさんの女の子たちに見つめられたことなんてないから、なんだか照れてしまう。
アイドルに囲まれたら、こんな気持ちになるのかしら。
80年代の作品からずっと観ていくと、江口さんはいつも“いま、かわいい”をキャッチしている。
一応、渦中にいる(いた)はずの(元)女の子であるわたしよりも的確に、そして繊細に。
いったいこのひとは、街ゆく人をどんな視点で観察しているのだろう。
とにかく「かわいい」のひと言に尽きるんだけれど、わたしはとくに、“見返り美人”的なアングルが好き。
挑発的で、誘うような視線でこちらを見ていたり、
名前を呼ばれて振り返ったような何気ない表情だったり、
この彼女はだれと一緒にいるのかな、これからどこに行くんだろう…と妄想が止まらない。
平日の早い時間帯に行ったのだけれど、客層は20〜5、60代かな、かなり幅広く、お仕事中と思しきスーツ姿の男性もちらほら。
“近寄りがたいくらいのきれいな人”ではなく、同じクラスやバイト先にいる、“ちょっとかわいい子”くらいの近しさが、あらゆる世代のハートに響くのかもしれない。
受付ではおばさまが「今日は似顔絵、描いてくれないの?」と問い合わせていて、(そうね、描いてもらいたいよね。お気持ちはわかります)とこっそり頷く。
大瀧詠一さんほか、レコードジャケットもすてきで、わたしがメジャーデビューした暁には、ジャケットのデザインをお願いしたい…と思ったほど。
※そのような予定は、ありません。
Tシャツがほしくて、最後まで迷いに迷ったのだけれど、パンパンのクローゼットを思い出して断念…。
あぁ、でも会期中にもう一度行きたいなぁ。
彼女たちに会いに。
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