安息香酸Naは危険な化粧品防腐剤?
安息香酸Naに発がん性は本当か
安息香酸Naは化粧品の防腐剤です。化粧品以外にも炭酸飲料や加工食品の賞味期限を長くするために使われています。
安息香酸Naには発がん性があるから危険!という人もいます。一方では、特に健康への影響はないという人もいます。一体どちらを信じればいいの?という人も多いのでは。
この記事では、国内外の最新調査から安息香酸Naの安全性について書きます。
安息香酸は自然由来
安息香酸Na(ナトリウム)は合成成分です。しかし、元になっている安息香酸はいちごやシナモン、ナツメグなどの植物にも含まれています。また、ヨーグルトなどを発酵させるときにも自然発生する成分です。
ビタミンCを含む飲料で発がん性
安息香酸Naは長年、多くの人にとっては安全だとされてきました。
発がん性に関する懸念が出たのは、清涼飲料水でベンゼンという成分が検出されたことがきっかけ。
ビタミンCを含む飲み物に安息香酸Naが使用されると、これら二つの成分が互いに反応し、ベンゼンが作られる可能性が指摘されたのです。
ベンゼンは白血病・がんの原因となる毒性物質
ベンゼンには深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。日本でも清涼飲料水のベンゼンの濃度が調査され、海外と同様に検出されました。
米国政府では大手飲料メーカーに対して改善を求めましたが、その後も炭酸飲料などから高濃度のベンゼンが検出されたことから、2006年にはコカコーラ社やペプシ社などの飲料メーカーに対する訴訟が起こります。そうして、世界的に大きな問題として取り上げられました。
ちなみにその後、米国においては飲料水におけるベンゼンの最大許容摂取量を5ppbと定めています。一方、日本においては食品中のベンゼンの基準値はありません(WHOの基準値10ppbを参考値としているのみ)。
化粧品でのリスクは不明瞭
ビタミンCが入った清涼飲料水への安息香酸Na配合は危険だということはわかりました。では、化粧品ではどうでしょうか?
日本では、化粧品への安息香酸Naの最大配合量は1%までという決まりがあります。ただし、決まりはそれだけ。
ビタミンCやビタミンC誘導体と一緒に配合してはいけないなどの規制はありません。また、これらが一緒に配合されたときのリスクや経皮吸収の可否については、調査報告は見つけらず、リスクは不明です。
発がん性以外のリスク
炎症を起こす可能性(食品として経口摂取した場合)
ADHDの可能性:475人の大学生を対象にした調査で、安息香酸Naが入った清涼飲料水を飲む割合が多いほど、ADHDの症状が出る可能性が高いことが報告されました。
アレルギー:まれに肌に刺激を感じる人やアレルギー症状が生じる人がいます。2008年から2022年にかけて3229人を対象にして行ったパッチテストでは、5%の濃度で1.8%の人に陽性反応が出たと報告されました。
(日本で定められている最大配合濃度が1%であることを考慮すると、安息香酸Na単体の配合でアレルギー反応が出る可能性は低いと考えられるます)
まとめ
化粧品における安息香酸Naに関する主なリスクは、ビタミンCと一緒に配合された際のベンゼンの発生による発がん性。主な調査が飲料水を対象にしているため、化粧品でのリスクは不明瞭でした。
安息香酸Naは自然由来の防腐剤のため、海外製のオーガニックコスメではよく配合されています。ビタミンCも配合されていないかを確認してから、購入・使用を検討してくださいね。
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*すべての方に肌刺激やアレルギーが起こらないわけではありません。