関わり方ひとつで、こどもの 「自分でやり抜く気持ち」 は育っていく。
先日、低学年のこども達向けのオンラインおはなし会(平日、自習会のあとのおたのしみ)のテーマは折り紙でした。
その日のファシリテートは、特別に中学生の折り紙好きのお姉さんが担当し、折り紙の魅力を伝え、クワガタを一緒に折りました。
すると、小学1年生の女の子が、オンラインでのおはなし会後もずっと没頭し折り続け、30分後にこんなに素敵な作品を完成させました。
一緒に折ったのは黒い折り紙で作ったクワガタだけ。
彼女はその一匹のクワガタから想像を膨らませ、こんなに素敵な世界をあっという間に生み出しました。
もしここで大人が
「もう遅いから今日はやめて明日にしなさい。」
と声をかけていたら、一匹のクワガタから彼女の頭の中に溢れたこの優しく素敵な世界は、すっと消えてしまっていたかもしれません。
保護者の方が彼女の没頭を大切に想い待ったからこそ、彼女は頭の中の素晴らしいアイディアをアウトプットでき、本人の心が満たされたことだと思います。
さらにもうおひとり、中学生、小学校中学年、未就学児の三兄弟の母メンバーからその後の様子をシェアしてもらいました。
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ちょっと前のおはなし会で折り紙をやっていただいたので、子どもでもできそうな折り紙の本を買ってみました。
馬を折った後に、三男がなにやらあーでもないこーでもないと支柱の太さを変えたりしながら、オリジナルでスタンドを作成。
折り紙をしてると「できないからやって」と言われることが多く、これまでやってしまうこともあったのですが、「代わりに折ることはできないけれど、折り方を教えることならできるよ。」と言うと頑張っていました。
全く特別なことではないのですが、声かけを少し変えて気持ちを向かわせるとか、そういう小さなことの積み重ねで人は育っていくんだなあ。
Co−musubiでいただくきっかけをなかなか活かせない毎日ですが、細々とでも、自分で自分の人生を切り開けるような子育てに向けてがんばろうと思えた夜でした。
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こどもたちの主体性や自己効力感(自信)を育てていくには、小さな頃からの大人の関わり方がとても重要です。
些細に感じるような配慮が、その後にとても大きな差となり現れてきます。
小さなこどもたちは、奥深く素晴らしい世界や、素直で素敵な力をたくさんすでに持っているので、管理しようとする、教えようとするのではなく、待ってみる、信じて励ますことで、自分でやり抜く経験を積み重ね「自分でできる」という自信を育んでいきます。
また、(大人につくられたものではない、真の)「自分でできた!」の喜びをたくさん経験しているこども達は、人工的で過度な刺激がなくても、この日常に本当はあふれているたくさんの面白いことで満たされ、ワクワクする心の感度が高まります。やがて、好奇心を爆発させ「やりたいことがいっぱい」というワンダーランドな日常の中でグイグイとたくましく育っていきます。
このように結果重視ではなく、プロセス重視で育ったこども達は、多感な思春期を迎えても、自己評価も他者との比較による結果ではなく、昨日の自分との比較であるプロセスを重視するので、とても前向きで自立した考え方を手にします。
そういう子は強い。
お子さんとの関わり方のヒントになれば幸いです。