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井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た

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書き手:小林浩子(ライター・編集者/小学生の親) 新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。 自分の子育てをきっかけに、「学び」について探究する日々を重ね…
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#家庭

井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た #はじめに

書き手:小林浩子(ライター・編集者/小学生の親) 新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。 自分の子育てをきっかけに、「学び」について探究する日々を重ねる。現在、米国在住。  「子育てはどうしてこんなにつらいんだろうーー」 そう思ったことはありますか。私はあります。  ライター/編集者として、「仕事と子育てを両立すること」に疲労困憊している親(特に母親)の姿をたくさん見てきました。ちゃんと育てなきゃという内側からの使命感や、ときにはプレッシャー

井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た#1

(1)「自由になること」の本質を体得した高校1年生のAくんの話 「うちの子もそろそろ習い事をさせたほうがいいかしら」   「不安を持っていると自由になれない」  Aくんが言いました。Aくんは、高校1年生です。    Aくんはこの夏、ヨーロッパを訪れ、短期の留学体験プログラムに参加してきました。その経験をCo-musubiの小学生、中学生たちにシェアしてくれるZoomミーティングが先日、開かれました。  Aくんは、スライドも準備して、自身の経験を分かりやすく伝えてくれます

井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た#2

(2)子どもたちが「自分」を表現できる場が少ないというもったいなさ 親がしんどいのは「不安」起点だから?   「親の不安を起点にした子育てはしないほうがいい」と井上さんは言います。    その大きな理由は以下の2つです。  1つ目は、親自身がしんどい状態になってしまうこと。  2つ目は、子どもが育つときにはその環境が大事であり、親もまたその環境の一部だということです。分かりやすくいうと、親が不安起点で子育てをすると、それは子どもにも少なからず影響するのです。  高1のA