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手紙のように少しだけ〜仕事が好きだけど辞める話〜

POTLUCKという飲食系のサービスに従事していたのですが、フルコミットから離れることとなった。実際には、空き時間で関わっていければと思うものの、どこまで動けるかわからないこともあり、幕を下ろすことを決めた。

私ごともいいところなので、「報告します★」というヤツではなく、少しづつ感謝や想いをコトバに乗せられたらと思っている。同社の代表である谷合さんがスタッフの仕事ぶりを、「手紙を書くように営業する」と呼称していたのを密かに気に入っているので、手紙を書くように。少しだけ。

POTLUCKのサービスは、加入している飲食店と一緒にランチのテイクアウト商品を作っていく工程がキモになるのだが、コレがとても面白い。例えばカレーと言っても、明らかに30種類以上のカレーメニューがある中で、1つとして同じ味がない。鼻で笑いながら「カレーに美味いも不味いもあるか!」と言っていた時期が恥ずかしくなるくらい、カレーには優劣があるのだ。

知った顔をしてキーマカレーを語ったり、やけに「酸味」とか「フルーティ」とか謳っている人は気を付けた方がいい。食べた皿が100を超えたあたりで、カレーに対して優しい味をカラダが求め出すことを、ここに予言する。

次に面白いのがメニュー名。つまり「カレー」というだけでは味気ないので、〇〇風とか、〇〇を使った…とか特徴を探していく作業になる。

例えば、大好きな加盟店「BAR STARSTAR」という店舗には、「ロック大好きシェフが作る日替わりランチ」というメニューのがある。これは、1番印象に残ったのが、ロック好きの店長だったので、命名した。

メニューにはそれぞれ料理長の好みや特徴が現れており、各店の料理長が得意気に語ってきた内容を反映している。お話ししながらメニュー撮影を重ねるうちに、心から愛するメニューに出会うと「テイクアウトの世界を変えるんじゃないか!」と一緒に大げさな感動や心配していたのを思い出す。

そんなある日のこと。

毎日毎日毎日毎日、バカみたいに飲食店を訪ねては、POTLUCKの魅力をうたって、語って、誘って、断られたり、手を取り合ったりしている間に気が付いたことがある。

それは、実は自分が1番POTLUCKのサービスを愛している…という事実だ。

語れば叶う「言霊」という概念を信じてはいないが、毎日「好きだ!好きだ!」と人に勧めているモノやコトは染み付いて離れなくなるようだ。

フルコミットから離れることが決まってから、「これだけ愛する仕事をする機会に恵まれることはないかもしれない」という不安に襲われることが増えた。

POTLUCKが世に出て1年にも満たないの歴史の中で、知らない間に古株などと言われるようになり、ヘビーユーザーの人にはSNSなどで絡んでいただけるようになった。力不足で潰れてしまった店舗や、順調に認知度を伸ばしている店舗など、さまざまではあったが、振り返ってみると、とても出来事や人に恵まれた。

中でも、どちらかというと爽やかなPOTLUCKの中では軍隊っぽい「店舗開拓チーム」の面々。少なくとも、店舗開拓チームは世界で1番多く「POTLUCKが好きだ」と他人に勧めているので、染み付いてしまった「好きだ」という気持ちを大切にしながら、いつかまた会う日を楽しみにしている。また、今まで一緒に働いてくれてありがとう。

最後に、素晴らしいサービスを世に送り出し、共に働く機会をくれた代表の谷合さん。本当にありがとうございました。 

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