カレー4

カレーと私とインド

自称「カレーなる食いしん坊」なので、
カレーが何故好きなのか、説明しておこうと思います。
食いしん坊の方は、とりあえず、そっとしておこう。

京都府の田舎町に生まれ育ち、
カレーといえば給食のカレー、母のカレーでした。

もちろん、どちらも大好き。
特に給食やキャンプなどで振る舞われる大量に作られるカレーって、なんておいしいんだろうっていつも思っていました。
福神漬けの汁を入れてるんだとか、隠し味がいいのだろうか、とか、とにかく大量に作るのがいいのだろうかとその秘密を巡ってはいろんな声が聞こえてきます。

そして月日が経ち、大学に入学するために、東京へ上京。
大学近くの高田馬場にはたくさんのラーメン屋とともに、カレー屋が。
特にハマったのがインドのカレーとナンでした。
(何故なら、田舎者でインドカレーを食したことが一度もなかったから!!)

紳士的なオーナー(日本人の白髪のおじいさま)のいる駅近くの「マラバール」には、やたらと通い。

1日2回、マラバールへ行った日。
店員さんに「アナタ カレー スキネ」と片言で言われたときは
さすがになんだか恥ずかしすぎて、しばらく行けませんでした。

そして、友人とお昼休みに大学近くの激辛カレー屋「メーヤウ」に度々行き、辛すぎてお腹をギュルギュル言わせ、友人は午後の授業に行かずに帰るなんてことや
大学からの帰り道をすこし外れた所にある「ヤミツキ」にヤミツイてしまうなんてことを経て、
とにかく、カレーかラーメンばかり食べていた学生時代を過ごしました。

それから、就職して、京都へ。

最初、全然お気に入りのカレー屋が見つからずにいました。
悶々としていた頃、ネット検索していて出逢ったのが「ラトナカフェ」。

川島夫妻がインドへ通い、京都の古民家をリノベして始めたカレー屋さんでスパイス料理教室をされているのを知ったのでした。

「食べたいカレーがないなら、自分で作ればいいじゃないか!」と
そこに通いだしたのが、スパイスとインドへの入口。

「ない、とか不便ということは、創造を生み出す。」
と今でも思うのですが、そのきっかけをくれたのもカレーでした。

教室に通っては、自宅で再現し、でもあまり上手にできず。
(今思えば、コツがよくわかっていなかった。)
というのを繰り返し、インド料理本を買い足し。

そして、仕事を退職するときに、ヨガしにいくついでにインド料理修行するぞ。と南インドへ行き、ホームステイしてカレー教室を受けたり、
他のカレー教室も捜して行ってみたり、やたらいろんな店を食べ歩いたことで、カレーレベルとカレー熱がアップしました。

南インドだったので、ココナッツと魚、そして酸味を隠し味的に加えるタマリンドというスパイスや旬の青マンゴーのハーモニー・・・。
お母さんが作ってくれるカレーが美味しすぎて、右手でむさぼるように食べました。

そして、たまに出てくるココナッツが入った野菜の炒めもの「ポリヤル」。
肉の全然入っていないベジのスパイス料理でもこんなにおいしいんだ!
と衝撃を受けたのです。

スパイスと塩しか入れてないのに、
こんなに旨いものができてしまうなんて!!

とマクロビオティックの料理宿「穂高養生園」で受けた以来の衝撃を受けます。

しかも、日本で食べるカレー以上にバリエーション豊富で豊かな食事なんだなーとハマってしまいました。

島根に来たら、京都以上にカレー屋さんがなく(特に南インドカレー屋さん)、カレーを作っては、人に食べさせ満足し、
スパイスの使い方を教えて誰かにカレーを作らせては、にやりとしています。

今は、京都にも南インドカレーの名店「タルカ」。
スパイスカレーの「ムジャラ」などお薦め店がたくさん増えてますが、
あの頃の「自分の食べたいカレーがない!」「自分でつくろう!!」という思いが今に続いているのでした。

いつか、島根でもカレー屋さんをやろう(ポップアップ的でいいから)と企んでいます。

鶏を飼って、捌いてカレーにしようとか。
自分たちで作ったスパイスや野菜でカレーをつくろうとか。
ローカルカレーへの野望は続くのです。

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