<こみろぐ|学び>大宇宙の探求者(2)
ページを開けると、そこには元素周期表があった…。
なんとなく馴染みのある元素も居れば、まったく聞いたこともないような元素も居る。
学びの入り口に立つには、やっぱりまずこの元素周期表を記憶しなくてはならないのか…。
試し読みできる部分を読んでみたが、まず単語がわからなすぎて理解できるとかできないとかいう次元をはるかに超えていた。
これのどこが「宇宙一やさしい」んだ。
わからん。
周期表におすまししてる「知らん元素」とかもふくめて、ほとんど外国語だ。
漢字が読めてわかるから、中国語がなんとなくニュアンスで「こう言ってるのかな?」ってわかるような感じか。
あんなに意気込んでいたのに、これじゃ探求どころか、地図が読めなくて街から一歩も出られない冒険者みたいなものだ。
わたしは静かにKindleを閉じた。
たぶんだけど…。
「高校化学」から入ろうとしたのが、わたしには無理だったみたいだ。
UR師匠に説明してもらって「科学と化学の違い」はわかったのだが…。
なんかもう、小学生レベルまで下げたほうがいいのか?
「化学」じゃなくって「理科」から出直したほうがいいのか?
これは闇雲に進んでもしょうがないな…。
と思ったので、目標設定をすることにした。
わたしは元素周期表の「知らん元素」を極めたいわけではない。
わたしは料理の世界へ科学(化学)の面から踏み込んで、もっと美味しいものを作れるようになりたいだけだ。
Anovaで肉を低温加熱すると肉が柔らかくて美味しいのはなぜなのか。
ブロッコリーは小房に分けてグラグラゆでるとなぜ美味しくないのか。
たっぷりのお湯だけで茹でた青菜はなぜキラッと美しく美味しいのか。
今までの経験から「ぼんやり」知っていることを、もう少し理詰めで理解したい。
そして、応用したい。
そうか。
わたしは「料理を科学してる」本を読めばいいんだな。
モレキュラー・ガストロノミーの世界に入りたいとは思わないが(食べたことはある)、なんなら理屈くらいは知ってもいいと思うし。
そうだ。
まずはUR師匠が「面白かった」とおっしゃっていた、樋口直哉さんの本を読んでみよう。
実はすでに樋口さんのご著書は拝読しているが、それとは別の本だ。
料理なら共通言語があるから、たぶん外国語みたいには感じないはずだし、実際に先に読んだ本はちゃんと読めた。
うん、まずは地図を読めるようになろう。