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良いプロダクト作りには連携が不可欠。融け合う文化を持つ組織を目指して

こんにちは、DevHRのあらです。
今回は、2024年8月にコミューンのCDOに就任したSibylさんに自身の経歴、コミューンのデザイナー組織をどんな組織にしていきたいかインタビューしました。

【この記事はどんな記事?】
Sibylさんはキャリアや人生において「好奇心」と「人との縁」を大切にし、挑戦を続けてきました。また、Sibylさんは部署を超えた連携が良いプロダクトを生むという信念を持ち、コミューンでこれまでの経験を活かしながら、連携を強化したデザイナー組織を築こうとしています。
この記事では、Sibylさんの考え、キャリア、これからのデザイナー組織についてより詳しく紹介をしています。


【1】Sibylさんについて

私は昔から好奇心が旺盛。常に新しいことへ挑戦したい

まずはSibylさんのことを教えてください。Sibylさんご自身は自分はどんな人間だと思いますか?

Sibyl:とても「好奇心旺盛」な人間だと思っています。自分が知らないこと、経験したことがないことに「とにかく挑戦したい!」と思って、すぐ行動に移しちゃいます(笑)。自分でもうまく説明できないのですが、心が惹かれる瞬間の多くは”経験したことがない事との出会い”ですね。 例えば、4年間デザインエンジニアのスキルを磨いていた後に、フィリピンの大学に入学してMBA取得をしました。その理由も子供の頃から経営に興味があったことや、デザインエンジニアとして働いていた時に「世の中に最大限の価値があるものを作るためには、技術だけでは足りない!」と感じたからで、自分の経験した事ない経営という領域への興味と自身の直感を信じて大学進学を選びました。

即行動に移せるタイプですね。Sibylさんはいくつかの企業で様々な経験をしているようですが、転職のポイントもそういったところにあるのでしょうか?

Sibyl:そうですね、自分の長いキャリアや給料といった採用条件よりも、心を惹かれたもの、まだ私が経験していないことに挑戦できるかどうかを重視しています。
実際に、2社目ではカスタマーサクセスとして働いていました。この会社に転職した理由も、カスタマーサクセスという異なる領域でユーザーと新たな関係を築くことができれば、ものづくりに何かしらの科学反応を起こせるかもしれないという経験していない領域への興味と期待があったからです。 働く上では、やはり”自分のキャリアをどう形成していくか” や”いくらお金がもらえるか” って大切なことだと思うのですが、私はそれよりも”自分がまだやっていないことや知らないこと”を優先して転職していますね。そういったところは人と少し違うポイントなのかなと思っています(笑)。

知りたいこと、経験したいことに対して、貪欲に追求できるのは素敵だと思います。そんなSibylさんが人生で大切にしていることはありますか?

Sibyl:「人との縁」を大切にしています。私は中国で生まれたのですが、7歳からはヨーロッパ圏で生活していて、様々な人種、異なる文化を持つ方と出会いました。また社会人になってからは様々な企業で働き、それぞれの場所でたくさんの人と出会いました。そして一緒に仕事をしたことがきっかけで、退職後も友達として会うようになったり、彼らから学ぶこともたくさんあります。一緒に働きたいと思うことも。
仕事上の関係性だけではなく、これまでの人生で出会った人たちとの長い付き合いの中で私が受けてきた影響や学びが、今の自分を形成してくれたんだと思っています。

実は、来日したきっかけも「人との縁」でした。もともとプライベートでもフリーランスのプロダクトデザイナーとして仕事をしていました。その時に仕事でたまたまたご縁があった日本の小さな企業の方から「一緒に働いて欲しい」という話をもらって、日本での就職を決めました。当時、担当してくださった方が親身に話を聞いてくれたり、ビザの準備もすぐに対応してくれて。そんな人に出会えたから、日本に来ることができたんですよ。当時、転職は考えていなかったので、その人とのご縁がなければ、私は日本に来ていなかったかもしれないです。

「良いものは一人では作れない」という気づきが私を変えた

ありがとうございます。では、Sibylさんご自身のことを知れたところで、Sibylさんのキャリアについて教えてください。Sibylさんのキャリアの中で一番のターニングポイントはどこにありましたか?

Sibyl:一番のターニングポイントは自動車のサブスクリプションサービスを提供する会社で働いていた頃ですね。振り返ってみても、本当に良い経験ができたと感じます。
私が入社した当時は、ちょうどグローバル展開がスタートしたばかりで、20カ国以上でブランドを広げていました。しかし、ブランドの方向性や戦略がまだ固まっていない状態で、日本と海外のアカウントでブランドデザインに一貫性がなく、ロゴこそ共通していたものの、全体的には統一されていない状態でした。 そこで私は、日本と海外で展開されているサービスのブランド統一を図るために、展開している国のステークホルダーとの打ち合わせを繰り返しながら、共通のプラットフォームとなるグローバルアプリの立ち上げを進めました。そこからさらに日本とグローバルのブランド統一を強固にしていくため、「開発も統一しよう!」となりデザインシステムの開発に取り組んだのです。ただ、このプロジェクトのスタート時、デザイナー側は私一人でした。そんな中で助けてくれたのは、開発を担当するエンジニアの方々だったんです。

同じデザイナーの方ではなく、エンジニアの方がサポートしてくださったのですね。

Sibyl:デザインシステムの開発については、私がPOとして日本とグローバルの開発チームとプロダクトチームと共に、何度も協議を重ねて開発を進めました。この三者間での綿密な調整や連携を通じて、グローバルな視点で一貫性のあるデザインシステムの構築を目指しました。 日本と海外でブランドを統一するための開発。それなら開発に関わる側も同じ方向を見据えながら進める必要があると思いました。

実際に集まって打ち合わせをしていくと、私とは異なる視点から意見をもらえたり、技術的なサポートをしてもらうことが多くありました。その過程で、エンジニアの方々にもデザインの技術や意図を伝え、彼らがデザインに対する理解を深めてくれたことで、デザインシステムの開発が実現できたと思います。
デザインシステムの構築には、単なるビジュアルの統一だけではなく、コンポーネントの再利用性やコードベースとの連携が重要です。そのため、エンジニアとデザイナーが一体となって進めるプロセスが不可欠でした。彼らの強い連携がなければこのプロジェクトは成功しなかったと思っています。
この時、私は初めて「良いものを作り上げるには、一人ではできない。共に開発を進めるエンジニアや他の部署の人達と連携することで実現できる」と実感しました。この体験をしてから、私はプロダクト開発における部署や職種を超えた連携を重視するようになりました。やはり人間は完璧じゃないんです。だからこそ人と人とが連携して、それぞれが足りない部分をサポートしながら開発をしないと良いものは作れないんですよね。

【2】コミューンとの出会いときっかけ

コミューンとの出会いは「コミュニティに興味ない?」というエージェントからの言葉

ここからはコミューンとの出会いについて教えてください。コミューンはどのようにして知りましたか?

Sibyl:コミューンとの出会いは些細なことでした。自動車のサブスクリプションサービス会社から転職した後、私は大手グローバル広告代理店に就職。Google APACの全てのサービスやプロダクトのブランド戦略の構築、サービスや体験設計のディレクションを担当していました。そのほかにも日本での新規ビジネスの開発などにも携わっていました。
当時は積極的に転職活動をしていたわけではないのですが、エージェントに登録はしていて、いくつかの企業からオファーをもらったりしていました。その際、エージェントから「コミュニティをやっている会社があるけど、話を聞いてみない?」というお声がけをいただきました。
町おこしの一環でコミュニティ活性化事業にも携わったことがあったということもあり、話を聞くだけなら という軽い気持ちでカジュアル面談を受けました。当時はコミュニティに強い思い入れがあったわけでも、コミューンという会社を知っていたわけでもありませんでした。

実際にカジュアル面談をしてみてどう感じましたか?

Sibyl:カジュアル面談はCPOの久松さんと実施したのですが、今のコミューンの状況と未来のプロダクトへの久松さんの考えを聞き、そこに希望を感じたこと、何よりも久松さんとの面談は採用面接のような話はなく、本当にカジュアルに話をしてくれたことがとても印象よく残りました。久松さんの人柄に惹かれましたね。それから私自身に本当に価値あるプロダクトを作り、それをグローバルに展開したいという想いからインハウスに戻りたいという気持ちがあったので、もう少し話を聞いてみたいと思い、応募しました。

入社を決めた理由は、「この人たちとなら、最高のプロダクトを作れると思ったから」

久松さんの人柄に惹かれたところとご自身のやりたいという気持ちが選考に進むきっかけだったんですね。

Sibyl:実際に選考に進み、二次面接ではCTOの上野さんと面接をしたのですが、今のコミューンのプロダクトへの課題について議論したりして、面接という雰囲気はなかったですね(笑)。課題をいくつか挙げて、それに対して議論をしました。
久松さんや上野さんと面接の場で直接お話をして、「この人たちとなら素晴らしいプロダクトを開発できる」と感じ、コミューンへの入社することを決めました。まさに自動車のサブスクリプションサービス会社で働いていた時に学んだ「プロダクト開発のための部署間の連携」がこの人たちとなら実現できると感じたのです。

Sibylさんと近い立場で連携するお二人との面接で、Sibylさんは「この二人とならできる」と実感されたんですね。

Sibyl:入社前にも関わらず、久松さん、上野さんのお二人とプロダクトの未来に関する話や課題に対して一緒に解決するためにどんなことができるか という深い話ができたことがとても良かったですね。「よし、今話をした内容を明日からでも取り掛かろう!」という、まるで普通のミーティングのような面接でした。面接の時からこんな関係性を築けたこと、この二人となら最高のプロダクトを作れるんじゃないかと感じたんです。まさに「良いプロダクトを作るには連携が不可欠」という私が大切にしてる考えです
他社からはもっと良い条件のオファーもありましたが、久松さんと上野さんとの出会いを通じて、どんなものにも代えられない「人との出会い」というものがコミューンにあるかもしれない!と感じ、私は自分の直感を信じてコミューンに入社しました。

【3】デザイナー組織のこれから

目指すは「連携=融け合う」を軸にしたデザイナー組織

ここからはこれからの話を聞ければと思います。まずSibylさんはどんなデザイナー組織にしていきたいか教えてください。

Sibyl:正直に言うと、今のデザイナー組織には課題がたくさんあります。リソースの問題やメンバーのスキルや私たちを取り巻く環境。本当に様々です。今、私はそんな組織の課題と向き合いながらも未来のCommuneというプロダクトの開発に向けて、CPOの久松さん、CTOの上野さんと連携しながら、話し合いを進めています。
やはり、私は「良いプロダクト作りには連携が必要」を信じているので、未来のCommuneを作り上げるためには”融け合う”を文化として持つ組織を作り上げたいです。なので、その取り組みの一環としてデザイナーが主導になってワークショップを企画運営したりしていて、少しずつですが部署間の連携ができるようになったと思っています。 この連携をより強くすることで、デザイナーがエンジニアやPdMの方に対してデザインの知識や考え方を共有する、そしてその逆も同じようにデザイナーにプロダクト開発に必要な知識を共有してもらう。双方がそれぞれの領域に対して理解を深めることで良いプロダクトは生まれる。それを体現することができる融け合いを軸にしたデザイナー組織にしたいですね。

Sibylさんが入社されてから、デザイナーとエンジニアの連携は本当に増えたと感じています。 デザイナー組織内ではどういったことを心がけているのですか?

Sibyl:デザイナー組織はコミューンの中では人数が少なく、小さな組織です。だからこそ私とメンバー、メンバー同士の距離も近く、共に働く仲間として強固な関係性を築けるようにしています。そのためにどんなことでも共有すること、そして対話することを大切にしています。
私の性格からしても、メンバーに隠し事はしたくないので、経営会議での話や決まったことは全て共有しています。どうしてそうなったのかの背景もしっかり伝えることで、メンバーにも納得してもらえるように心がけています。透明度100%と自信を持って言える組織です!

必要なのは自走力と論点の理解

では、そんなSibylさんが目指すデザイナー組織を実現するためにどんな人に来て欲しいですか?

Sibyl:もちろんフルスタックな技術も必要ですが、素養としては自律的に進めることができる人だとこれからのデザイナー組織で活躍してもらえると思います。

私は今、組織のマネジメントと同時に未来に向けたCommuneの開発に尽力しています。マネジメントとプロダクト開発の進行、両方を並行して行なっています。より開発が本格化してきた時に私が気づかないところやフォローしきれないところがどうしても出てきてしまうはず。私ができていないところに気づいた時、「Sibylさんの判断を待っています」ではどんどん遅れてしまうので、主体的に動ける人に来ていただきたいですね。

主体性はコミューンのチームバリューの一つ「超本質主義」でもありますね。その他にもありますか?

Sibyl論点を理解し、コミュニケーションができる人でしょうか。 開発が進む中で、私と共にプロダクトの課題を解決していただくことになると思います。その時にこの話し合いの論点はどこにあるのか、本質的な課題が何かを理解して、議論に参加してもらえる人だと嬉しいです。
そこに加えて、感情の切り替えがしっかりできる人だとさらに良いです。仕事に関する議論については感情は必要ありません。 これから未来のプロダクト開発にはビジネスサイドとの連携も必要となってきます。ビジネスサイドとの議論の場では感情的になってしまうとその議論は破綻してしまいます。
一方で、デザイナーはクリエイティブな仕事なので、デザインを通して人にどんな感情を持ってもらいたいか、どんな体験をしてもらいたいかを考える必要があります。その時には必ず感情を理解する力は必要なので、感情のオンオフに対するバランス感がある人だと、デザイナーとしてコミューンで活躍いただけるのではないでしょうか。 あとは、当たり前ですがプロダクトに愛情を持ち続けられる人ですね。言われたものを作るのではなく、要件に対してよりよりものを作っていくために追求することが必要で、それには自分が作るものに愛情を持っているかどうかだと思うのです。
プロダクトが好きで開発に携われる人は妥協することなく、良いものを作るために追求ができると思います。

【4】Sibylさんから求職者の方へメッセージ

最後に、Sibylさんから求職者の方へメッセージをお願いします。

Sibyl:まずは「私を信じてください」。課題が多い組織ですが、私は入社前にこの課題を理解した上で、コミューンに入社しました。今はその課題に対して一つ一つ改善していくフェーズです。そこを私と共に解決してくれる人、このフェーズを自分の手で変えていくことを面白いと思ってくれる人にはぜひ、応募してほしいです。私たちと一緒に組織を変えていき、最高のプロダクト開発を実現しましょう。
それから私自身は、これまでの人生において「人との縁」を大切にしながら生きてきました。だからこそ、コミューンで一緒に働く間だけでも心地よい場所で働けている、良い経験ができたと思ってもらえるようにしたい考えています

課題は多くて、大変かもしれませんが、少なくとも入社してくださった方が「コミューンのデザイナーとして働けてよかった!」と思っていただけるようにする自信はあるので、私たちと一緒にデザインの力でコミューンの未来を変えてきましょう。


Sibylさん、ありがとうございました。

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