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日経新聞記事「日立、ワカメ育ててCO2吸収 下水処理でブルーカーボン」に注目!

コモンズ30ファンドの投資先企業の記事を基に、どのような取り組みを行っている企業なのかをマーケティング部齋藤が日々ご紹介します。

本日は以下の記事を紹介いたします。
日立、ワカメ育ててCO2吸収 下水処理でブルーカーボン - 日本経済新聞 (nikkei.com)

以下、記事のサマリーです。
ブルーカーボンの取り組み: 日立製作所などが下水処理技術を用いて海藻の育成を進め、CO2を吸収する技術を開発しています。
実証実験: 大阪湾でワカメの育成実証を行い、栄養素の適切な供給で成長を促進しています。
技術開発: 下水処理水の栄養塩を利用し、海藻の成長を支援する技術が開発されています。
クレジット化: ブルーカーボンで削減したCO2量をクレジットとして販売する動きが進んでいます。
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日立製作所は下水道による豊かな海への貢献と脱炭素への貢献を同時に実現することをめざす「下水道ブルーカーボン(沿岸・海洋生態系に取り込まれ、そのバイオマスやその下の土壌に蓄積される炭素のこと)構想」を立ち上げ、推進しています。

持続可能な社会に貢献する下水道事業を今後も支えていくために、日立では、大気中のCO2を除去するネガティブエミッション技術活用の新たな施策として「下水道ブルーカーボン構想」を提案し、その実現に向けた取り組みを2022年から行っています。本構想では、下水処理水質制御技術によって栄養塩類の適切な供給管理を実現し、海洋生態系によるCO2吸収・貯留を促進することをめざしています。

光合成によって藻場(海藻が茂る場所)などで海洋生態系に取り込まれた炭素(ブルーカーボン)は、海草や海藻由来の有機物として海底土壌に堆積したり深海に沈降したりするほか、海草や海藻から放出される難分解性の有機炭素として海水中にも蓄積します。ブルーカーボンは数百年~数千年の長期間貯留されるため、CO2に戻るリスクも低いという特長があるとのことです。

日立は下水道ブルーカーボン構想において、ブルーカーボン管理・制御技術を開発中です。対象海域データを管理・評価することで適切な栄養塩類の供給量を設定し、これに見合った下水処理水質制御を行うものです。これにより、ブルーカーボン生態系(海草・海藻藻場など)の維持拡大に寄与することが期待されます。

なお、日本は海洋面積は世界6位となっていて、ブルーカーボンを促進する余地は大きいです。今後も、日立の持続可能な水環境を未来へつなぐソリューションの提供に期待しています。

※文中に記載の内容は特定銘柄の売買などの推奨、または価格などの上昇や下落を示唆するものではありません。