日経新聞記事「エーザイ認知症薬、25年度にも在宅投与 治療待ち解消へ」に注目!
コモンズ30ファンドの投資先企業の記事を基に、どのような取り組みを行っている企業なのかをマーケティング部齋藤が日々ご紹介します。
本日は以下の記事を紹介いたします。
エーザイ認知症薬レカネマブ、25年度にも在宅投与 治療待ち解消へ - 日本経済新聞
以下、記事のサマリーです。
エーザイはアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」を在宅投与可能な新規製剤として2025年度に米国で導入予定です。
新規製剤はテルモと共同開発したペン型の注入器を使用し、1週間に1度、15秒で投与できます。
米国では治療を受けられない待機患者が約6000人おり、新規製剤の導入でこの問題を解消する見込みです。
エーザイは米国での実績を基に、中国やインドなどアジア市場にも展開を計画しています。
課題としては高額な薬価があり、エーザイは民間保険会社と連携して個人負担の軽減を図る予定です。
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エーザイはアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(製品名レケンビ)」について、ペン型の注入器で皮膚に注射する皮下注製剤と呼ばれる薬剤にて承認の取得を目指します。
アルツハイマー病の原因物質の一つとされるたんぱく質「アミロイド」を除去するように設計されているレケンビですが、投与を中止するとアミロイドの蓄積が始まることが確認されています。エーザイはレケンビを投与して症状の進行を遅らせる効果が出た後も継続して治療する「維持投与」が必要だとしています。皮下注製剤についても、まずはこの維持投与向けでの承認取得を目指しており、すでに米食品医薬品局(FDA)が申請を受理しているとのことです。
なお、米国と比較して医療資源の少ない中国やインドの場合、在宅投与の需要はさらに高いとみられています。また、アジア地域の認知症患者は多く、実現すればリターンは大きいです。
アジアでのレケンビの普及拡大の課題としては、少量の血液で治療薬投与の是非を判断できる技術の開発も重要になります。アジアでは陽電子放射断層撮影(PET)での検査や、麻酔が必要な脳脊髄液(CSF)と呼ばれる検査ができる施設は十分には整っていないのが現状です。
エーザイは複数の医療機器メーカーと連携し、血液検査の実用化を急ぐことで対応しようとしています。
エーザイの取り組みが当事者のベネフィットとなることに期待しています。
※文中に記載の内容は特定銘柄の売買などの推奨、または価格などの上昇や下落を示唆するものではありません。